2024年9月13日(金)に、俳優・柿澤勇人さんの初の写真集『untitled』(株式会社宝島社、撮影:黒沼諭さん)が発売されました。2023年夏に上演されたミュージカル『スクールオブロック』、2024年の舞台『オデッサ』『ハムレット』と過酷な主演作に挑み続けられた怒涛の1年間の舞台裏に密着した写真集となっており、稽古中や本番前後の貴重なカット、そしてチャーミングなプライベートまで多数収録されています。鍛え抜かれた肉体を惜しみなく披露するスタジオカットも盛り込まれるなど全128ページにわたって柿澤さんの魅力がたっぷり詰まった一冊となっています。
アイデアニュースでは、柿澤さんにインタビューしました。インタビューは上下に分けてお届けします。写真集に掲載されるお写真を見ながら、撮影のタイミングで出演されていたミュージカル『スクールオブロック』、舞台『オデッサ』『ハムレット』の三作品について伺った内容をお届けします。「上」では、「撮られている」という感覚がほぼない状態の撮影だったというお話、『スクールオブロック』『オデッサ』について伺った内容を紹介します。「下」では、『ハムレット』についてのお話や、撮影された写真をご覧になりながらお話ししてくださった思いなどを紹介します。
ーー写真集の発売と伺って、最初意外な印象もあったのですが、ご本人としてはいかがでしたか?
実は最初、お断りしたんです。
ーー断られたんですか?
写真集のイメージって、キメキメに海で撮るようなイメージしかなかったんです。でも「舞台裏を1年間密着して」というコンセプトだと聞いて、「それならいいね!」となりました。
ーー今回の写真集、今少し拝見したのですが、柿澤さんのドキュメンタリーみたいですよね。
一部スタジオ撮影もありますけど、それ以外は「撮られている」という感覚がほぼありませんでした。「あ、こんなときも撮ってたんだ」という感じです。黒沼(諭)さんがいらっしゃっている日はもちろんわかっていましたが、稽古中だったりなので、カメラを意識している場合ではなかったですね。そういう「いつの間に?」というカットが多いので、割と自然体で、「普段、こういう感じで生きているよ」というのが伝わるんじゃないかと思います。
ーーそのままの柿澤さんという感じですね。「それなら、写真集を作ってもいいかな」と思われた時の感覚とはマッチしている仕上がりですか?
どうでしょう…(笑)。撮影は「どうぞ!」という感じだったので、僕の中では、写真集のイメージができていたわけではないんです。実は、撮っていただいた写真も1枚も見ていなくて。
ーー掲載するお写真も、お任せだったんですね。
そうです。仕上がって、初めて見ました。
ーーでは、ご覧になっていかがでしたか?
「意外と、自分でも見れるもんだな」と思いました(笑)。1枚1枚エピソードがあって、すべての写真で「この時のだな」と思い出せます。「この作品の時、こんなことがあって」という記憶が詰まっていて、いいなと思いました。
ーー今おっしゃった、エピソードの部分をぜひ教えていただきたいのですが、ちょうど、撮影されていたのは、『スクールオブロック』『オデッサ』『ハムレット』ご出演のタイミングかと思います。具体的にお話を伺ってもよろしいですか?
はい。
ーーまず、『スクールオブロック』からお願いします。ちょうどお稽古中のあたりにインタビューさせていただいたのですが「過去イチ大変」というお話をされていたのが印象に残っています。毎回ハードルを超えていかれるのだなと思いました。その時のご自身の体感と、写真でご覧になるご自身の表情とは、結構マッチしていますか?
ギターを弾いたことがなくて、とにかく朝から晩まで毎日練習し、家でも稽古場でもずっとギターを手に持っていた時期ですね。写真を見ると「もっさりしているな」と思いました。不潔な役だったので、もっと汚くてもよかったかもしれないですが…(笑)。もっとやさぐれた感じというか。破天荒な役だったんですよね。でも、明るいキャラクターで。そういう意味では、写真の雰囲気と作品とは、マッチしているんじゃないでしょうか。この頃の写真には、明るい表情が多いなと思いました。
ーー「何かを背負っている」という感じの役ではなかったですよね。明るい表情が多いとおっしゃっていましたが、この作品や役は、今思い出すと楽しい記憶ですか?
楽しくはないですね(笑)。
ーーどちらかというと、苦しいという感じですか?
はい。苦しいんです。でもその中でも、この作品の時にほかよりも明るい表情になっているということは、役によるんでしょうかね。
ーー明るい苦しみなんでしょうか。
「苦しいけど、頑張って前に行ってみよう」みたいな(笑)。
ーー苦しさにも、種類があるわけですね。
あります。この時は、役にも助けられましたし、あとは子どもたちのおかげですかね。子どもたちの影響は、やはりすごく大きかったです。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、『オデッサ』について伺った内容などインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。20日掲載予定のインタビュー「下」では、『ハムレット』についてのお話、撮影された写真をご覧になりながらの思いなどインタビューの後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)
■終演後が、一番楽しい。できれば舞台には上がらないでずっと袖にいたいくらい苦しい
■『オデッサ』は、頭がずっとショートしている感じ。字幕との掛け合いもあった
■『オデッサ』のゲネプロは、これまでに経験した中で「初めて!」なくらいの盛り上がり
■『オデッサ』上演中も、鹿児島弁は迫田さんが、英語はエマちゃんが教えてくれていた
<柿澤勇人写真集『untitled』>
【発売日】2024年9月13日(金) 定価:3080円(税込)
撮影:黒沼諭 判型:B5判 ページ数:128ページ
公式サイト
https://store.tkj.jp/shopdetail/000000018394/
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とても柔らかな表情のお写真ですね!苦しみや辛さを微塵も感じさせない本番中の演技、その根性さに力もらえます!