藤岡正明さんが企画・演出するミュージカルコンサート『Musical Lovers 2023』が、2023年7月29日(土)と30日(日)に東京・全電通労働会館 全電通ホールで開催されます。両日出演するのは、ソニンさん、藤岡さん、三浦涼介さん、29日は鈴木勝吾さん、森公美子さん、30日は東啓介さんと東山義久さんが出演します。アイデアニュースでは、藤岡さんにインタビューしました。「上」では、前回『Musical Lovers 2022』で印象に残っていることやお客さまからの反応と、出演者のみなさまのこと、それぞれにどのような演出を考えているかというお話、今回初登場で両日出演される三浦さんの部分の演出のこと、三浦さんとのエピソード、「Musical Lovers」は「ほんの少しの裏切り」を具現化しようとしている試みであるというお話などを紹介します。などを伺いました。「下」では、「Musical Lovers」の今後などについてのお話やお客様へのメッセージと、2023年5月に開催された『JBBコンサート』と「チームBLACK」(2022年公演のミュージカル『ジャージー・ボーイズ』はチームBLACKとチームGREENにより上演され、藤岡さんはBLACKで出演)のことなどを伺った内容を紹介します。
――『Musical Lovers 2023』の開催が決まりましたね。前回印象に残っていることや、お客さまの反応などはいかがでしたか?
昨年は始まる前に、お客さまはどんなミュージカルコンサートなのか全くわかっていらっしゃらなかったので、多分その意味で事前の反応は良くなかったんです。ところが初日が明けて「絶対見た方がいい!」と言ってくださる方がたくさんいて。めちゃくちゃ好評をいただいて、翌日は予想に反した形で、びっくりするぐらい当日券が出たんですよ(笑)。生の声といいますか、もしかしたら初日を見てくださったお客さまが喜んでくれて「翌日も見よう」と思ってくれたのかもしれませんが、結果として千穐楽の公演はほぼソールドアウトに近い状態でした。
――びっくりするほど当日券が売れるというのはすごいですね。
舞台で初日が開けてから、評価が高くて後からどんどんチケットが出るケースはたまにあって、それはある種「理想的」だと言われていると思うんですけど、今まで誰もやっていない取り組みが入ったコンサートとはいえ、意外ではありましたね。
――前回のコンサートを拝見しましたが、歌をたっぷりと聴かせていただけて、楽曲に関する濃い、なおかつ爆笑なトークもあり、耳も頭も心も嬉しく、楽しいひとときでした。
ありがとうございます。「衝撃」の「衝」を「笑」にして「笑撃」って書いてくれてる方もいましたね(笑)。
――今回も、藤岡さんがご出演の皆さまの魅力をどう演出されるのか? というところを中心に教えてください。
まずは、二年連続出演のソニン。昨年は「そういうコンセプトでやっていいコンサートなのね!」と理解した瞬間、とても生き生きと前向きに取り組んでくれて、本当に爆笑の部分もたくさん担ってくれました(笑)。元々深く長い付き合いのソニンなので、昨年に引き続きということではありますが、なにも心配していません。ソニンらしさが出たら一番いいと思ってます。
あとは、やっぱりこういうミュージカルコンサートは、お客さまが喜んでくださることをやって、はじめて成り立つと思うんです。まず一番大きなコンセプトが、「ミュージカルを愛する我々がお届けする」ではなく、「ミュージカルを愛する皆様へお届けする」なので、そこを意識した選曲にもなっていると思います。
ですから、いちミュージカルファンである藤岡から見たソニンの「あの役のあの曲が聴きたい」というようなナンバーも入っています。それはもれなくお客さまにとっても「やっぱりそれは聴きたい」となるような曲であり、もちろん彼女のやってきた役の中での曲もあったりします。信頼して、彼女らしさを出せるような選曲をさせていただいています。
森公美子さんには、やっぱり「森公美子」というブランドで。もうモリクミさんにしかないキャラクターやオーラをいかんなく発揮していただきつつ、もちろんモリクミさんを代表する役の中から、本当に素晴らしいナンバーを歌ってもらいます。それと僕の妄想的な視点で「森公美子さんには、これをやって欲しいな~」というのがあったので、クミさんにそれを相談したら、「マジか…」みたいな反応だったんですけど(笑)、そこはもう僕の方で「いや、これ駄目なんです、クミさんじゃないと!」ってお願いした曲があったりします。
いま「Musical Lovers」で必ずやっていることとして、その人が「やってきた役」の中から1曲。それと、その人が「やったことがない役」の歌を1曲。これは本人からのリクエストや僕からのリクエストもあります。
――森公美子さんの「やったことがない役」の歌について、もう少しお聞きしていいですか?
「やったことがない役」の歌は、ソロで歌っていただく曲もあれば、デュエットもあります。現状で、三浦涼介くんと森公美子さんがデュエットする可能性があるんじゃないかなー? 実現すれば結構なペアになると思います。そしてデュエットは1曲だけじゃないです。
――お相手を変えてデュエットされるということですか?
そうです。とある世界的なミュージカルのソロナンバーをクミさんと僕でデュエットします。もう名曲中の名曲を、僕がデュエットにリアレンジをしまして、多分どこにもないデュエットになるのではないかと思います。
――それはものすごく楽しみです。
森公美子さんの出演は29日なので、29日1公演のみの披露です。
ーー東山義久さんはいかがですか?
我らのお兄ちゃんである、僕と本当に長い付き合いの東山義久さんには、お客さまがきっと「120%これは聞きたいだろうな」というものをチョイスさせてもらいつつも、あのカッコイイ兄貴が「え? そこ行くんだ」というようなところを狙います。
ミュージカルって、世間的にはちょっと馬鹿にされる風潮があるような気がするんですよ。ミュージカルを見たことがない人は「いきなり歌いだしたぞ、なんだあれ?」と思う人がいると思うんですが、僕も実際に出演する前のミュージカルのイメージはそうだったんです。そして、いままでいろんな作品に出させてもらったことを踏まえて「ミュージカルを知っている人間が、内側からミュージカルをディスる」ということを、ちょっとやりたかったんですね(笑)。
ーー「ディスる」ですか。
「ミュージカルあるある」とまではいかないですが、本当はちゃんとすごく真面目でいいシーンなのに、それを東山義久さんがやってくれることで「あんなカッコイイお兄ちゃんなのに、なぜか笑えてしまう」に変えられたらというような…。これ以上は言えないんですけど(笑)。そんな「そこやるんだ!?」という意外性のひとつひとつが面白くなっていくといいと思っています。もちろん彼の素敵さや良さが出るものにしたいですし、若手の東啓介くんや鈴木勝吾くんも同様です。笑いを特に担当してもらうということではないですが、ある種和気あいあいとした感じの中に、どんどん入ってもらって「ショーゲキのミュージカル」の一端を担ってもらえるんじゃないかと思っています(笑)。
若手には、先輩方に対して負けて欲しくないです。僕自身のその思いを感情移入して、もう絶対に先輩たちに負けないような、ちょっといいところを創ってあげたいというのがやっぱりあります。そこにおいては、三浦涼介くんもです。とん(東さん)や、勝吾もりょんも、コロナ禍に入ってから出会った代表的な人物として、僕自身がすごく「人間として好きだな」と思ったんです。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、どのような演出を考えているかというお話や今回初登場で両日出演される三浦涼介さんの部分の演出のこと、三浦さんとのエピソード、「Musical Lovers」は「ほんの少しの裏切り」を具現化しようとしている試みであるというお話などインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。「下」では、「Musical Lovers」の今後などについてのお話やお客様へのメッセージと、2023年5月に開催された『JBBコンサート』と「チームBLACK」(2022年公演のミュージカル『ジャージー・ボーイズ』はチームBLACKとチームGREENにより上演され、藤岡さんはBLACKで出演)のことなどを伺った内容を紹介します。
<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)
■役と本人の融合が上手いモリクミさんや東山よっくん。自身のキャラクターをわかっている
■三浦涼介には、酔っ払って夜中に電話をかけちゃったりとか(笑)。一緒に飯行ったり
■トークのときに、りょん(三浦さん)がどれぐらい変貌して、可愛らしさが出てしまうか
■「Musical Lovers」では「ほんの少しの裏切り」を。お客さまの「近くにある想い」を
<『Musical Lovers 2023』>
【東京公演】2023年7月29日(土)~7月30日(日) 全電通労働会館 全電通ホール
公式サイト
https://masaaki-fujioka.com/contents/641589
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期待通りの、いや今年も期待を遥かに超えて楽しいミューラバでした。
藤岡君はあまり交わらなさそうな面々を引き合わせ、ゲストの意外な一面を引き出し、輝かせる天才。
ホール全体が笑いの渦に包まれたと思ったら、涙が出る程感動する場面も。
どのゲストにもガッツリ見せ場があり、これが見たかったというファンの気持ちをよく分かってる。今年は早々に満席になった理由も分かります。
コロナ禍で生まれたミューラバは、最高の特効薬です。
笑い、泣き、感動した後、元気になれる。
ミューラバ観ないと気が済まない体になってます(笑)
毎年恒例となるフェスとなりますように。
アイデアニュースさんの愛情たっぷりのインタビューで、藤岡君の思いをちゃんと受け取ることができ、ミューラバ終わった今も読み返しています。
本当にありがとうございます。