明治座創業150周年ファイナル公演、舞台『メイジ・ザ・キャッツアイ』が、2024年2月6日(火)に明治座で開幕しました。3月3日(日)まで上演されます。1981 年の発表以来、爆発的な人気を博し、時を超えて愛され続けている、北条司さん作の漫画「CAT’S♥EYE」を原作に、明治時代に置き換えて描かれます。藤原紀香さん(来生瞳役)、高島礼子さん(来生泪役)、剛力彩芽さん(来生愛役)が、麗しき女泥棒三姉妹・キャッツアイとしてトリプル主演する舞台です。
アイデアニュースでは、執事・藤堂役で出演する美弥るりかさんにインタビューしました。インタビューは上下に分けてお届けします。「上」の無料部分では、今回の出演を受けられた際のお話、演出・共同脚本の河原雅彦さんのセンスが好きだというお話などを紹介します。有料部分では、明治時代に設定が移ったことについて、今回のご自身の役のイメージを模索しているというお話などを紹介します。「下」の無料部分では、今回楽しみにしていること、宝塚歌劇団ご卒業後の出演作では「戦っている」役が続いたというお話、卒業後に「やってみたい」と思っていた役が全部叶ったというお話などを紹介します。有料部分では、宝塚歌劇団の同期(89期)の絆、男役時代も今も変わらない「人」を演じているという思い、今回演じる藤堂の人生に惹かれる部分があるというお話などを紹介します。
――上山(竜治)さんとは『クラウディア』で共演されていましたね。
そうなんですよ。今日の製作発表で久しぶりにお会いしました。
――『クラウディア』の時に美弥さんに悩みを相談したとおっしゃっていました。
私は人に悩みを相談されることが多いですね。そういう役回りなのかもしれません。
――以前、生き方などについての連載をされてましたよね?
そうですね、自分も心に向き合っていた時期があったので、その時の記事ですかね。
――皆さんに「どうしてお話したくなったんですか?」と伺ってみたいですね。
話しやすいのかもしれませんね。私としては、心を開いてくださって嬉しいです。
――今日の製作発表はいかがでしたか?
すごく新鮮でした。どの公演も記者会見などがあると緊張するんですが、今回の緊張感はまた違ったものでした。皆さんの熱気というか、作品に対する熱い思いを聞いて、自分もさらにエンジンがかかったような感じがしました。
――改めて宝塚退団後の作品を振り返ると、話題になるような豪華な作品が多いなと感じたのですが、今回は、どんなお気持ちでご出演を受けられたのでしょうか。
やっぱり河原さんの演出だと聞いたのが大きかったですね。これまでにも、2回ご一緒していて、卒業して初めてのコンサートを演出していただいたのですが、その時に河原さんは音楽だけの作品を作るのは初めてだったそうなんです。私も卒業後初めての公演でしたし、何時間も何回も何日もお会いして、何度も意見を出し合いながら作ったんですよ。だから一緒に過ごした時間がとても濃くて。
私は河原さんのセンスがすごく好きなんです。自分が出演していない河原さんの舞台も、拝見すると毎回絶対に面白いですから。今回も、原作はもちろん知っていましたし、どういう風に舞台化されるんだろうという気持ちもありつつ、「河原さんだったらこれをどうやるんだろう?」という興味のほうが大きかったですね。前にお会いして、出演のお話をいただいた時も、「美弥さんのことを絶対素敵にしますから」と言ってくださったんです。そのお言葉が心強いですし、その言葉がなくても信頼感が強かったのですが、さらに一緒にできたら嬉しいなと思いました。
きっと、私がこの中にいるのは異色だろうなと思いますが、河原さんは敢えてそこを狙ったとお話しされていました。役については、詳しくは言えないんですが、この役をどんな人がやれば成立するんだろうと思われたそうです。オリジナルの役ですし、こういう性別の分からない謎の人物にしなくてもできる役どころを、敢えて「美弥さんだったらどういう背景の人物がいいだろうという肉付けをして、この役を作ったんです」と伺って、そんな風に思っていただけるのは、演じる側としてはとても嬉しい言葉だなと思いました。嬉しい言葉をさらにいただけて、そんな風に期待を寄せていただいているなら、自分もちゃんとお返ししたい気持ちがあります。
――会見でも、河原さんが「その俳優が演じる意味を必ず考える」とおっしゃっていたのが印象に残りました。
私もその言葉がすごく嬉しいなと思いました。絶対にその人の個性を置いていくことはしないと。演出家さんの中には、その人の個性を消して、ご自身が演じて欲しいようにというスタイルの方もいらっしゃるかもしれません。でも河原さんは、その人がやる意味をこの役に深みとして作ろうとしてくださるというのが、すごく面白いなと。だから河原さんの舞台っていつも魅力があふれているというか、密度が濃いというか。きっと、その人の人生もちゃんと役とリンクしているから、ああいう面白さが出るんだなと思いました。
――上山さんは、河原さんに「祭りには竜治が必要だ」と言われたそうです。
へえ~! そうなんですね!
――河原さんは、言葉のマジックをお持ちなのかなと思いました。
あると思います。河原さんご自身が、魅力のある方じゃないですか。興味をそそられるというか、次はどんなことを言うんだろうと、惹きつけられるタイミングというか、間があるし、この後絶対面白いことを言うんだろうなみたいなところがありますよね。やっぱり役者さんもされているからこそ、それができるんだなと思うんですけど。
だからこそ余計に言葉の印象が強いんだと思うんですよね。言葉を大切にしゃべっている方だなと思います。「美弥さんはこうだよね」ということの前に、すごく考えているというか、相手に何かを伝える時は、軽く出た言葉にはしないというか。一番適切な感情に合う言葉をチョイスしているところなどが、人としてまず私は惹きつけるられるんだなと思います。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、明治時代に設定が移ったことについて、今回のご自身の役のイメージを模索しているというお話などインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。インタビュー「下」の無料部分では、今回楽しみにしていること、宝塚歌劇団ご卒業後の出演作では「戦っている」役が続いたというお話、卒業後に「やってみたい」と思っていた役が全部叶ったというお話などを紹介します。有料部分では、宝塚歌劇団の同期(89期)の絆、男役時代も今も変わらない「人」を演じているという思い、今回演じる藤堂の人生に惹かれる部分があるというお話などインタビューの後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)
■明治時代に時を移していることがすごく素敵。3姉妹の華やかさも、よりゴージャスに
■格好よさが必要となる役だが、滑稽さも。真剣に演じる姿が面白くなるよう模索中
■「意外と普通なんだけどな」と思うが、シリアスな作品やミステリアスな役が多い
■銀のお盆を持った時「めっちゃ持ったな」と、『メイちゃんの執事』が懐かしく
<舞台『メイジ・ザ・キャッツアイ』>
【東京公演】2024年2月6日(火)〜3月3日(日) 明治座
公式サイト
https://www.meijiza.co.jp/info/2023/2024_02/
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初日観劇しました。お祭り騒ぎの楽しいエンタメで、美弥るりかさんファンの私も友人も大満足でリピートします。インタビューの内容にニヤリとしながら謎の藤堂様をまた観に行きます。それにしてもこの写真素敵ですね。