2023年12月28日(木)から31日(日)まで明治座で上演されるシンる・ひま オリジナ・る ミュージカ・る『ながされ・る君へ〜足利尊氏大変記〜』で、足利尊氏を演じる相葉裕樹さんと、高師直を演じる上口耕平さんの対談後編です。「下」では、作中で描かれる足利尊氏、高師直それぞれの役について、相葉さん、上口さんご自身と役がリンクするということ、お互いの関係性も役同士の関係性にリンクさせたいというお話と、お客様へのメッセージを紹介します。
――今知っている要素の中では、足利尊氏についてはどう思っていますか?
相葉:以前、池テツさん(脚本の池田テツヒロさん)作・演出のコメディ作品でご一緒させていただいて、その時の僕を知ってくださった上で、今回は足利尊氏という役をくださいましたが、書くのがすごく大変だったとおっしゃっていたんです。史実としては所説ありすぎて、どこを切り取ったらいいんだろうと。でも、「ばっちだったら上手いように、いいようにしてくれるだろうなという期待を込めてどんどん書き進めている」とおっしゃってくださいました。
尊氏のいろんな側面、ナイーブな面だったり、人に流されて時代に流されて、でもなんとか自分の正義を貫いて、室町幕府の初代将軍になって、というところの描き方を、僕を知ってくださっていて信頼してくださっているからこそ、きっといいようにしてくれるだろうなと。僕も池テツさんを信頼しきっているので。
そして、(内藤)大希との兄弟愛も描きたいですね。『レ・ミゼラブル』などでご一緒して、彼とは戦友という感じなのですが、兄弟愛の中からも、最終的には対立してしまうんですよね。そして、何より(原田)優一くんの演出ですから、どんなことがあっても素敵な状態にはなっていくんだろうなと信じています。真ん中に立たせてはいただきますが、周りの方々が本当に濃いので、その中で尊氏が翻弄されて、いろんな人の意見に振り回されながらも進んでいくのかなという感じです。
上口:別の取材で優一くんとも話をした時に、足利尊氏は流されるというか、いろんな人の意見を取り入れて、自然と上がっていくような人だと伺いましたが、ばっちはすごく素直な人なのでぴったりだなと。キャリアをめちゃくちゃ積んでいて、みんなから憧れられるような人が、「ボイトレどこ行ってんの?」って普通に聞いてくるようなところがあって。でも、それって出会った時からそうなんです。自分が得るものとか興味のあることについて、みんなの言うことを素直に聞くんですよね。それがすごく役とリンクしているんじゃないかと思って。
嫌味じゃなく、誰かを蹴落としたいということじゃなくて、ただ素直に「そうなんだ。え、これは何? そうなんだ、いいね!」って平気で言う。全て素直に受け入れて行くタイプの人なので、そこを優一くんに見抜かれているんじゃないかなと。だから尊氏とすごくリンクするような気がします。
相葉:確かに言われてみると、今年36歳なんですけど、ある程度自分のスタイルが固まってくるじゃないですか。「俺はこれでやってきているから」とか、それがいい意味で自信になってきたりもするんですけど、僕はわりとずっと変化を求めてきているというか、「そうなんだ!」って素直に聞いてしまうんですよ。
上口:めっちゃ大事だと思うよ。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、相葉さんと上口さんのお互いの関係性も役同士の関係性にリンクさせたいというお話やお客様へのメッセージなどインタビューの後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)
■相葉:「自分流」みたいものがあまりない。素直さだけで言ったら負けないかも(笑)
■上口:高師直役としては、ばっちとの関係性やリスペクトを物語の中でもリンクさせて
■相葉:4日間8公演しかないことが、もったいなくなるくらいのキャストが集まった
■上口:すごくいい意味で「びっくりするミュージカル」ができあがるんじゃないかなと
<シンる・ひま オリジナ・る ミュージカ・る『ながされ・る君へ~足利尊氏太変記~』>
【東京公演】2023年12月28日(木)~12月31日(日) 明治座
公式サイト
https://taihenki.com
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読み応えのあるロングインタビュー上.下ありがとうございました!
沢山の素敵なお写真も、とっても嬉しいです!
親友役での共演をお二人とも楽しみにしているのが伝わってきましたし、役作りについてのお話しも興味深くて、足利尊氏と高師直に会えるのがとても楽しみになりました。
「素敵な最高のオリジナルミュージカル」「びっくりするミュージカル」と仰るお二人の言葉に、年末の観劇がますます楽しみになりました!