記憶を失った少女をめぐる神様の物語 動画で「お~る★kocho」公演レポート | アイデアニュース

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記憶を失った少女をめぐる神様の物語 動画で「お~る★kocho」公演レポート

筆者: 橋本正人 更新日: 2016年3月31日

小学生から大人まで女性ばかり14人が出演した「お~る★kocho」の舞台、「月と地球と神様と」が、2016年3月20日から21日まで、大阪府豊中市の豊中すてっぷホールで上演されました。アイデアニュースでライターとしても活躍していただいている堀内優美さんが出演されていることもあり(堀内さんが執筆した昨年8月の公演記事は⇒ここをクリック)、今回の舞台を取材して動画で撮影してきましたので、全体の流れがほぼわかるように編集したダイジェスト版で紹介します。友達の死をきっかけに記憶を失ってしまった少女をめぐる、天界の神様たちのコミカルで暖かい物語です。

この公演は、小学生の児童劇団「きっず★kocho」、中学生の「ぱわーず★kocho」、大人の「劇団 kocho」の合同舞台で、ABCの3つのチームでキャストが次々と変わってゆきます。

筆者が観た(動画を撮影した)のはAチームの回で、記憶を失った少女・天野美月(あまのみずき)をリアルな演技で表現した「まえだみんと」さん(中2)、神と人の両方を演じる月の女神・セレネをたおやかに演じた「馬場ななみ」さん(小6)、冥界の場面などを歌で支えた黒闇天(こくあんてん)役の「江崎実祐」さん(高1)、娘を失った母親の悲しさを体現した「しょーじ」さん、大事なところはしっかり締めてコミカルな部分では会場を大いに沸かせた天照(あまてらす)役の「宮叶子」さんが光っていました。

劇中で使用された曲のほとんどは、この日の伴奏も担当した「江崎昭子」さんのオリジナル曲。脚本・演出担当の「桜さがみ」さんの詞に合わせたメロディアスな曲調で、舞台の魅力を高めていました。

大切な友達を亡くしてしまった少女の心を、どうすれば救うことがことができるのでしょうか。神様といえども、亡くなった人をよみがえらせることはできなし、天照が言ったように「人の心を救うのは神の役目ではない」のです。

最後から2番目の曲は、私のカメラ操作ミスで曲の途中までしか録画されていませんが、歌の後半では「美しい月、優しい月」と歌われます。記憶を閉ざした「美月(みづき)」と亡くなった友達の「優月(ゆづき)」の歌。「美しい月よ あなたの未来は あなたが決める 優しい月よ その道を そっと照らし続けて」。一緒に月に行こうと約束した友達は、先に亡くなってしまったけれども、月から友達の道を照らし続けてくれているのです。

そして、最後の曲「月と地球と神様と」では、こう歌われます。「暗い夜でも 月は輝く いつか夜は明け 朝になる 見つめていたい この星を守るのは あなたの わたしの 愛の力」。神様の力ではなく、月を見上げながら、自らの愛の力で歩いてゆこうとするラストに、やっぱり舞台はいいなぁ、そして歌はいいなぁと思いました。

この舞台は、2016年2月に京都で開かれた「第37回 京都演劇フェスティバル」(⇒ホームページはこちら)の児童青少年部門で上演された「きっずkocho」の「月と地球と神様と」に新たに手を加えてリメークした作品です。アイデアニュースでは、大規模なミュージカルや商業演劇についての取材記事も掲載しますが、こうしたアマチュア劇団の活動も積極的に紹介してゆきたいと考えています。

<お~る★kocho「月と地球と神様と」>
2016年3月20日・21日、大阪府豊中市の「すてっぷホール」(この公演は終了しています)
【代表・脚本・演出】桜さがみ、【音楽・演奏・歌唱指導】江崎昭子、【振付指導】しょーじ、【出演】<きっず★kocho>馬場ななみ・中圓咲絵・大山咲百合・まえだもか、<ぱわーず★kocho>まえだふう・まえだみんと、<劇団kocho>江崎実祐、しょーじ、ユキサユリ、宮叶子、<ゲスト>堀内優美(昭和プロダクション)、たーりー(劇団コミックパワーボックス)、塩竈葵、岡本綾香

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<筆者プロフィール>橋本正人(はしもと・まさと) 産経新聞記者から朝日新聞記者となり、大阪本社整理部次長、デジタル事業本部サブマネジャーなどを歴任。宝塚歌劇などを扱うサイト「アサヒコム・スターファイル」の編集責任者を6年間つとめ、独立。アイデアニュース株式会社を設立し、編集長に。趣味は声楽(テノール)。 ⇒橋本正人さんの記事一覧はこちら

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最近のコメント

  1. 橋本正人 より:

    アイデアニュース執筆陣の1人、堀内優美さんも出演する舞台「ここは食堂、うらめし屋 ~夏のお化けの物語~」が、8月20日(土)と21日(日)、大阪・豊中市内で上演されます。歌って踊って楽しい「劇団★kocho」の公演ですが、今回はこれまで封印していた怪談モノに挑むそうです。

    劇団★kocho公演
    ここは食堂、うらめし屋 ~夏のお化けの物語~
    脚本・演出 桜さがみ
    2016年8月20日(土)15:00/18:00
    2016年8月21日(日)13:00/16:00
    大人 前売り1000円/当日1500円  小中学生前売り当日共通500円
    豊中すてっぷホール(阪急豊中駅直結エトレビル5F)

    詳しくはこちら
    http://kidskocho.blog.fc2.com/blog-entry-542.html

    予告動画はこちら
    https://youtu.be/ZIpaqnvLR-g

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