絢爛豪華　祝祭音楽劇『天保十二年のシェイクスピア』が、2024年12月9日（月）に東京・日生劇場で開幕しました。東京で12月29日（日）まで上演されます。その後2025年1月5日（日）から1月7日（火）まで大阪・梅田芸術劇場メインホール、1月11日（土）から1月13日（月）まで福岡・博多座、1月18日（土）と1月19日（日）に富山・オーバード・ホール大ホール、1月25日（土）と1月26日（日）に愛知県芸術劇場大ホールで上演されます。

本作は、現代演劇にも絶大な影響を与えているウィリアム・シェイクスピアの37作品を横糸とし、江戸末期の人気講談「天保水滸伝」を縦糸として、見事なまでに織り込んだ井上ひさしさんの傑作戯曲を、宮川彬良さんが音楽、藤田俊太郎さんが演出を担当し、2020年に上演。本年12月に待望の再演となります。

主演の佐渡の三世次役は、2020年同公演で｢きじるしの王次｣役を演じた浦井健治さんが務めます。同じく2020年公演に出演された唯月ふうかさん、土井ケイトさん、阿部裕さん、玉置孝匡さん、章平さんに加えて梅沢昌代さん、木場勝己さんが続投、今回新たに、大貫勇輔さん、猪野広樹さん、綾凰華さん、福田えりさん、そして瀬奈じゅんさん、中村梅雀さんが出演します。

アイデアニュースでは、お冬役を演じる綾凰華さんにインタビューしました。インタビューは上下に分けてお届けします。「上」では、作品の世界観について感じていること、役やカンパニーのこと、瀬奈じゅんさんとの共演への思い、浦井健治さんの三世次の魅力についてのお話などを紹介します。「下」では、この作品の魅力だと思う点、ご自身の人生ともこの作品が通じているという感覚、ご自身の変化について、役が教えてくれることなどについてお話ししてくださった内容と、お客さまへのメッセージを紹介します。

ーー作品の世界観について、今どんなことを感じていらっしゃいますか？

「色とりどり」ですね。シェイクスピア作品が37作品も盛り込まれているし、時代は江戸時代の天保十二年だし、任侠の世界だし…と色彩豊かすぎるぐらいです（笑）。しかも全部「原色」みたいなイメージです。

ーー原色のカラフルな感じなんですね。チラシを見ると、ちょっとダーティーな印象も受けました。

パステルカラーではないですよね（笑）。 原色の中でも、より「濃い部分」みたいな感じがしています。

ーーその中で、お冬はどんな色味ですか？

お冬は、色彩としてはそこまで刺激的ではないのですが、刺激的になっていくという感じですね。作品の中で変化していきます。ちょっと難しいなと思いつつ、自分として1本、芯を通せたらと思ってます。

ーー初演を拝見したときに、お冬がすごく印象に残りました。お冬が出ているシーンもです。

ハムレットにある「尼寺へ行け」というセリフがありますよね。演劇をご覧になる方にとっては印象的だと思います。2幕の歌唱のシーンは、お冬にしか、見えていないもの、狂乱の精神の中にあるお冬だけが、まだ周りが気づいていないけれども見えてしまっている感じを出せたらいいなと思いますね。

ーーお冬のハイライトとしても、その歌のシーンに重きを置いて作っていらっしゃいますか？

そうですね。そのシーンのときは「何？」と思わせておいて、作品が終盤になると「ああ、お冬には見えていたんだな」みたいなイメージです。その「見える」ものが何なのかというところについては、ご覧になったお客さまそれぞれ全員に、いろいろな解釈があったら面白いなと思っています。

ーーその辺りについて、藤田さんと何かお話されましたか？

藤田さんと、作曲の宮川先生と3人でお話しした時にいただいた言葉が、「狂気をまとった役が歌う正しい歌」でした。聞いた時に、「なんて深い」と思って。

ーーなかなか聞かない言葉の組み合わせですね。

そうなんです。そこに無限の可能性があると思っているので、初日が開けてからも、私自身が凝り固まらずに、いろいろな世界をお冬を通して見られたらいいなと思っています。

 ーーお冬のお相手は、「きじるしの王次」になりますね？

はい。王次のことが大好きな役ですね。「報われないとわかっていても、貫く愛」みたいなものがあるんです。諦められていたら、お冬はたぶん、狂っていないんじゃないかと思います。お冬には、すごく芯が強いところがあるんです。王次もまた、お冬を愛してはいるので、その報われなさみたいな、ボタンの掛け違いみたいなところを、ドラマチックにできたらいいなと思います。

ーー共演者のみなさまとのお話で、印象に残っていることはありますか？ 

本当に学びと刺激の日々です。とても魅力的で温かい方たちで、稽古場では何気ない会話をしているのですが、役に入られたときは、その役のカラーを「バーン！」と出されるんですよ。本当にすごいなと思っています。あと、私は人見知りで、壁にぴったりくっついていたら、ふうちゃん（唯月ふうかさん）が話しかけてくれて。ふうちゃんは前回も出演していたのでその時の話をしてくれたりしています。

ーーみなさん、切り替えがすごいんですね。話がさかのぼりますが、出演が決まった時はいかがでしたか？

びっくりしましたし、嬉しかったです。これまでに経験したことがない、初めての世界観の作品でもあります。カンパニーとしても、かなり大きな作品に出させていただいています。

＜衣裳協力＞
ワンピース: EAUVIRE オーヴィル
アクセサリー: VENDOME AOYAMA ヴァンドーム青山

※アイデアニュース有料会員限定部分には、カンパニーのこと、瀬奈じゅんさんとの共演への思い、浦井健治さんの三世次の魅力についてのお話などなどインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。インタビュー「下」では、この作品の魅力だと思う点、ご自身の人生ともこの作品が通じているという感覚、ご自身の変化について、役が教えてくれることなどについてお話ししてくださった内容やお客さまへのメッセージなどインタビューの後半の全文と写真を掲載します。

＜有料会員限定部分の小見出し＞（有料会員限定部分はこのページの下に出てきます）

■「カンパニー全員でこの作品を作るんだ」というエネルギーの大きさを感じている

■花組にいらした頃から、拝見していた大好きな瀬奈じゅんさん。熱烈さは稽古では出さず…

■作品への出演が決まった時、家族みんなから「瀬奈じゅんさんと一緒じゃん！」と連絡が

■「悪いことしかしていない役」だが、浦井さんの三世次は客観的に見て、すごく素敵

＜絢爛豪華　祝祭音楽劇『天保十二年のシェイクスピア』＞
【東京公演】2024年12月9日（月）～12月29日（日）　日生劇場
【大阪公演】2025年1月5日（日）～1月7日（火）　梅田芸術劇場メインホール
【福岡公演】2025年1月11日（土）～1月13日（月）　博多座
【富山公演】2025年1月18日（土）～1月19日（日）　オーバード・ホール大ホール
【愛知公演】2025年1月25日（土）～1月26日（日）　愛知県芸術劇場大ホール
公式サイト
https://www.tohostage.com/tempo/index.html

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