2011年よりスタートした“これでもか!”を詰め込みまくった時代劇エンターテインメント公演「祭シリーズ」。歴史にオリジナル解釈を加え、難解な歴史も分かりやすく“何となく歴史が学べる舞台公演”として人気を博し、演劇界の新ジャンルとして定着してきました。公演は、2部構成となっており、1部のお芝居パートは実力派俳優たちによる上質なお芝居、2部は、うって変わってお笑い要素も盛り沢山のショーで構成されています。
今年は、「革命」をテーマに幕末維新をグランドミュージカルで描く、祭シリーズvol.14 シンる・ひま オリジナ・る ミュージカ・る 革命『もえ・る剣』が2024年12月27日(金)から2025年1月2日(木)まで東京・シアターH、2025年1月18日(土)と1月19日(日)に大阪・サンケイホールブリーゼで上演されます。
アイデアニュースでは、松平容保を演じるspiさんと、斎藤一を演じる内藤大希さんにインタビューしました。インタビューは上下に分けてお届けします。「上」では、役者本人だけでなく、出演者同士の関係性も当て書きになっているというお話、る・ひま年末公演の魅力、二人とも横須賀出身の同郷だというお話などを紹介します。「下」では、それぞれの役のこと、オリジナル作品ならではの台本の魅力、音楽の魅力、見どころなどについてお話ししてくださった内容とお客さまへのメッセージを紹介します。
――お稽古はまだ歌稽古が始まったところだと伺いましたが、演出の原田(優一)さんと何か作品について話したりされましたか?(取材は11月下旬)
内藤:まだですね。
spi:でも、優一さんと仲いいでしょ?
内藤:うん。でも、作品の話はまったくしてない。
spi:台本を読むと、みんなの「らしさ」が反映されてない?
内藤:役者本人のね。
spi:俺と水(夏希)さんとか、俺と岡(幸二郎)さんとか、大希と水さんとか、大希と誰々みたいな、そこの関係性も当て書きになっている感じがあるから、すごく芝居しやすいですよ。そのまんまという感じ。
――その関係性を知っている方は特に面白いでしょうね。
spi:いろいろと被っているので、知っている人は面白いんじゃないかなと思います。
ーーそういう関係性が被っているのを演じるのは、面白いですか? 恥ずかしくなったりしますか?
spi:俺は、水さんがちょっと恥ずかしいかもしれない。
内藤:一緒に作品に出ていたのは、いくつくらいの時?
spi:21歳とか22歳の時だから、俺が足の爪のクソぐらいどうしようもなかった時。
内藤:そんな時あった!? 10年ちょっと前だよね。
spi:親指の爪に挟まってるあのクソぐらいの時。水さんは、どうしようもない時から俺のこと知っているから。今、割とキャリアも積んだりして、日本語も上手になったから。
内藤:日本語? え、そうなの!?
spi:日本語の台詞がだめだから、全部英語にしようって、実際に台詞を全部英語にされたのね。
内藤:え~!? そんな時代があったんだ!?
spi:「君の日本語の台詞は面白くない」って。水さんもすごく穏やかになってきているけど、退団一作品目くらいで、当時は切れ味がもっとやばかったから。
内藤:見たことない。僕はその頃にはお会いしていないから。
spi:スパッッッと切れる感じだったけど、今だったら「大人になったね、成長したね」とか言ってくれるんだろうなという気はするけど。
内藤:優しい!
spi:それが逆に何か恥ずかしい。
内藤:そう思われているのが?
spi:そうっすよね……みたいな(笑)。
内藤:照れ照れ、みたいな(笑)。
spi:水さんには頭が上がらないから、タジタジだよ。
――その関係性を知った上で観るとすごく面白いですよね(笑)。
(一同笑い)
内藤:確かに! 関係性を知っていたら、より楽しめますね。
spi:何より水さんの男役が観れるからね。
内藤:いやぁ、格好いいよ。
spi:宝塚男役には勝てないからね。だって向こうは100年背負ってるんですよ。
――今年で110年ですね。
内藤:すごい!
spi:こっちは20年ぐらいじゃん。勉強することがいっぱいあるな。すっごい小言言われそう。
内藤:でもそれを言えるのは、水さんとspiとの関係性があるから。
spi:いや、あの人は関係ないから。和物の所作とか! うわ、うるさそう! いや~だ!
内藤:そんな姑みたいな言い方しないの。
ーーいやだと言いながら嬉しそうですね(笑)。
spi:超やだ。「そこは違うよ」とか言われそう。
内藤:でも見られてるよね、絶対。
spi:超言ってくるよ、多分。だから顔合わせの挨拶で、「水さん、所作に何かあったら言ってください」と先に言っておく。
内藤:先にね、「ご指導ご鞭撻お願いします」と。
spi:「面倒くせえなという顔をすると思いますけど、よろしくお願いします」と。
内藤:(顔に)出ちゃうんだ。
spi:ウハハハハ!
(一同笑い)
――内藤さんはそういう人はいらっしゃいますか?
内藤:spiですね。spiだと普通に話せるというか。さっきspiが来たんですけど、嬉しくて浮き足立ってしまって。いけないんですけど、悪ノリしちゃいそうなノリの、ふつふつとしたものが湧き上がってきてしまって、だめだめだめって抑えるくらいというか。
spi:わかるわ、横須賀出ちゃうよね。
内藤:なんか悪ノリしたくなっちゃう感じが、spiといるとあるんですけど、だめだめだめ、お仕事、お仕事って、ちょっと今制している感じはあります。
――前に海宝直人さんと3人でZoomで対談をしてくださった時も楽しそうでしたね。
内藤:あれからずっと浮き足立っているのかも。
spi:あったね。
――そうすると、今回の役はぴったりですね。
内藤:そうですね、spiとの関係性はそのまま使えると思います。結構フランクに話せるシーンがあったので、楽しみです。
――ふたりで年末の「る・ひま」公演に出演されるというお気持ちはいかがですか?
spi:大希は何回も出ているよね。
内藤:そうだね。
spi:よくこの物量を毎年年末にやっているね。誰もやりたがらないでしょ。すっごい大変じゃん。
(一同爆笑)
内藤:めちゃくちゃ大変だよ。全部込みでね。
spi:本番までずっと大変じゃん! まず稽古が3週間って、シンプルに1日10ページ計算よ。
内藤:1回当たったらもう通しだもんね。
spi:「これ、覚えといてください」のやつでしょ。俺は立ち位置が入らないと台詞が入らない人だから、台本持ちながらやって、あとは動画を見ながら覚えていく、みたいなことでしょ。
内藤:そうだよね、生きながら覚えてく、みたいなことだもんね。
spi:いつ寝るの?
内藤:寝れないですね。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、る・ひま年末公演の魅力、二人とも横須賀出身の同郷だというお話などインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。25日掲載予定のインタビュー「下」では、それぞれの役のこと、オリジナル作品ならではの台本の魅力、音楽の魅力、見どころについてお話ししてくださった内容やお客さまへのメッセージなどインタビューの後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)
■spi:出ずっぱりが大好き。ずっと注目の的でいたい 内藤:可愛い!
■内藤:一目散に、「大好きなspiと出たいです」という感じで出演を決めた
■spi:87年生まれで、横須賀の同じ地区出身の大希。ノリが合う大事な仲間
■spi:「半径何メートル以内」に存在 内藤:場所のワードで同じ景色が浮かぶ
<シンる・ひま オリジナ・る ミュージカ・る 革命『もえ・る剣』>
【東京公演】2024年12月27日(金)~2025年1月2日(木) シアターH
【大阪公演】2025年1月18日(土)~1月19日(日) サンケイホールブリーゼ
公式サイト
https://ru-ken.com
ミュージカ・る 革命『もえ・る剣』 関連記事:
- 「松平容保と斎藤一の物語」、ミュージカ・る革命『もえ・る剣』spi・内藤大希(下) 20241226
- 「役者本人の当て書き」、ミュージカ・る革命『もえ・る剣』spi・内藤大希(上) 20241225
- 「常にホームラン狙い(笑)」「僕は送りバント」、ミュージカ・る革命『もえ・る剣』前川優希・持田悠生(下) 20241225
spi 関連記事:
- 「松平容保と斎藤一の物語」、ミュージカ・る革命『もえ・る剣』spi・内藤大希(下) 20241226
- 「役者本人の当て書き」、ミュージカ・る革命『もえ・る剣』spi・内藤大希(上) 20241225
- 「“ヤバい” と噂を」「初の陣営入り」、ミュージカ・る 革命『もえ・る剣』前川優希・持田悠生(上) 20241224
内藤大希 関連記事:
- 「松平容保と斎藤一の物語」、ミュージカ・る革命『もえ・る剣』spi・内藤大希(下) 20241226
- 「役者本人の当て書き」、ミュージカ・る革命『もえ・る剣』spi・内藤大希(上) 20241225
- グランドミュージカル、3.5次元など5ジャンルのオムニバス『時をかけ・る~LOSER~』、2024年3月上演 20240103
※spiさんと内藤大希さんの写真1カットとサイン色紙を、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは2025年1月25日(土)です。有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
アイデアニュースは、有料会員のみなさんの支援に支えられ、さまざまな現場で頑張っておられる方々の「思いや理想」(ギリシャ語のイデア、英語のアイデア)を伝える独自インタビューを実施して掲載しています。ほとんどの記事には有料会員向け部分があり、有料会員(月額450円、税込)になると、過去の記事を含めて、すべてのコンテンツの全文を読めるようになるほか、有料会員限定プレゼントに応募したり、コメントを書き込めるようになります。有料会費は取材をしてくださっているフリーランスの記者のみなさんの原稿料と編集経費になります。良質な取材活動を続けるため、どうか有料会員登録にご協力をお願いいたします。
spiさんと内藤さんの対談とても嬉しいです!
おふたりの仲の良さが伝わってくる内容で、公演がますます楽しみになりました。
後半も楽しみにしています!