「真面目に、真面目をやる」、『M’s Musical Museum Vol.6』藤岡正明(上) | アイデアニュース

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「真面目に、真面目をやる」、『M’s Musical Museum Vol.6』藤岡正明(上)

筆者: 達花和月 更新日: 2024年4月23日

藤岡正明さんのミュージカルコンサート『M’s Musical Museum Vol.6』が、2024年5月2日(木)と5月3日(金・祝)に東京・牛込箪笥区民ホールで5年ぶりに開催されます。ゲストとしては、彩乃かなみさん、大山真志さん(5月3日のみ)、林翔太さん、東山光明さん(5月2日のみ)が出演されます。アイデアニュースでは、藤岡正明さんにインタビューしました。インタビューは上下に分けてお届けします。「上」では、5年ぶりにこのコンサートが開催されることになった背景や、ゲストの彩乃かなみさん、大山真志さん、林翔太さん、東山光明さんのこと、2024年6月に開催される藤岡さんの単独ライブ『ZERO Gravity』について伺った内容、藤岡さんがライブをここ数年開催されなかった理由や思いについてお話ししてくださった内容を紹介します。「下」では、現在作成中のアルバムのこと、今回のアルバムではジャケット撮影までご自身で手掛けたいということ、ご自身の音楽への向き合い方の変化についてお話ししてくださった内容と、お客さまへのメッセージを紹介します。

藤岡正明さん=撮影・NORI
藤岡正明さん=撮影・NORI

――2019年以来の『M’s Musical Museum』だそうですが、今回開催されることになった背景を教えてください。

ちょうど一昨年「久しぶりに『M’s Musical Museum』はどう?」と事務所から言われまして。そのときは、やっぱりコロナ禍で寂しいと思っていたので、1人よりみんなでなにかやりたいと考えました。それで違う企画を立てて「ミュージカルコンサートを作った方が面白いかもね」ということになって、僕の企画・演出・ステージングで、2022年と2023年には「Musical Lovers」をやったんです。だから『Musical Lovers』の一番最初のヒントみたいなものが『M’s Musical Museum』にはあるんです。

『MMM(M’s Musical Museum)』を通してやってきたことを「ミュージカルコンサートイベント」として置き換えたら『Musical Lovers』になりました。だから「今『MMM』をやったら、一体どうなっちゃうかな?」と思って。もう『Musical Lovers』のキャラクターは出来上がっちゃったので、『MMM』をやるとしたら違うことをやらなきゃいけないと考えています。「今までとは違う『MMM』」に、今回挑戦してみようと思っています。

――違うことに挑戦されるんですね。

同じことをやるんだったら『Musical Lovers』でいいわけだし。元々『Musical Lovers』は『MMM』を久しぶりにやろうという話からの流れだったので、ある意味『MMM』をもっと大きく広げて、幹を太くしたものにしていこうという感覚がありました。有り難いことに『Musical Lovers』がお客さまにすごく好評で楽しんでいただけたので、『MMM』をやるなら違うことをと思っています。でも多分、お客さまが求めているものはたったひとつ、シンプルだと思っています。

――今おっしゃった、「お客さまが求めているもの」は何だと思われていますか?

「本気で歌う姿を見せる」ということだと思っています。だから、本当に歌に定評のある方々にゲスト出演してもらって、僕とのコラボでどんな効果が起こるかというところも見ていただきたいです。実は今回のゲストの方々とは、これまであまりデュエットをしていないんです。それぞれにすごく素敵な歌を歌う皆さんなので、一緒に作って、より高みへも行けるんじゃないかと思っています。

――ゲストのみなさまについてお伺いします。まずは彩乃かなみさんについて。彩乃さんと藤岡さんというと「朗読ミュージカル『不徳の伴侶 infelicity』」(2019年)が印象に残っています。

本を持ってね。舘ちゃま(舘形比呂一さん)出てるのに、なんで動きがないんだろうって(笑)。最近は、かなみさんとはずっと共演もなくて、コンサートイベントでもご一緒していないので、一緒に歌う機会がなくて。かなみさんの素晴らしいところは様々あるんですが「やっぱり歌だろう」と。声というか、歌が抜群にいいじゃないですか。やっぱりかなみさんとは思いっきり、もう最高のデュエットナンバーをワーッと2人で歌い倒したいと思っています。

――藤岡さんが感じていらっしゃる、彩乃かなみさんの歌声の魅力を伺えますか?

単純に、こちらが持っていかれるんですよ。こちらの気持ちが高まって、吸い寄せられるというか……。それが心地いいんですよね。引き寄せられるというか、彼女の歌声にすごく魅了されて、そこに自分の声が融けて一緒になる瞬間。反応・呼応しあう瞬間がとても気持ちがいいんです。それはただ声の魅力というだけじゃなくて、いろんなツボみたいなものがあって。僕が言うのもすごく失礼ですけど、ピッチの取り方やリズムの取り方、そういったものを「よく心得ていらっしゃいますね」というような。

――その心地よさを、お客さまに伝えられる楽曲を選ばれるのでしょうか?

もちろんそうです。今回は、ちょっとおちゃらけて笑いを取ってどうこうということではなく、僕も自分自身のいろんなものと向き合っていくことをテーマにしています。「一切笑いを取るつもりはない」みたいなことじゃないんですけど(笑)、笑いに特化した何かを入れるのではなく、純粋に音楽をということです。ミュージカルの楽曲、その歌のすべてや音楽というもの全体を存分に楽しんでいただくコンサートなので、誠実にそこに向き合おうと思っています。今回は真面目に不真面目をやるんじゃなくて、真面目に真面目をやります(笑)。

――5月3日にご登場の大山真志さんは、Vol.3(2016年)と、Vol.5(2019年)にも出演されていましたね。

『MMM』で、最多出演です。器用なので都合がよくて使い勝手がいい男なんです、真志は。もちろんいい意味で(笑)。大山真志くんとは「ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』」や「JBB」、いろんな作品で一緒なんですけど、2人で歌うというのはそうそうなくて。ちょうど先日、真志との打ち合わせの中で、「JBB」の話もしつつ、このコンサートのことをいろいろと詰めていたんです。ミュージカル曲はいろんな曲がありますけど、やっぱりバラードが多くなりがちじゃないですか。でも、バラードばっかりの中で、男ばっかりの中の紅一点の女性というぐらいにグッと違う意味で目立つ「これいいね!」って曲が見つかったんです。

ある種「JBB」にも繋がっていくし、真志と僕で歌うという意味でも、一緒にグループをやっている我々が歌うという意味でも、いい感じに面白い曲です。しかも、真志が入ってくれることで、またちょっと違うエッセンスを与えてくれると思います。今回はもう先ほども言ったように「真面目に真面目をやる」ので、お客さまにとって「そういうのいいよね、やっぱりそうだよね」を、たくさん積み重ねていきたいと思っています。各ゲストのファンの方々もきっと求めているであろう「これが見たかった」を、しっかりと反映させる。そういったコンサートにしたいと思っています。

――林翔太さんについて、お願いします。

林翔太くんとは共演はしていますけど、2人では歌ったことがないんですよ。今回、歌い手としての翔太の「ここは魅力だよね。ここの色とは全く違うけど、こっちもきっと魅力だよね」というところも含めて見ていただけるように、翔太の魅力をしっかりと出していきたいと思っています。そして僕自身もそこに絡んでいって、化学反応を起こせて「藤岡もいいね」となるような曲を提案しました。これはもう翔太の出演が決まってすぐに、僕の方から「これでどう?」と話したぐらいなんです。

――藤岡さんがご提案されたんですね。他にもどなたかに提案されたのでしょうか?

「どんなのが歌いたい?」って、相談しつつ決めている状態ですね。翔太はミュージカルコンサートに出たことがないと言っていたので、逆にその無色透明な部分に、僕自身がその提案をさせていただいた感じです。

――今までミュージカルコンサートのご経験がないということでしたら、ファンの方にとっても楽しみになりそうですね。

多分ファンの方が見たい翔太。そして「これからこうなっていったりするんじゃないか?」みたいなことも含めて、僕が見たい翔太が見れます。

――林さんとは『EDGES -エッジズ-』(2020年)と『ロジャース/ハート』(2023年)で共演されていますが、作品では一緒に歌うシーンがなかったんですね。

『EDGES -エッジズ-』で翔太と組んでいたときは、もちろん一緒に作り上げていましたけど、もう馬鹿なことしかしてなかった気がして(笑)。だから一緒に歌うという感じじゃなかったかなと。

――今までありそうでなかったお2人を見てそして聴けそうですね。

はい、絶対あると思います。

――それでは5月3日にご登場の、東山光明さんについてお願いします。

東山光明くんとは、2人で一緒にライブもやってますけど、「ミュージカルの曲」という意味ではかなり少ないというのと、今年はやらなかったんですが、3年連続でコットンクラブでライブ(『The Song of Stars』2021年~2023年)をやっていたんです。「コットンクラブが混沌クラブになる」って言われているんですけど、多分みっちゃんは、今回のコンサートを「また何か “面白な方” なんだろう」と思ってるんだろうなと(笑)。

――『The Song of Stars』でのお二人が楽しすぎて、「東山光明×藤岡正明=面白い」という方式ができあがっていますね(笑)。

なっちゃってますね。なのでトークでは、そうならない程度にわちゃわちゃ楽しい感じになればいいなと。みっちゃんとの曲も「これでいいかも」という感じで決まってきたんですが、ちゃんと真面目にすごくピュアなナンバーで、とても愛に溢れた繊細な楽曲で……いいと思いますよ。

――楽しみですね! ちなみにその楽曲は、お2人のどちらもこれまでに歌ったことのない楽曲でしょうか?

それぞれ別のコンサートで歌ったことはありますが、僕らでデュエットするのは初めてです。男性のデュエットって難しいんですよね、意外と。

――今回も、ご自身とゲストが歌われる楽曲のアレンジもされますか?

ある程度はします。オリジナルを残すべきところは残しつつ、たとえば、元々はデュエットじゃないけど、デュエットにするとか、デュエットの曲を1人で歌う、みたいなこともありうるので、レンジはいじるところはいじると思います。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、2024年6月に開催される藤岡さんの単独ライブ『ZERO Gravity』について伺った内容、藤岡さんがライブをここ数年開催されなかった理由や思いについてお話ししてくださった内容などインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。24日掲載予定のインタビュー「下」では、現在作成中のアルバムのこと、今回のアルバムではジャケット撮影までご自身で手掛けたいということ、ご自身の音楽への向き合い方の変化についてお話ししてくださった内容やお客さまへのメッセージなどインタビューの後半の全文と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)

■「公演に来てくれたお客さまに、“一期一会” のお腹いっぱい」を感じてもらう

■音楽に向き合うモチベーションがわからなくなって、ここ数年はライブをせず

■「良いも悪いもこれが俺だから」と、堂々と言える自分じゃなくなっていた

■「ウジウジしてもいられないな」と思って、去年の11月ぐらいから作曲を開始

<『M’s Musical Museum Vol.6 』>
【東京公演】2024年5月2日(木)~5月3日(金・祝) 牛込箪笥区民ホール
公式サイト
https://masaaki-fujioka.com/contents/732534

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藤岡正明さん=撮影・NORI
藤岡正明さん=撮影・NORI

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<筆者プロフィール>達花和月(たちばな・かずき) 遠方の友人を誘って観たお芝居との出会いをきっかけとして演劇沼の住人に。ミュージカルからストレートプレイ、狂言ほか、さまざまな作品を観劇するうち、不思議なご縁でライターに。自らの仕事を語る舞台関係者の“熱”に、ワクワクドキドキを感じる日々。 ⇒達花和月さんの記事一覧はこちら

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最近のコメント

  1. ももねえさん 公開 より:

    正直に言いますと、とても、心配していました。私だけでなく友人からも 言われたりしていて、、、実は、まだ、心配です。元気な藤岡くんに会えることを 祈っています。楽しみに待っていますね。

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