福島県浪江町、被災犬と猫の私設シェルターに「ドッグラン」ができました | アイデアニュース

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福島県浪江町、被災犬と猫の私設シェルターに「ドッグラン」ができました

筆者: 松中みどり 更新日: 2017年12月24日

2017年、11月13日から14日には、福島県双葉郡浪江町を訪れました。ここは福島第一原発20キロ圏内の町。震災直後から、浪江町の自宅やご自分の会社事務所などを使って、被災した動物の保護活動を続けている赤間徹さんに会いに行ったのです。今年3月31日、浪江町は帰還困難区域を除いて避難指示が解除されました。およそ2年ぶりに訪れた浪江町と、赤間徹さんのところの犬や猫たちの様子についてお伝えします。前回お訪ねしたときの様子は、こちらの記事:「ひとり行くぜ、東北」旅エッセイ(2)福島県浪江町、猫を愛する人々について⇒https://ideanews.jp/archives/14646 でぜひお読みください。

猫たちの様子を見る赤間徹さん=撮影・松中みどり

猫たちの様子を見る赤間徹さん=撮影・松中みどり

――浪江町は今年の3月で、一部を除いて、避難指示が解除になりましたね。赤間さんのところもですか?

そうですね。3月31日に解除でした。避難先の郡山からは片道2時間くらいかかって、雪の時などは3時間以上もかかるから、今はここに泊まることも増えました。

――猫や犬はもちろんいるけど、赤間さんおひとりで泊まると食事はどうされるんですか。仮設のお店は早く閉まるし、夜は真っ暗ですよね。

真っ暗ですね。夜はほとんどコンビニのお弁当です。コンビニもまだ24時間は開いてないんですよ。夜は8時まで。避難指示が解除になっって、浪江町に帰ってきた人もいるんですよ。お店を再開したお寿司屋さんとか、年配の方で家に帰ってきた人とか。でも、周りにまだ何もないですからね。買い物するところもないし、お年寄りだと病院がないというのも困りますからね。診療所がひとつ、役場のところにあるだけだもの。まだ住むのはやはり難しいと、避難していたところにまた戻っていく人もいます。

完成したドッグランを走る赤間さんのところのハスキー犬リアちゃん=撮影・松中みどり

完成したドッグランを走る赤間さんのところのハスキー犬リアちゃん=撮影・松中みどり

■犬24匹と猫57匹が住む私設シェルター。ドッグランは9月に完成

――今回、ドッグランを拝見して驚きました。立派なのが出来ましたね! 若いハスキー犬もいて、散歩だけでは大変ですものね。

今年の9月に完成しました。犬を運動させるために作ったんです。大型犬はやっぱり走らせてやらないとね。犬は20匹以上いるので、散歩もなかなか大変です。実家の前の土地で、畑だったところに作りました。芝も自分たちで敷いたんです。

今も犬24匹、猫は57匹(2017年11月15日現在)が、赤間さんの私設シェルターに住んでいます。散歩、餌やり、掃除。TNR活動のT(Trap=捕獲)も担い、協力してくれる獣医さんのところにN(Neuter=不妊手術)にも連れて行き、飼い主のところに戻したり、新しい里親を見つけたりする一連の活動を続ける赤間さんもまた、震災と原発事故の後に暮らしが一変した人のひとりです。赤間さんの活動の様子は、昨年放送されたNNNのドキュメント番組「その哭き声が聞こえるか~避難区域の動物たち~」にも描かれています。 こちらのリンクで視聴できます。⇒http://www.dailymotion.com/video/x55m8hp

※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分では、最近の町の様子や赤間さんのところにいる犬や猫を紹介しています。ボランティア希望の方や、里親になりたい方はぜひご覧ください。

<有料会員限定部分の小見出し>

■朝、宿の屋根から、ものすごい音が。お猿さんたちが屋根やその近くに

■シェルターにいる大型犬も、ドッグランなら全力疾走できます

■以前に比べて少し数が減ったとはいえ、57匹の猫の世話も大変な労力

■居住制限区域内だったシェルター。避難解除で電気料金を支払う必要が出てきた

■愛する犬や猫をバスに乗せられないと言われた住民とペットの姿が忘れられない

<関連リンク>

3.11レスキュー日誌 http://okomenokiwami.blog38.fc2.com/

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<筆者プロフィール>松中みどり(まつなか・みどり) フィリピン支援ボランティア/英語講師/ライター 初めて行った外国がフィリピンで、以来かの国の人々の明るさ温かさに魅せられ、様々なNGOや支援活動に関わる。1994年からは山岳先住民アエタの教育支援主宰。コミュニケーションツールとしての英語を各地で教えている。動物好きの自称「ケモノバカ」。飼い猫は黒猫で親バカ度も加速中。 ⇒松中みどりさんの記事一覧はこちら

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