「カーテンコール、手話でキャストに想いを伝えてみては」、『ゆびさきと恋々』ルポ | アイデアニュース

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「カーテンコール、手話でキャストに想いを伝えてみては」、『ゆびさきと恋々』ルポ

筆者: 村岡侑紀 更新日: 2021年6月7日

120万部を突破した大人気少女漫画を原作とする、A New Musical『ゆびさきと恋々』が2021年6月13日(日)まで本多劇場で上演中で、6月12日(土)にはライブ配信も実施されます。雪(豊原江理佳さん)と逸臣(前山剛久さん)のドキドキな展開、りん(林愛夏さん)と京弥(上山⻯治さん)の不器用な可愛らしさ、気持ちに素直になれず「調子に乗るな」と雪に意地悪ばかり言ってしまう桜志(池岡亮介さん)、直球で逸臣にアタックし続けるも叶わぬエマ(青野紗穂さん)、逸臣を追いかけるエマを想う心(中山義紘さん)の片想い。観客は、登場人物の中に必ず自分を見つけるのではないでしょうか。全ての登場人物に共感できる、全員が幸せになって欲しいと願いたくなる、そんな素敵な作品。開幕直前に行われたゲネプロを観て感じたことを、オフィシャル写真をまじえてレポートします。

A New Musical『ゆびさきと恋々』より=写真提供・ワタナベエンターテインメント
A New Musical『ゆびさきと恋々』より=写真提供・ワタナベエンターテインメント

雪の世界を表すシーンで、このミュージカルは始まります。自分の身体の奥深くから聞こえてくるような音が響く中、時折聞こえるのは雪の息遣いのみ。「私の世界」という歌声と、雪と雪の妖精たちの身体表現(コンテンポラリーダンス)のみで構成されています。雪の世界の中に、自分がすっと誘われたような感覚でした。物語の後半、逸臣は、「憎しみや妬みや悪意を、雪は耳から入れていない。どこまでも澄み切ってまっさらなんだ」と、雪のことを歌います。

その時、私の中に心象風景として広がったのがこの冒頭のシーンでした。そして、その中に逸臣の「俺を雪の世界に入れて」という言葉が響いてくる…。この作品を拝見してとても印象的だったのは、このように心で音や言葉を感じるシーンがとても多かったという点です。恐らくは、この冒頭シーンによって、心の感度が普段よりも研ぎ澄まされたのではないかと思います。

雪の頭を優しく「ぽんぽん」して、電車を先に降りる逸臣。ここで雪が歌う「この響きは何?」の中で、恋が始まる響きが「トトン」「トクン」と表現されます。このシーンで印象的だったのは「電車を降りてから、この振動が自分のものだった」ことに雪が気づくというところです。雪はまだ、この感情になんと名前を付けたらいいのかがわからない状況。自分の中から湧いてくる初めての音に気づくのです。感じたことがないリズムや歌が、どうやらこの音から溢れていそう…。

そんな雪の姿を見ていると、気づけば私もドキドキしていました。静かに自分の感覚に耳を傾ける中で、ふとこれは、今舞台上で描かれている雪の状態に近いのかもしれないと想像しました。もちろんセリフを耳から聞いて心が反応しているため、同じ経験ではありません。しかし、「客席という、舞台とは位置付けの異なる静かな空間」にいる立場であったからこそ、このシーンの雪の心の振動を私自身も感じられたように思ったのではと思います。このミュージカルは、劇場の客席にいると「観る」だけではなく、「感じる」ことができる作品なのかもしれません。

<キャストメッセージ>

豊原江理佳さん:今このような状況のなかで本番を迎えられることが奇跡だと思います。せっかく本番を迎えられるので、来ていただいた皆様にはなにか持って帰っていただきたいですし生きる活力、元気を与えられていたらいいなと思います。ありがとうございました。

前山剛久さん:昨年からコロナで演劇はなかなか辛い立場に置かれていますが、こうしてゲネプロを終えて初日を迎えられることを嬉しく思っています。このお芝居で何を感じ取っていただくか、何を与えられたか、それぞれだと思いますが見に来ていただいた方の生きる希望に繋がったら嬉しいと思います。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、キュンキュンにとどまらず「愛」を感じさせる物語の魅力や、手話シーンで感じたことや曲などについて書かれたルポの全文と公演写真(写真提供・ワタナベエンターテインメント)4カットを掲載しています。

<有料会員限定部分の小見出し>

■笑いの要素を担う京弥役の上山と、恋に不器用なりん役の林にもキュンキュン

■エマ役の青野への恋心を隠す心役の中山、報われない思いがこの作品を魅力的に

■桜志役の池岡が、客席と手話で話すコーナーも。本当にお話できた気持ちに

■記者会見で「歌いながら手話で表現」と感じた曲が、今は「声と手の歌」として響く

<A New Musical『ゆびさきと恋々』>
【東京公演】2021年6月4日(金)~6月13日(日) 本多劇場
公式サイト
https://yubisakimusical.westage.jp/
チケット 8,800円(全席指定・税込)
聴覚障がいのあるお客様を対象とした「タブレット型字幕ガイド付きチケット」ネット予約
https://l-tike.com/yubisaki-guide

<A New Musical『ゆびさきと恋々』ライブ配信>
配信日時:2021年6月12日(土) 18:00開始 ※アーカイブ配信あり
視聴券購入URL:
https://w.pia.jp/t/yubisakimusical/
販売期間:2021年5月15日(土)10:00~6月18日(金)21:00
料金:3,500円(税込)
配信サイト:PIA LIVE STREAM

<キャスト>
雪:豊原江理佳
逸臣:前山剛久
りん:林愛夏
エマ:青野紗穂
桜志:池岡亮介
心:中山義紘
京弥:上山竜治

アンサンブル:渡辺菜花、金井菜々、大津夕陽

ピアノ:森本夏生
チェロ:白神あき絵

<スタッフ>
原作:森下suu「ゆびさきと恋々」(講談社「デザート」連載)
脚本:飯島早苗
音楽:荻野清子
演出・脚本:田中麻衣子
振付:前田清実

美術:松岡 泉
照明:中川隆一
音響:清水麻理子
映像:ムーチョ村松
衣裳:KO3UKE
ヘアメイク:武井優子
歌唱指導:やまぐちあきこ/柳本奈都子
手話指導・監修:三浦 剛/忍足亜希子
稽古場ピアノ:森本夏生
演出助手:相原雪月花/元吉庸泰
舞台監督:山本圭太
主催・企画・制作:ワタナベエンターテインメント

<関連リンク>
「ゆびさきと恋々」(講談社「デザート」):
https://go-dessert.jp/kc/renren/
ワタナベ演劇公式ツイッター:
https://twitter.com/watanabe_engeki
ワタナベ演劇 スタッフ公式インスタグラム:
https://www.instagram.com/watanabe_engeki_staff/
#ゆびさきミュージカル

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A New Musical『ゆびさきと恋々』より=写真提供・ワタナベエンターテインメント
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<筆者プロフィール>村岡侑紀(むらおか・ゆき) ライター 広告制作会社に入社し、コピーライターとしてキャリアをスタート。その後、化粧品メーカーのマーケティング担当として多くのブランドを育成。現在は、ベンチャー企業で広報を担当している。さまざまなフィールドに立ってきたが、共通するのは「誰かや何かの魅力を伝える」こと。趣味は、舞台鑑賞や美術館巡り。作品はもちろん、そこに携わる方々の魅力を伝えたいという思いで、ライターに。 ⇒村岡侑紀さんの記事一覧はこちら

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