「マーギーに私の母を感じる」、『グッドピープル』サヘル・ローズインタビュー(上) | アイデアニュース

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「マーギーに私の母を感じる」、『グッドピープル』サヘル・ローズインタビュー(上)

筆者: 達花和月 更新日: 2021年10月23日

米・サウスボストンに暮らすシングルマザーの悲喜こもごもをつづり、2011年のトニー賞・演劇部門でマーギー役のフランシス・マクドーマンドが主演女優賞に輝いた舞台『グッドピープル』が、石川、香川、北海道、山形でのツアー公演を経て、2021年10月27日(水)から10月31日(日)まで、東京・博品館劇場で上演されます。『グッドピープル』の日本初演は2019年で、前回に続き今回の演出は鵜山仁さん、マーガレット役は戸田恵子さん、ケイト役はサヘル・ローズさん、ドッティー役は木村有里さん、ジーン役の阿知波悟美さんが担当し、新たにマイク役を長谷川初範さん、スティーヴィー役を小泉駿也さんが演じます。この作品は“階級格差”についても描いており、労働者階級のマーガレット(愛称:マーギー)が暮らすサウスボストン(通称:サウシー)はこの作品で描かれている当時はギャングやマフィアが横行する犯罪都市として知られていた場所で、医者のマイクが暮らすチェスナットヒルは高級住宅地です。アイデアニュースでは、マイクの妻・ケイト役のサヘル・ローズさんにお話を伺いました。

サヘル・ローズさん=撮影・NORI
サヘル・ローズさん=撮影・NORI

<ストーリー>
マーギーは、マサチューセッツ州のサウスボストンに住む中年のシングルマザー。1ドルショップのレジ係として働きながら、早産により障害を持って生まれた30代の娘ジョイスを養っている。そんなある日、遅刻の多さから勤め先をクビになってしまったマーギー。突如収入が絶たれ、途方に暮れる彼女は、ジョイスの面倒を見てもらっているアパートの大家ドッティーと高校の同級生ジーンに相談を持ち掛ける。するとジーンから、高校時代の恋人マイクが医師として町に戻って来ていることを知らされる。意を決したマーギーは、仕事を紹介してもらおうとマイクに会いに行くが……。

<登場人物たち(登場順)>

マーガレット(愛称:マーギー)[戸田恵子]年齢50歳代。1ドルショップでパート勤めだが、遅刻が多いので解雇されてしまう。30歳を過ぎた障碍者の娘、ジョイスと二人暮らし。サウシーと呼ばれる、サウスボストンに生まれ、今でも住んでいる。夫とは早くに別れ、一人で娘を育ててきたが、疲れてしまっている。「もしマイクと分かれなかったら、どうなっていただろう?」と何度も思ったことがある。

マイク・ディロン[長谷川初範]医師。ペンシルベニア大学医学部卒業。ボストンに帰ってきて開業した。マーギーたちの高校の同級生で、同じサウシー出身。グッドピープルである。いまは郊外のチェスナットヒル(高級住宅街)に住む。最近、成功者として地元の少年少女クラブで講演をした。ジーンはその会場で配膳のパートをしていたため彼が帰ってきたことを知る。

ケイト・ディロン[サヘル・ローズ]マイクの妻。30代前半で若い。父親はワシントンDCでマイクが働いていた、大学病院の上司。政略結婚ではないが、父の勧めで結婚をしたようである。アリーという小さな娘がいる。今はボストン大学で文学を教えている。マイクの大学時代は友人を含めて知っているが、故郷での生活は知らない。マーギーから昔のマイクの話を聞きたがる。

ドッティー[木村有里]60代半ば。マーギーのアパートの大家。ラッセルという失業中の息子がいる。嫁はフラニー。美容院で働いている。スタイロフォームを加工してウサギの置物を作って売っているが、あまり売れていない様子。マーギーの娘ジョイスを、マーギーがパートに出る時は預かっているが、預かり賃を貰っている。

ジーン[阿知波悟美]マーギーの同級生。ホテルの宴会場で配膳のパートをしている。しかし週に二回勤務に減らされ、他のパートを探すつもりになっている。性格は思ったことをズバズバ言うタイプだが、悪気は無い。マーギーを気遣っている親友といえるだろう。ドッティーとは腐れ縁という感じ。

スティーヴィー・グライムス[小泉駿也]年齢20代後半。マーギーの勤める1ドルショップの正社員。彼の母親スージーはすでに亡くなっているが、マーギーの友人、同級生であった。マーギーを見る目は複雑だが、彼も会社の歯車であり、出来ることは限られている。教会が運営資金を得るためのビンゴに毎週行っている。

――9月15日にプレビュー公演を終え、旅公演も始まりました。

再演物も旅公演もはじめてで、今回は『グッドピープル』2021年版とあるので、やっぱり前回と同じものにはしたくなくて、再演の怖さを凄く感じています。夫のマイク役も長谷川初範さんに変わっているので、相手が変わるからこそ生まれてくるケイトもきっとあると思うので、絶対に前と同じにはならないですが、『グッドピープル』という作品が描かれた当時の黒人差別や階級社会が、決して過去の出来事ではなく、2021年でもこういうことはあって、夫婦関係やシングルマザー、子供が障害を抱えていて生き辛さを感じているけれど、誰にもSOSを出せない、そういうテーマを2021年の現代版として、どうやって私のケイトを表現するかを自分のテーマとして向き合ってやりたいと思っています。

旅公演も毎回新しい発見があります。前回は千穐楽でやっと「これかもしれない」というものと出会って。舞台ってだいたい千穐楽でやっと見つけたと思ったらもう終わりなんです。私たちは同じことを繰り返していると言われるんですけど、そこはやっぱり違っていて、旅公演の良さは、小屋も変われば街の雰囲気も変わるし、お客さまの反応も変わるので、私たちは人間で、演じているんじゃなくて生きているので、やっぱり人って、その日の天気が悪かったりとか、ちょっと寝不足だったりとか、その “生身さ” のところで、旅でいろんなケイトに出会えるんです。私が毎日、自分が変わるのと一緒で、いつもいろんなサヘルであるように、ケイトも毎日変わるから、表現をやらせてもらえる中で、今回旅公演をきっかけに、すごく大きな学びをいただいているなと思っています。

――客席の反応はいかがですか?

戸田恵子さんが一番大変だと思いますが、台詞劇で脚本には特別なアクションや動きは書かれていないんです。私は2幕からですが、1幕ではどのシーンもひたすらドッティーとジーンとマーガレット、この3人がずっと喋っていて、触ったりアクションがあるわけでもなく、ひたすら会話の応酬なんです。

自分たちが台本を読んでいても「これって何だっけ?」という紐解きをしなきゃいけないほどなので、この大量の会話を観せることの難しさを感じていたんですけれど、大先輩、大ベテランの方々がキャストを固めていらっしゃるので、舞台を観ている感覚じゃなく、本当に登場人物の目線を通して覗き込んでいる感じになれます。

お客さまと私達が、何か1本伸びたように繋がっている感じで、こんなにシンプルなはずなのに、一緒に笑って、泣いて、怒ってと想いを共有できて、お客さまと舞台が一体だと感じられる。全てが一つの皮膚の上で、何か一緒になれるというのは、すごく身に沁みています。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、初演で感じたことや、マーギーの台詞が1人で子育てをした母親の姿と重なること、初演見た知人からのメッセージなどについて話してくださったインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。2021年10月23日(土)午前11時0分掲載予定のインタビュー「下」では、今回の出演で演出の鵜山仁さんに「自分の肌の色でさせてください」と相談した理由、個人の活動として難民キャンプなどを訪れている意味、いわゆる孤児だったサヘル・ローズさんが日本の児童養護施設の子供たちを支援する中で、子供たちに伝えていることなどについてもお聞きしたインタビューの後半の全文と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)

■マーギーの台詞に私の母を感じる。1人で子育てをして、必死に生きてきた

■マイクは下町で、ケイトは階級的に上なので、マイクも苦しんでると思います

■芝居を観た知り合いの方から、旦那と「ちゃんと」喧嘩したとメッセージを貰った

■「子守と間違えられるの」という台詞、鵜山さんは「笑い飛ばせるぐらいに」と

<舞台『グッドピープル』>
【東京公演】2021年10月27日(水)~10月31日(日) 博品館劇場
公式サイト
http://www.nlt-pro.nlt.co.jp/goodpeople2021/

<CAST>
戸田恵子(マーギー)、長谷川初範(マイク)
サヘル・ローズ(ケイト)
木村有里(ドッティー)、阿知波悟美(ジーン)
小泉駿也(スティーヴィー)

<関連リンク>
グッドピープル公式 Twitter:
https://twitter.com/nlt_pro_stage
サヘル・ローズ公式 Twitter:
https://twitter.com/21Sahel
サヘル・ローズ公式 Youtube:
https://t.co/orSbpU9NtO?amp=1
サヘル・ローズ公式 Instagram:
https://t.co/VAXATx4Mzl?amp=1

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サヘル・ローズさん=撮影・NORI
サヘル・ローズさん=撮影・NORI

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<筆者プロフィール>達花和月(たちばな・かずき) 遠方の友人を誘って観たお芝居との出会いがきっかけで、二次元二次創作界の住人から演劇沼の住人に。ミュージカルからストレートプレイ、狂言ほか、さまざまな作品を観劇するうち、不思議なご縁でライターに。熱っぽく自らの仕事を語る舞台関係者の“熱”に、ワクワクドキドキを感じる日々。 ⇒達花和月さんの記事一覧はこちら

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