「鹿賀丈史さんと泣きながら抱き合った」、『生きる』新納慎也インタビュー(上) | アイデアニュース

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「鹿賀丈史さんと泣きながら抱き合った」、『生きる』新納慎也インタビュー(上)

筆者: 橘 涼香 更新日: 2020年8月3日

黒澤明監督の映画『生きる』をオリジナルミュージカルにして2018年にTBS赤坂ACTシアターで上演されたミュージカル『生きる』が、黒澤明生誕110年記念として2020年10月9日(金)から日生劇場で再演され、富山・兵庫・福岡・名古屋でも上演されます。余命半年を宣告された男が、残された時間を人としてどう生きるかを追い求める映画のテーマを活かしつつ、エンターテイメント性を全面に出した舞台として大きな評価を集めた初演から2年。ストーリーテラーでもあり、主人公・渡辺の人生に大きく関わる「小説家」役(新納慎也さんと小西遼生さんのWキャスト)を再び演じる新納慎也さんにインタビューしました。初演時の思い出からコロナ禍の自粛生活で感じたものまでを、たっぷりと語ってくれたインタビュー全文を「上」「下」に分けて紹介します。

新納慎也さん=撮影・伊藤華織

新納慎也さん=撮影・伊藤華織

──再演の報を聞かれた時にはいかがでしたか?

明確にいつだったかは覚えていないのですが、結構早い段階で再演が決まったんです。でもそれ以前に、初演をやっている時に「再演はあるな」と思っていました。誰にもそう言われた訳じゃないんです。でもそれくらい手ごたえがあったし、この作品は初演だけで終わるべきじゃないと思っていたので、正式に聞いた段階では「来たか!」という感じでした。本当に大好きな作品で、初演で僕自身が感動しましたし、愛した作品だったんです、演じた役も含めて。だから純粋にまたこの世界に戻ってこられることが嬉しかったです。

──初演は、観客側には「この作品がミュージカルになるの?」という驚きがあったと思うのですが、出演される側としてはいかがでしたか?

それは僕も全く同じです。最初は「これをミュージカルにするの!?」と思いましたし、ひとつずつ作っていく過程では、様々ああでもない、こうでもないと、試行錯誤の連続でしたが、完成した時には「これをミュージカルにしようと最初に思った人、天才だ」と思いました。もちろんそこに至るまでには、各セクション皆の力が重なっていったからこそなのですが、やはりなんと言っても(宮本)亞門さんの功績が大きかったと思います。ミュージカルを愛し、ミュージカルを知り尽くした人が、こういう作品をエンターテイメントとして仕上げる。演出家によって色々なやり方がありますし、この作品も演出家によっては様々に形が変わっていったと思います。この作品を初演するにあたって、亞門さんが「黒沢映画をエンターテイメントにしよう!」と振り切った考え方をしたことが、成功につながったのではないかと思います。

──初演時に、特に思い出に残っていることは?

思い出だらけなんですけど、やっぱり鹿賀丈史さんですね。初演はWキャストが固定だったので、僕は鹿賀さんの渡辺とだけ演じたこともあって、思い出の99.8%は鹿賀さんのことしかないんです。ひたすら鹿賀さんを愛して鹿賀さんと向き合った初演だったんです。それは僕がどうこうというよりも、やはり鹿賀さんから受けた影響がとても大きかったんですね。最初は主演の鹿賀さんをサポートできれば、というようなちょっとおこがましい気持ちもあったんですが、気がつけばぐんぐん引っ張ってもらって、どんどん鹿賀さんに影響されて、僕もどんどん変わっていく。つまりまさしく劇中の渡辺と僕が演じる小説家との関係性そのものでした。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、初演時の思い出、自ら演じる小説家役についてなどインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。8月4日(月)掲載予定のインタビュー「下」では、自粛期間をどう過ごしていたか、再演に向けての想いなどインタビューの後半の全文を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>

■千秋楽、カーテンコールの幕中で鹿賀さんと泣きながら抱き合った

■映画の小説家は、かなりダークな印象が強かったんです。でも…

■ミュージカルバージョンには、生きるエネルギーがある人が必要

■「人生の愉しみ方」では、小説家のような部分が僕にもあるのかも

<ミュージカル『生きる』>
【東京公演】2020年10月9日(金)~10月28日(水) 日生劇場
【富山公演】2020年11月2日(月)~11月3日(火・祝) オーバードホール
【兵庫公演】2020年11月13日(金)~11月14日(土) 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール
【福岡公演】2020年11月21日(土)〜11月22日(日) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール
【名古屋公演】2020年11月28日(土)~11月30日(月) 御園座
公式サイト:
http://www.ikiru-musical.com

<関連リンク>
新納慎也 公式サイト
http://www.shinya-niiro.jp/top/
新納慎也 オフィシャルブログ『ニイロの思考カイロ』
https://ameblo.jp/shinya-niiro/
新納慎也Twitter
https://twitter.com/ShinyaNIRO
新納慎也|ワタナベエンターテインメント
https://www.watanabepro.co.jp/mypage/10000087/

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新納慎也さん=撮影・伊藤華織

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<筆者プロフィール>橘涼香(たちばな・すずか) 演劇&音楽ライター。母親がミュージカル、レビューファンで幼少期からの観劇歴を経て、自身もLIVEの虜に。専門誌への投稿がきっかけで演劇ライターの道を進み、近年は音楽大学出身の出自を生かしたクラシック取材にも力を入れている。語り手の声が聞こえる原稿を目指して奮闘中。 ⇒橘涼香さんの記事一覧はこちら

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最近のコメント

  1. たま より:

    ミュージカル化することで物語が伝わり易くなり、ジワジワ〜っと沁みる作品だったのが印象に残っています。小説家の担う役割、新納さんが配役された意味がよく分かりました。再演が更に楽しみになりました。
    無事に上演されるのを心から願っています。

  2. カスミ より:

    初演拝見し、再演を心待ちにしていた作品です。新納さんだからあの小説家だったのだというのをとても感じられるインタビューでした。写真もどれも素敵です!ありがとうございました。続きも楽しみにしています。

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