東京で暮らすミャンマー人家族の物語を撮影した映画『僕の帰る場所』が、2018年10月6日(土)から、東京のポレポレ東中野ほか、全国の劇場で順次公開されます。この作品は、2017年の第30回東京国際映画祭で「アジアの未来」部門の作品賞などを受賞。東京国際映画祭授賞式では「フィクションを用い、現実の困難さを素晴らしく芸術的に描いた」と評された作品です。
東京のクリーニング工場で働いている40歳の女性、ケイン役を演じるのは、ミャンマー・ヤンゴン出身で、東京でミャンマー雑貨店の店主をしているケイン・ミャッ・トゥさん。ケインの6歳の息子のカウン役を演じるのは、ケインさんの実際の息子で小学校5年生のカウン・ミャッ・トゥさん。カウンの弟のテッ役は、カウンさんの弟で小学校2年生のテッ・ミャッ・ナインさん。
ケインの夫でカウンとテッの父親のアイセ役を演じるのは、ミャンマー・カチン州生まれで、1997年に来日して2011年にミャンマーに帰国。現在は宝石の採掘、建築の現場監督をしているアイセさん。
この作品の脚本・監督・編集の藤元明緒さんは、モデルになったお父さんとお母さんに取材をして、9割は実話ベースで物語を作りましたが、モデルの家族は、出演NGに…。プロデューサーでもあり、作品の中では難民認定の再申請を手伝う「ユウキ」役として出演してているキタガワユウキ(來河侑希)さんが、役を掴むためにミャンマーの難民キャンプに行った時に、日本語通訳のアイセさんに出会い、アイセさんが父親役に決まります。
そして、6歳と3歳の兄弟を探していた時に、在日ミャンマー人コミュニティの方から紹介されたのが、カウンさんとテッさん。その、お母さんがケインさんで、いずれも映画出演は初めてですが、この映画で「兄」のカウン役を演じたカウン・ミャッ・トゥさんは、オランダ・シネマジア映画祭で最優秀俳優賞を受賞しました。
こちらは公式ページに掲載されている「映画『僕の帰る場所』/ Feature film “Passage of Life” [予告編]」動画です。
カメラは、東京の郊外にあるアパートや、入国管理局、ミャンマーの国際空港、ヤンゴンの街中、ケインの実家、日本人学校などを、ドキュメンタリーを思わせる映像でとらえ、ミャンマー人一家の生活を優しく見守りつつ、彼らが置かれた厳しい環境を、ありのままに映し出して行きます。
名古屋大学大学院国際開発研究科・講師で、法務省入国管理局・難民審査参与員の浅川晃広さんは、この作品について「『在日外国人』『難民申請』という、ややもすれば、極めて政治的な主張に結び付きかねない題材について、あえて、その政治性を一切消し去ることによって、本作が到達した地平は、見事というほかない。まさにこれが『映像』の力というべきか。さらに本作が、20代の監督によって作成された最初の作品であるという点にも、驚きを禁じ得ない。この一見複雑に見えるテーマを、このような形で描き切ったという能力は、恐るべきというほかない」とコメントしています。
<日本・ミャンマー合作映画『僕の帰る場所』(Passage of Life)>
【東京】2018年10月6日(土)~11月2日(金) ポレポレ東中野
全国で順次公開:全国の劇場情報はこちら
https://passage-of-life.com/theater/
監督・脚本・編集:藤元明緒
出演:カウン・ミャッ・トゥ、ケイン・ミャッ・トゥ、アイセ、テッ・ミャッ・ナイン、來河侑希、
黒宮ニイナ、津田寛治
撮影監督:岸建太朗/音響:弥栄裕樹/美術:飯森則裕/ヘアメイク:大江一代/制作担当:半田雅也/音楽:佐藤和生
共同プロデューサー:キタガワユウキ/プロデューサー:渡邉一孝、吉田文人
コーディネーション(ミャンマー):Aung Ko Latt Motion Pictures
主催:特定非営利活動法人日本・ミャンマーメディア文化協会/企画・製作・配給:株式会社E.x.N/宣伝:佐々木瑠郁
<関連サイト>
『僕の帰る場所』公式サイト
https://passage-of-life.com/
公式サイトの劇場情報
https://passage-of-life.com/theater/
『僕の帰る場所』公式twitter
https://twitter.com/passage_of_life
『僕の帰る場所』予告編
https://www.youtube.com/watch?v=t5hngrn8cSQ
NPO 法人日本・ミャンマーメディア文化協会
https://jmmca.or.jp/
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