「この歳になると、弱い自分が武器になる」、川平慈英&浦井健治対談(下) | アイデアニュース

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「この歳になると、弱い自分が武器になる」、川平慈英&浦井健治対談(下)

筆者: 岩村美佳 更新日: 2019年8月23日

2019年11月1日(金)に開幕するミュージカル『ビッグ・フィッシュ』に出演する、川平慈英さんと浦井健治さんの合同インタビュー後半です。有料部分では、アイデアニュース独自に伺ったインタビューを掲載します。川平さんは主演で父親のエドワード・ブルームを、浦井さんはその息子ウィル・ブルームを演じます。ミュージカル『ビッグ・フィッシュ』は、2003年に公開されたティム・バートン監督の同名映画を元に2013年にアメリカでミュージカル化されのちにブロードウェイで上演、2017年に日生劇場で日本初演されました。今回は劇場を移し、シアタークリエで“12 chairs version”が上演されます。

川平慈英さんと浦井健治さん=撮影・岩村美佳

川平慈英さんと浦井健治さん=撮影・岩村美佳

――この作品からお客様に届けたいものは、どんなものでしょうか?

浦井:僕はこの『ビッグ・フィッシュ』から人生を学んだという部分があるくらい、ぎっしり詰まっています。今回再演が実現して、その理由は何なのかを考えていると、きっとみんなが経験したことのある感情が込められた作品なんです。実は、触れたくても触れられないというところも、代弁して表現してもらえている。大切にしたいところって、本当はここなんだろうなというのが、特に男性には強く感じると思うんです。殺陣の指導をして下さる渥美(博)さんからも、「男の人が見て泣けるミュージカルだね」という言葉を頂いて、もちろん女性も共感するところは多々あるでしょうし、もしくはパートナーや父親を理解するうえでも、すごくわかりやすいと思います。老若男女が楽しめるというのが強みですね。でも、それを表現するのはものすごく大変なんですよ。それでもすごくラッキーなのが、慈英さんがいる。これは慈英さんじゃなかったら、絶対無理だと思う。

川平:いやいや、橋本さとしさん、いけますよ。

浦井:あー!!

(現場全員爆笑)

川平:絶対面白いって。同じ濃さでできると思います(笑)。

浦井:えー! なんだろう(笑)。でも、慈英さんのエドワードが大好きなんですよね。

川平:健ちゃんが言ったとおり、誰が観てもおもしろいと思います。今、僕も別の取材で言ったことを思い出したんですが、以前、母方のアメリカ人の叔父が亡くなったんですよね。僕はあとから兄弟と話していたんですが、すごくいい、この感情が今回ぴたっとくるエピソードがあって。病気で亡くなったんですが、余命宣告から長く生きていたんです。そのときに、叔父が「僕の葬式はフィエスタにしてくれ」と言っていたんです。それはなぜかというと、「僕は君たち家族に十分愛されて、すばらしい人生だった。僕は今からベタープレイスに行くんだ。先に旅立った先人たちがいる場所へ行くことは、喜びなんだ。いいところに行くのだから、俺の葬式は喜びであって、宴であって、フィエスタなんだ」と。実際に、そういうビデオレターがあって、本当にエドワード・ブルームに当てはまるなと思います。やはりお客さんと一緒に生きることはすばらいしことなんだというのを共有できるミュージカルエンターテイメントだと思うので、それができたら思い残すこともなく、灰になれるかな(笑)。生きていることを祝福する、賛美する作品になったらいいなと思います。

<取材協力>
スタイリスト(川平):関恵美子、ヘアメイク(川平):森川英展(NOV)
スタイリスト(浦井):壽村太一、ヘアメイク(浦井):山下由花

※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、川平さんと浦井さんがぞれぞれ、年齢とともにエネルギーの出し方や表現したいものが変わっていくということなどについて語ってくださったインタビュー後半の全文と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>

■浦井:慈英さんを筆頭に、誰ひとりとして変わったら、この作品は成り立たない

■川平:34年間やり続けていると、神様がひとつご褒美をくれるのかな

■浦井:僕は今この作品をやれる事が嬉しい、この時代に大切なものをすごく感じる

■川平:弱い自分を知って、受け入れたときに初めていいエネルギーが生まれる

<ミュージカル『ビッグ・フィッシュ』>
【東京公演】2019年11月1日(金)~11月28日(木) シアタークリエ
【愛知公演】2019年12月7日(土)~12月8日(日) 刈谷市総合文化センターアイリス
【兵庫公演】2019年12月12日(木)~12月15日(日) 兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール
公式サイト
https://www.tohostage.com/bigfish/

<関連リンク>
シアタークリエミュージカル「ビッグ・フィッシュ」のページ
https://www.tohostage.com/bigfish/
川平慈英|株式会社ケイファクトリー
https://www.k-factory.net/profiles/jay-kabira
川平慈英オフィシャルブログ[Yabadaba-Dooo!」
https://ameblo.jp/jayk-yabadabadooo/
川平慈英 Twitter
https://twitter.com/2013tabu
浦井健治オフィシャルファンクラブ”Kopi-Luwak”
https://www.fanclub.co.jp/k_urai/?id=8
ARTIST PROFILE|浦井健治-CANDID
http://www.candid-net.jp/artist_infomation/talentDetail.php?id=6
浦井健治&STAFFTwitter
https://twitter.com/Kenji_Staff

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川平慈英さんと浦井健治さん=撮影・岩村美佳

川平慈英さんと浦井健治さん=撮影・岩村美佳

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<筆者プロフィール>岩村美佳(いわむら・みか)  フォトグラファー/ライター ウェディング小物のディレクターをしていたときに、多くのデザイナーや職人たちの仕事に触れ、「自分も手に職をつけたい」と以前から好きだったカメラの勉強をはじめたことがきっかけで、フォトグラファーに。「書いてみないか」という誘いを受け、未経験からライターもはじめた。現在、演劇分野をメインに活動している。世界で一番好きなのは「猫」。猫歴約25年。 ⇒岩村美佳さんの記事一覧はこちら

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最近のコメント

  1. kei より:

    ビッグ・フィッシュ再演本当に嬉しいです♪
    しかも12 chairs version。
    同じなようで同じではない作品として、ブラッシュアップされ戻ってきてくれて、しかもキャストの皆さまにも愛されていることを知れて、ますます、楽しみになりました。
    川平さんのエネルギーを浴びて、パワーを頂き、笑顔でクリエを後にする日が待ち遠しいです♪

  2. kei より:

    記事を何度も拝見させて頂き、咀嚼し、メッセージを送れるまで時間がかりました。
    初演のビッグフィッシュでは、慈英さんのエドワードに浦井さんのウィルが大人になって、おしゃべりで嘘つきの父親を遠避ける気持ちに共感し、そのままエドワードが苦手でお話が進み、終盤、大風呂敷だったエドワードの理由を知ったウィルの感情の変化と行動に、病と共存している私の母親に寄り添わなければ後悔すると気づかされた初演でした。
    (寄り添える時間は短いと気付けました)
    慈英さんを尊敬される浦井さん、いつか慈英さんのエドワードを引き継ぎ、浦井さんのエドワードが観ることができたら、その時は、ぜひ岩村さんにまたインタビューして頂き、記事にして頂きたいです♪
    新演出、そしてクリエの空間、
    ビッグフィッシュの再演を心から
    楽しみにしております。

  3. ガーネット より:

    年齢を重ねたからこその川平さんのお言葉、ひとつひとつのエピソードが深くて沁みました。川平さんのエドワード、サンドラとの素敵な夫婦にまたお会いできるのを楽しみにしています。

  4. ももえちゃん より:

    上下で深いお話がきけて、また再演でこの作品に会えることは喜びでしかありません。
    観劇前にこのインタビューを再度読み返してみます。
    既に亡くなった破天荒な父に怒りしかなかったのですが、初演で少し気持ちが回復できたので、今度は母の気持ちに沿って観たいと思います。

  5. ぽち より:

    上下ともに本当に深いです。この熱と愛溢れる作品に再び会える幸せに心から感謝です。
    今世界で胸を痛める辛いニュースが沢山ある中で、このお二人の太陽のような熱さと誠実さと愛に溢れた記事が読めて幸せです。
    この愛に溢れた最高の作品が北は北海道から南は沖縄まで全都道府県、いや日本を飛び越えて全世界でも上演される日がきたら最高に幸せですね。多くの人々にこの愛と優しさに溢れた作品に触れて欲しいです。

  6. しゅんもも より:

    とても奥が深いお話で、何度も読み返しています。観劇前にまた読みたいと思います。初演は拝見していないのですが、今回の再演がますます楽しみになりました。素晴らしいインタビュー、岩村様、ありがとうございました。

  7. ちょび より:

    素晴らしいお人柄のおふたりのことばすべてに感動しました。
    この作品に観客として参加できることの幸せ、感動を感じています。
    初演でこの作品に出会えたことに感謝します。
    いつも有料会員でよかったという満足感をいただいています。
    ありがとうございます。

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