「3幕から4幕への変化も魅力」、『メディア/イアソン』三浦宏規(下) | アイデアニュース

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「3幕から4幕への変化も魅力」、『メディア/イアソン』三浦宏規(下)

筆者: 岩村美佳 更新日: 2024年3月11日

2024年3月12日(火)から3月31日(日)まで東京・世田谷パブリックシアターで、4月4日(木)から4月6日(土)まで、兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールで『メディア/イアソン』が上演されます。イアソンとメディアの間に産まれた3人の子どもたちだけでなく、そのほか複数の役を演じる三浦宏規さんのインタビュー後編です。「下」の無料部分では、イアソン役の井上芳雄さんと芝居で共演することへの思いや、台本を読んでの所感などについて伺った内容を、有料部分では、一筋の光が見える物語であるというお話や、三浦さんがギリシャ悲劇・神話にハマったということなどについて伺った内容と、お客さまへのメッセージを紹介します。(物語の詳細に触れている部分がありますので、観劇前の方はご注意ください)

三浦宏規さん=撮影・岩村美佳
三浦宏規さん=撮影・岩村美佳

 ーー井上(芳雄)さんとお芝居で共演ですが、いかがですか?

めっちゃ嬉しいです。本当に芳雄さんはすごい! 本読みのときから思ったんですが、どれだけ感情が昂るシーンでも、すごく言葉が聞き取りやすくて、「マジですごいな」と思いながら見ていました。もう数々の現場で主役をされてきたレジェンドですが、いい意味で威圧感を感じることもなく、近寄りがたい雰囲気も一切ありません。誰に対してもフラットでフランクなんですよね。

緊張感があるシーンもあるのですが、終わったらすぐにパッと切り替えて冗談をおっしゃったり。現場の空気を作るのが、とても上手な方だなと改めて思いました。芳雄さんについていけば大丈夫だなと思わせてくれる安心感、信頼感もめちゃくちゃあります。が、僕は芝居の中で芳雄さんに「俺に任せとけって」と言うんですけどね(笑)。

ーーヘラクレスですね?(笑)

「俺がいるから心配するな、アッハッハ」と芳雄さんに言いながら、退場していくんですが、「本当は僕がそう思っていますよ」と言いたいです。

ーーなるほど(笑)。いろいろな立場からお芝居で絡みますもんね。先日『赤と黒』でご自身も主演をされて、これまでも『キングダム』などみんなを引っ張っていく立場だったかと思いますが、今回井上さんや南沢さんが前にいらっしゃる座組でやられるのはいかがですか?

後ろも前もないんですよ。

ーー5人がみなさん、フラットな感じですか。

同じ舞台を作るチームの中に、上も下もないと思っています。特にこの作品においては、もちろん南沢さんがメディア、芳雄さんがイアソンというタイトルロールで中心にいらっしゃいますが、5人全員が主役というか、誰ひとり欠けてもだめで、5人で作りあげる物語だと感じています。でも、それって主演の方が言うことですね(笑)。

ーーでも、主演の立場も経験されているからこそ、そういう風に見えたりするのかなと思いました。続いて、物語の中身をお伺いしたいと思います。もちろん物語をご存知の方も多いかとは思いますが、初めて出会う方もいらっしゃるかと思います。三浦さんはそもそも『メデイア』という物語を読まれて、どう思われましたか?

恥ずかしながら、知らなくて、オファーを頂いてから戯曲を読みました。最初に読んだときは、「なんてひどい話なんだ」と思いましたが、一方でメディアとイアソンの言い合いの場面などは、そのまま現代に引用してきても通ずるものだなと思いました。それが何千年も前からある物語だということに魅力を感じましたし、人間の変わらない愚かさもすごく感じました。残酷だなとも思いましたけど、今回はそこに美しさも感じたんですけどね。女性の強さだったり……。

子どもを殺してまでも、自分の復讐を果たしたいという感情は理解はできませんが、それもある種の強さなのだと思います。

<取材協力>
スタイリング:小田優士
衣裳提供:Costume MUZE GALLERY(03-6416-4217)
ヘアメイク:園部タミ子

※アイデアニュース有料会員限定部分には、一筋の光が見える物語であるというお話や、三浦さんがギリシャ悲劇・神話にハマったということなどについて伺った内容やお客さまへのメッセージなどインタビューの後半の全文と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)

■元の『メデイア』は4幕のみ。あとは『アルゴナウティカ アルゴ船物語』の冒険物語

■「悲劇だが、少し希望を残すのが大事」と森さんが。残酷だが、かわいらしい雰囲気も

■今回勉強しながらギリシャ神話にもハマった。普遍的な部分がたくさんあるからこそ

■ギリシャ悲劇にあまり触れてこなかった方にとっても、興味を持つとっかかりに

<『メディア/イアソン』>
【東京公演】2024年3月12日(火)~3月31日(日) 世田谷パブリックシアター
【兵庫公演】2024年4月4日(木)~4月6日(土) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
公式サイト
https://setagaya-pt.jp/stage/2164/

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三浦宏規さん=撮影・岩村美佳
三浦宏規さん=撮影・岩村美佳

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<筆者プロフィール>岩村美佳(いわむら・みか)  フォトグラファー/ライター ウェディング小物のディレクターをしていたときに、多くのデザイナーや職人たちの仕事に触れ、「自分も手に職をつけたい」と以前から好きだったカメラの勉強をはじめたことがきっかけで、フォトグラファーに。「書いてみないか」という誘いを受け、未経験からライターもはじめた。現在、演劇分野をメインに活動している。世界で一番好きなのは「猫」。猫歴約25年。 ⇒岩村美佳さんの記事一覧はこちら

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最近のコメント

  1. さくらだ より:

    かなり読みごたえのある記事で、すごくよかったです。読んでから観ると、理解が深まりました。明日大千穐楽なので、もう一度読み返しました。

  2. うめおにぎり より:

    実際にメディア/イアソンを観劇しましたが、こんなに濃密なお芝居は滅多に見ることが出来ないだろうと感じる、後半に進めば進むほど没入が増す作品でした。三浦さんのインタビューを拝読して、本読みやその後の稽古の段階から、かなりしっかりと台本を読み込んで、5人の役者の皆様がメディア/イアソンの世界観を伝えようと舞台に立っていてくれたのだと思うと納得です。

  3. ゆゆ より:

    インタビュアーさんとのテンポの掛け合いを感じれてよかったです。
    5人だけの少数精鋭カンパニーだからこその距離感や個人的に森さんの演出を観るのが初めてなのでどんな演出になるのか楽しみにしています。

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