2025年1月17日(金)から2月24日(月・休)まで、日生劇場で上演されるミュージカル『ラブ・ネバー・ダイ』に、メグ・ジリー役で出演される星風まどかさん(小南満佑子さんとダブルキャスト)のインタビュー後編です。「下」では、メグ・ジリーの役作りにどう取り組むか、芝居の際にはいつも相手の芝居を受け取っているというお話と、お客さまへのメッセージを紹介します。
――今は、星風さんが、素のかなめさんに近付いてきているんですか?
かなめさんが星風を経由して役をするのに対して、かなめさんが割とストレートな感じで役にいく、ショートカットしているような感覚があります。どうしてそうなっているのかは、よく分からないんですけれど。『ニュージーズ』は、そこにいるだけという感じでいられる環境だったのかなと思います。
――作品の影響もあるかもしれないですね。
そうかもしれません。最初の作品が『ニュージーズ』だったからというのもあるかもしれないですね。よかったなと思っています。自分を知れたというか、作品に没頭するやり方を知ることができたというか。
――『ラブ・ネバー・ダイ』は、どちらの方向から取り組んでいきますか?
どうしましょう……。素でいるというのは、無自覚でそうなってしまったので。その時の自分がどうするのかというのは、意図せず成り行きで、その時の自分に任せたいなと思います。
――そちらから行ってみたら、役とか作品、音楽に届く距離感やルートみたいなものはちょっと違いますか?
『ニュージーズ』のキャサリンは、信念や強さみたいなものはあったとしても、表に伝えられる強さや勇気みたいなものは私にはちょっとないので、そういう意味ですごくパワーを使う役です。だからこそ、ストレートに近道で行ったほうが、よりフルエンジンで無駄な力を使わずできる感じが体感としてはあります。それがいいのか悪いのかは分かりませんが、とても疲れるので。
――キャサリンを演じるのは、疲れるんですね。
終わった後はめちゃくちゃ疲れるんですよ。でも、今のは今のでいいのかなと思いながら。
――そうすると、とても複雑なメグ・ジリーの場合はいかがでしょうか?
素の自分の感じで取り組んだほうが、いいのかもしれません。やはり、自分の感情を使わないと、芝居って結局だめなので。星風さんの感情を使うわけでもないですし、素の自分の持っている引き出しを使うとなると、どっちみちショートカットしたほうがいいのかなと思ったりします。
――メグ・ジリーは、たくさんの役と絡むシーンがありますし、皆さんと関わる中で、いろいろ盗みたいというお話をなさっていましたが、楽しみにしていることはありますか?
退団後は『ニュージーズ』しか経験していないので、『ニュージーズ』のお話になってしまうのですが、そこで思ったのは、初めましての人と芝居するって緊張するじゃないですか。今までは「こう来るだろうな」とか、土台があった上での新たな試みを楽しみに、役を作っていくというのが当たり前でしたが、「どう来るんだろう?」と、何もかも分からない状態の方と芝居するのは、ドキドキすることでもあるんですが、すごく楽しくて。
そういう意味では、初めましての皆さまからの台詞を受けて、自分がどうなるんだろうという化学反応ですね。私は基本的に自分で作り込んで、絶対にこうすると準備したものを提示するというのが苦手で、それが表現できたためしがなくて。やっぱり相手ありきの芝居なので、相手がどう出るかということによって、自分としては役を逸れるわけではないですけれど、ニュアンスが変わったり、自分でもどうなるか分からないというところが日々あって、今もそうなんです。
だから振り返った時に、自分がどんな風に台詞を言ったかも正直覚えていなかったりするんです。今日あんな感じだった気がするけど、なんでそうなったかというと、相手の芝居を受けたからだろうなと。もう1回それをやってと言われるとできない、とか。そういうのが結構あるタイプなんです。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、芝居の際にはいつも相手の芝居を受け取っているというお話やお客さまへのメッセージなどインタビューの後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)
■皆さんの変化を柔軟に吸収できる余裕を持ちつつ、冷静に没頭しながら
■私ひとりでは芝居ができない。相手に無意識に応えることで生み出せるもの
■花組の柚香さんのもとで、無意識に感情が訓練され、楽しむ余裕ができた
■星風が成長した姿や、新たな一面を感じ取っていただけるよう頑張る
<ミュージカル『ラブ・ネバー・ダイ』>
【東京公演】2025年1月17日(金)~2月24日(月・休)
公式サイト
https://horipro-stage.jp/stage/loveneverdies2025/
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