パルコ・プロデュース 2025『星の降る時』が、2025年5月10日(土)から6月1日(日)までPARCO劇場で、6月8日(日)に山形・やまぎん県民ホールで、6月12日(木)から15日(日)まで兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールで、6月21日(土)と22日(日)に福岡・キャナルシティ劇場で、6月27日(金)から29日(日)まで愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホールで上演されます。
マレクを演じる山崎大輝さんのインタビュー後編です。「下」では、作品のト書きの魅力や役作り、「俳優」という仕事への思いについてお話ししてくださった内容と、お客さまへのメッセージを紹介します。

(※4月中旬に取材しました)
――この作品は、ト書きが印象的ですよね。例えばその場面を説明をする時に、登場人物の過去や未来について触れていながら、作品の中に出てくる場面ではないことが書いてあったり。
ト書きに書いてあるだけで、演じる側である自分たちは「そういうのも含まれているんだな」とか、それは戯曲自体の方針といいますか、みんなの共通認識といいますか、そういったものを持つことができる気がして、すごくいいなと思いました。
本当に一瞬一瞬を切り取っているので、その一瞬一瞬の大切さ、でも、それでも結局人生は続いていってしまうからという残酷さみたいな、どちらにも転びますよね。「これはすごくよかった思い出なのか、すごく悪かった思い出なのか、でもその一瞬である」というか。ト書きがあると、この時々というのが、ひとつひとつ写真で記憶されているみたいな気もしますよね。
――面白いですね。さっきおっしゃっていたような、一見普通のドラマに見えつつ、戯曲の細かいところにそういう面白さが結構詰まっていますね。
だから、普通だったらただ踊っているだけのはずの場面も、「今しかない!」という鬱憤を晴らすみたいな人がいるから、ちょっと外から見たらめっちゃ滑稽だな、こいつの踊り方ダサいなみたいなのがあるかもしれないけれど、それがいい、みたいなところがあります。
――ご覧いただく皆さまには、細かく観ていただくと、観え方が変わるかもしれませんね。
そうですね。ただ、それをどうキャッチしてもらえるかというのは、観てくださる方次第だと思いますので、そういうのも楽しみにしつつやっていきたいなとは思います。
――山崎さんは、歌もありますね。
歌というか、音頭を取ります(笑)。本当に起爆剤ですよね。そうなれたらいいなと思っています。
――あの歌は、起爆剤なんですね。
そうですね。多分、自己主張が強いというか、自分の野望や欲に忠実なので、「ポーランドがいかに素晴らしいのか、今までこんな目に遭ってきたけど、でも俺たちはこうやってきた、だから今この地位にいるんだ」というのを、イギリスの結婚式の場だというのにも関わらず、いけしゃあしゃあといろんなことをしゃべり始めるという……。でも、特に悪いヤツではなくて、全然誠実なヤツですし。その二面性というか、アンバランスさが面白いですね。
――以前、ポーランドの地方の街に行ったことがあるんですが、結構カルチャーショックを受けました。まず言葉が何も分からなかったんです。音すらも聞き取れなくて。
最も難解な言語に選ばれると言われますよね。
――激しい戦争の跡もありましたし、独特の文化もあって、ヨーロッパにいるんだけど、すごく不思議な感じがした記憶があります。ポーランドからイギリスに行くというのは、相当な体験だっただろうなと想像します。
僕の役はちょっとカタコトというか、不自由な言葉の使い方を本ではしていたので、劇中でそれをどういう風にやったらいいのかなというところを、今も模索しています。どういう風にやっていけば、一番リアルになるのかというのが、まだ分からないという感じです。
――役を作っていく中で、手がかりにしていることや、調べていることはありますか?
ポーランドの情勢やどういう流れでこうなっていったのかということや、ポーランドの国民性などをすごく調べています。炭鉱夫の話でもあるので、炭鉱というものがどれだけ経済的にも変わっていったりするのかということも調べてはいますね。ただ、現代劇なので、それがまた難しい部分です。「過去にあった遺恨」みたいな話にもなってきますので。
<取材協力>
ヘアメイク:林美由紀
スタイリスト:内田考昭(A-T)
※アイデアニュース有料会員限定部分には、「俳優」という仕事への思いについてお話ししてくださった内容やお客さまへのメッセージなどインタビューの後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)
■ミュージカルもストレートプレイも経験することで、それぞれの特徴や強みが分かった
■仕事でも趣味でも、これから始めることに関しては辞めないように。より絞ってもいきたい
■「辞める」という選択肢は、意外と簡単に出てきてしまう。言い訳をなるべくしないように
■栗山さんが「ひとつの家を高い天から覗いているみたいな感覚だ」と。覗き見している気持ちで
<パルコ・プロデュース 2025『星の降る時』>
【東京公演】2025年5月10日(土)〜6月1日(日) PARCO劇場
【山形公演】2025年6月8日(日) やまぎん県民ホール
【兵庫公演】2025年6月12日(木)〜6月15日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【福岡公演】2025年6月21日(土)〜6月22日(日) キャナルシティ劇場
【愛知公演】2025年6月27日(金)〜6月29日(日) 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
公式サイト
https://stage.parco.jp/program/tillthestarscomedown/
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