「芝居は、毎回シュレッダーにかける」、『KAI SHOUMA Anniversary 10 YEARS』甲斐翔真(下) | アイデアニュース

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「芝居は、毎回シュレッダーにかける」、『KAI SHOUMA Anniversary 10 YEARS』甲斐翔真(下)

筆者: 岩村美佳 更新日: 2026年1月2日

2026年2月27日(金)から3月1日(日)まで、ヒューリックホール東京で、甲斐翔真さんのデビュー10周年を記念して開催されるライブ『KAI SHOUMA Anniversary 10 YEARS』が開催されます。甲斐さんのインタビュー後編です。「下」では、芝居をシュレッダーにかけるというお話、技術や芝居についての考え方、「心」が重要だというお話、皆さんの10年だというメッセージなどを紹介します。

甲斐翔真さん=撮影・岩村美佳
甲斐翔真さん=撮影・岩村美佳

ーー役という切り口で、甲斐さんが作品の中のその役をやる意味というか、作品や役という観点で、自分をさらに一歩前に進めてくれたものについて伺わせてください。

僕が役者をやっていなかったら、きっと見る世界や経験した世界というのは、たぶん半分以下だと思うんですよ。まだ28歳ですから。

ーー人生経験的な意味ですね。

見てきた数、それは誰かの人生を生きてきたからこそなんですよね。視点が毎回変わりますから。考え方も変わるし、学べるし、だからこそさまざまな作品を経験していけばいくほど、自分というものがどういう人間なのかということも消去法で分かってくるものです。

だからやはり、どの役も大切にしていますし、していきたいですし、役といえど人間ですから……たまに人間ではない役もありますけれど。それでもやはり、例えばトートとかもそうですが、擬人化しますよね。そうやって、自分のキャパシティーを広げていってくれるのは、やはり役だと思っています。

作品の途中では、その人のことを考えているからそんなことは思わないんです。でも、そこから抜けた時に、この考え方は、多分こういう役をやったからだろうなとか、こういう人を受け入れられるのはこういう役をしたからだとか、自分の器というものがすごく柔軟になっていくんです。

ーーいろいろな考え方や生き方を知るということでしょうか。

やってきた役には貴族から、薬物中毒者から、いろいろな振り幅がありますし、歴史的な背景も学びますし、こんな人がいたんだなとか、こういう人は死んでいって、こういう人は生きていて、不思議な世界だなと思ったりしてきました。その上で自分は、たったあと60年70年の人生を、どう生きていくのかと。

ーーそれぞれの人生が、ご自身の人生観に影響しているということですね。

教えてもらっていますね。ずっと役と一緒に過ごしているわけじゃないですよ。ただその軌跡というものは、自分の記憶や体で覚えているので、潜在的なところに入っていくというか。

ーーその時の思考や感情が実感として残るというか、どこかにきっといるみたいなことですか?

人と出会うのと、役と出会うのとは違うかもしれないですが、役と出会った方が濃い時間を過ごせますね。役者をやっていてよかったとも思いますし、役者をやればやるほどいろいろな職業に興味が湧いてくるんです。

ーーそれぞれの人生で職業がありますよね。いろいろな経験をしているわけですよね。作曲家だったり……

炭鉱で働いたり、ロケットを飛ばしてみたり。だからそれが楽しくてやっているところもありますね。何者かにならなくても何者かになれるっていう。役者って白紙のものなので、誰でもないですし、ある意味、お化けみたいなものなのかなと。体に入って、取り付くみたいな。

ーー取り付いて忘れられない人もいますか?

全然ないです。寝たら忘れますから。昨日の自分も覚えていないです。

ーー未来だけを見て生きている感じですか?

そうです。「毎回お芝居が違うね」と言われますが、それは覚えていないからです。

ーーその時を、その役と生きているんですね。

そうなんですよ。覚えてしまうとダメだと思っているんです。毎回全く同じものを皆さんに届けたら、価値が下がると思っていて。今出ているものをお届けすることにチケット代の価値がある。それは明日の公演でもないし、前の公演でもない、今日この公演だから、この値段のチケット。だから、いつもシュレッダーにかけています。幕が下りた後に、「今日どんな芝居したっけ?」という復習もしないですし、ビデオもそんなに見ないです。歌がうまくいったかどうかは確認しますが、自分の感情の流れみたいなところはあまりチェックしないです。

ーーだからファンの皆さんは、何度もご覧になりたいですよね。日々違うということですよね。

例えば、東京公演後に大阪公演があると、また全然違っています。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、技術や芝居についての考え方、「心」が重要だというお話、皆さんの10年だというメッセージなどインタビューの後半の全文と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)

■いつもと同じようにするために、一個前に芝居を足す。それは嘘だから、僕はできない

■僕がいいなと思うのは2種類。圧倒的なスター。あるいは、本物の役を生きるかのどちらか

■最終的には「心」。時が来た時に、いかに冷静に、そこのポジションに声を当てられるか

■好きなことを好きと言える状況を作ってくれている皆さん。皆さんの10年であり、僕の10年

<『KAI SHOUMA Anniversary 10 YEARS』>
【東京公演】2026年2月27日(金)〜3月1日(日) ヒューリックホール東京
公式サイト
https://www.amuse.co.jp/topics/2025/12/_10_kai_shouma_anniversary_10_years.html

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甲斐翔真さん=撮影・岩村美佳
甲斐翔真さん=撮影・岩村美佳
甲斐翔真さん=撮影・岩村美佳
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<筆者プロフィール>岩村美佳(いわむら・みか)  フォトグラファー/ライター ウェディング小物のディレクターをしていたときに、多くのデザイナーや職人たちの仕事に触れ、「自分も手に職をつけたい」と以前から好きだったカメラの勉強をはじめたことがきっかけで、フォトグラファーに。「書いてみないか」という誘いを受け、未経験からライターもはじめた。現在、演劇分野をメインに活動している。世界で一番好きなのは「猫」。猫歴約25年。 ⇒岩村美佳さんの記事一覧はこちら

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最近のコメント

  1. りゅん より:

    毎回新鮮で何度も翔真くんのお芝居がみたくなるわけがわかるインタビューでした。
    岩村さんが撮影される翔真くんも今を撮られていて毎回とっても好きです、10周年イヤーをお祝いしつつこれからも活躍を楽しみにしています!

  2. あやか より:

    上下ともに拝読させていただきました。
    とても素敵な愛あるインタビューをありがとうございました。
    毎公演その時、その瞬間にしか観ることのできないのがやはり生の舞台、ミュージカルですよね。
    【心】の大切さ。
    だからわたしは翔真くんの歌や芝居が好きなんだなあ…と改めて感じました。
    10周年おめでとうございます!!
    素敵なアニバーサリーイヤーになりますように。
    そしてこの先もずっと輝いている翔真くんを応援させてください!

  3. あさ より:

    甲斐さんの演じるキャラクターはいつも自然体で、作品を見るたびに「今日はどんな○○が見られるんだろう!」とワクワクさせてくれます。
    インタビューで語られていた「毎回シュレッダーにかけている」という表現には思わず驚きつつも、その真摯な役への向き合い方にとても納得しました。嘘のない演技が本当に魅力的で、何度でも見たい!と改めて実感しています。深く切り込んだ内容に、まっすぐなお人柄が伝わる素敵な記事でした!

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