「辛いけど、でも、となる作品」、『ひりひりとひとり』鈴木勝吾・梅津瑞樹(上) | アイデアニュース

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「辛いけど、でも、となる作品」、『ひりひりとひとり』鈴木勝吾・梅津瑞樹(上)

筆者: 達花和月 更新日: 2022年6月9日

石丸さち子さんが脚本と演出を手がける、ひとりの俳優をめぐる物語『ひりひりとひとり』が、2022年6月10日(金)から19日(日)まで、東京のよみうり大手町ホールで上演されます。工藤春男役の鈴木勝吾さん、ぴーちゃん役の梅津瑞樹さん、りぼん役の牧浦乙葵さん、玉木賢役の百名ヒロキさん、伊達夏子役の周本絵梨香さん、西郷さん役の塚本幸男さん、そして、音楽・演奏担当の森大輔さんが出演します。アイデアニュースでは、鈴木勝吾さんと、梅津瑞樹さんにインタビューしました。インタビューは、上下に分けてお届けします。「上」では、本作が生み出された背景、脚本を読んで感じたこと、それぞれの役のことなどについて伺いました。「下」では、稽古をしながら感じること、石丸さち子さんの演出のこと、ミュージカル『薄桜鬼 真改』相馬主計 篇」で共演した時のことを踏まえながら今回お互いについて感じていることについて話してくださった内容と、お客さまへのメッセージを紹介します。

鈴木勝吾さん(右)と梅津瑞樹さん(左)=撮影・NORI
鈴木勝吾さん(右)と梅津瑞樹さん(左)=撮影・NORI

――『ひりひりとひとり』という作品は、どういう背景で生み出されたのでしょうか?

鈴木:石丸さんとは、『Color of Life』(2016年)という作品で出会って、お互いにシンパシーを感じたんです。それ以降は作品はご一緒していなかったのですが、ご飯に行くなど仲間としてご一緒させてもらう期間がありました。ずっと「一緒にお芝居やりたいね」という話をしていたのですが、なかなかチャンスがなかったので、「じゃあ、自分たちで作ろう」という話になって。そこで、東映のプロデューサーの中村恒太さんも巻き込んで、一緒に作っていただいたというのが前日譚です。最近、石丸さんが、いろんなインタビューでよくおっしゃっていますが、僕が立場とか年齢とか関係なく話してしまうので、その辺も飲み込んでいただいて…もう友達なんです(笑)。

――2020年のコロナ禍による中止を経ての上演となります。タイミングは、どのような観点で決定されたのでしょう?

鈴木:「いつかやりたいね」という想いはあったので、中村さんにスケジュールなどいろいろと調整していただきました。コロナも続いていましたし、蓋を開けても閉じにくいタイミングを狙いつつ、今に至ったという感じです。

――作品の企画から関わられていたということですが、当初から鈴木さんは「工藤春男」役だったのでしょうか?

鈴木:そうですね。

――梅津さんが、出演を決めたきっかけを教えてください。

鈴木:確かに。

梅津:鈴木勝吾さんとは、『薄桜鬼』(「ミュージカル『薄桜鬼 真改』相馬主計 篇」2021年)で初めてご一緒させていただいて、またいつの日かと思っていました。『薄桜鬼』は「2.5次元」と言われる作品でしたから、今度ご一緒するなら「ストレートプレイ」でと常々思っていたんです。僕のマネージャーも、今回の作品を「やりたい!」 とすごく言っていて(笑)。そうやって決まりました。実は最初、「玉木賢」役で…と言われて、台本を読んだんです。その上で、自分の役の幅を広げることができて、すごく遊べそうだったのは「ぴーちゃん」だったので、是非こちらをやりたいとお願いしました。

――「ぴーちゃん」は、これまで演じられた役とはまたイメージが違いますね。

梅津:そうですね。でも毎回、演じる役が割とコロコロ変わるので、「同じ人だったとは思えない」ってよく言われるんです(笑)。自分がお芝居を観に行く場合、前提条件として “毎回安定して、その人の「良さ」を見せてもらえる” ということはもちろんありますが、“似たような役ばっかりだと面白くない” というのも、シンプルにあると思っていて。だから、いろいろな役をやりたいんです。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、脚本を読んで感じたこと、それぞれの役のことなどインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。10日掲載予定のインタビュー「下」では、稽古をしながら感じること、石丸さち子さんの演出のこと、ミュージカル『薄桜鬼 真改』相馬主計 篇」で共演した時のことを踏まえながら今回お互いについて感じていることについて話してくださった内容やお客さまへのメッセージなど、インタビューの後半の全文と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)

■梅津:ものすごく自分とダブって、「ひりひり」というか「ムズムズ」する作品

■鈴木:人にとって小さいことでも、自分にとっては一大事だったりするということ

■鈴木:春男の「演劇があったからこそ、居られた自分」があったというところに共感

■梅津:自分には、特別な部分があると信じたい気持ちを象徴したのが「ぴーちゃん」

<『ひりひりとひとり』>
【東京公演】2022年6月10日(金)~19日(日)よみうり大手町ホール
公式サイト
https://s-ist-stage.com

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鈴木勝吾さん(左)と梅津瑞樹さん(右)=撮影・NORI
鈴木勝吾さん(左)と梅津瑞樹さん(右)=撮影・NORI

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<筆者プロフィール>達花和月(たちばな・かずき) 遠方の友人を誘って観たお芝居との出会いをきっかけとして演劇沼の住人に。ミュージカルからストレートプレイ、狂言ほか、さまざまな作品を観劇するうち、不思議なご縁でライターに。自らの仕事を語る舞台関係者の“熱”に、ワクワクドキドキを感じる日々。 ⇒達花和月さんの記事一覧はこちら

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最近のコメント

  1. えすみ より:

    ひりひりとひとり、6/11マチソワを観劇しました。
    改めてお二人の役に対する考えや思いを読んで、物語をより深く味わえるように思いました。ありがとうございました!

  2. より:

    素敵なインタビューありがとうございます。観劇前に拝読しました。
    この作品を観劇することで自分自身と剥き身で向き合うことになるのかなと強く思います。少し恐いですが、とても楽しみです。

  3. あかね より:

    役作りなどとても興味深い内容で、ひりひりとひとりの公演が楽しみになるような記事でした。
    素敵なインタビューありがとうございました。

  4. ちー より:

    ひりひりとひとり、2年前に上演中止になってから再始動されるのを心から待っていました。
    勝吾くんと梅津さんの真摯な言葉に、観劇するのがますます楽しみになりました!
    素敵なインタビューをありがとうございます。続きも楽しみに読ませていただきます。

  5. キィロ より:

    梅津さんのファンでこの公演を知りました。ツイッターや配信、そしてこちらの記事でも演劇に対する皆さんの熱を感じて、愛によって象られるひとつの世界に出会えるのが楽しみでなりません。演出も増々楽しみになりました。
    目を逸らしたくなるような生の辛い一面に光をあてて…客席のひとりとして関われる機会に感謝します。二年越しの開幕おめでとうございます。

  6. フッキー より:

    今回は『ひりひりとひとり』の鈴木勝吾さんと、梅津瑞樹さんのインタビュー記事が気になって、有料会員に登録しました。
    明日から始まる『ひりひりとひとり』がますます楽しみになりました。
    梅津くんの出演のきっかけや、「似たような役ばかりだと面白くない」からいろいろな役をやりたいとか、普段考えていることが感じられたり、役に対しての取り組みだったり、普段あまり聞けないようなことを見ることができて、とても興味深かったです。

  7. RUMI より:

    素敵なインタビューありがとうございました。
    いよいよはじまるひりひりとひとりさらに楽しみになりました。
    明日のインタビューも楽しみにしています!

  8. エル より:

    こちらの記事を拝読するため、初めて登録しました。
    作品によって毎回新たな魅力を見せてくださるので、”色々な役を演じる梅津さんを観たいファン”の一人としましては、梅津さんがご自身がぴーちゃんを選ばれたこと、またこれまでの役とイメージが違うとのことで、舞台への期待が更に跳ね上がりました。タイトルには「ひとり」が入っているけれど、インタビューからは誰か・何かと「繋がる」「作用する」ことが、作品のキーとなる印象を受けました。とても読み応えのある記事をありがとうございました!
    明日、更新の「下」を拝読すること、そして劇場で実際に観劇すること楽しみにしております。

  9. いとま より:

    いよいよ明日から始まるお芝居の核に触れるようなインタビューありがとうございます。
    自分が観に行く時に頭の隅に置いて+α深く観てみたくなる内容でした。
    とりあえず梅津ぴーちゃんの圧を感じてみたいなと思いました笑
    (下)の記事も楽しみにしています。

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