ミュージカル『銀河鉄道999 THE MUSICAL』が、2022年4月8日(金)から4月18日(月)まで日本青年館ホールで上演されます。松本零士さん原作の漫画『銀河鉄道999』は、これまでに2018年、2019年に音楽劇として上演されましたが、初のミュージカル版が誕生します。脚本・作詞は高橋亜子さん、演出は小山ゆうなさん、音楽監督はミッキー吉野さん(ゴダイゴ)です。
アイデアニュースでは、星野鉄郎役の中川晃教さんと、キャプテン・ハーロック役の三浦涼介さんの対談インタビューを、上、下に分けてお届けします。「上」では、初対面の稽古場でのエピソード、三浦さんが中川さんのCDを「回らなくなる」まで聴いていたことや、中川さんが三浦さんを『1789-バスティーユの恋人たち-』で観た時の印象、今回『銀河鉄道999』がミュージカルになることについて思うこと、三浦さんから中川さんへの「やっとお会いできた」という思いや、中川さんが三浦さんの出演ドラマを観ながら感じたこと、鉄郎とハーロックについて考えていることなどについて話してくださった内容を紹介します。
「下」では、ハーロックの存在感の出し方についての試行錯誤、三浦さんと小池修一郎先生の約束、ご自身の20周年を振り返って中川さんが思うこと、蜷川幸雄さんや石丸さち子さんの熱い現場のことなどについて話してくださった内容と、中川さんと三浦さんそれぞれからのお客さまへのメッセージを紹介します。
(※このインタビューは3月下旬に実施しました)
――おふたりでの対談は初めてとのことですが、稽古場などでの交流はされていますか?
中川:稽古場でちょこちょこと、話したりしています。
三浦:初日の本読みの時が、初めましてでした。「めちゃくちゃ怖い人だったらどうしよう」とドキドキ、ビクビクしていたのですが、中川さんが優しく声をかけてくださったので、とても安心したのを覚えています。
中川:鉄郎にとって、ハーロックがとても大事なキーパーソンだということを今回の脚本を読んで感じていたこともあり、最初の挨拶がすごく大事な気がしていました。あまり壁を作らずに、いかに僕たちが「初めまして」をできるかが大切だと思いながら、本読みの時にご挨拶したんです。
――意識的に、声をかけられたのですね。
中川:オールキャストが集まっていて緊張感もありましたから、このままの流れで本読みに入ったら、この後がうまくいかないと感じたんです。
三浦:嬉しかったです。
中川:気持ち悪いと思わなかった?大丈夫だった?(笑)
三浦:そんな!思わないですよ!(笑)
――「気持ち悪いと思われるかもしれない」と感じたのですか?
中川:寄り添う感じ…。
三浦:本当に、素晴らしいなと思いました。大先輩ですが、稽古場に入って来られた入口から、皆様にご挨拶されているのを拝見して、すごいなと思って。とても素敵だなと思いました。
中川:ありがとうございます。そういうところも見てくださっているんですね。
三浦:もちろんです。
中川:まだお若いのに。
三浦:もうそろそろ、若くない…(苦笑)。
中川:もう、30…?
三浦:もう、35歳ですね。
中川:そっか。でもデビューは、結構若い時からですもんね。
三浦:そうですね。14歳とかなので、20年くらい経ちました。
――今回共演が決まった時、どのようなことを思われましたか?
三浦:僕、舞台のお仕事のきっかけになった最初のオーディションを受けた時に、中川さんの歌を歌ったんです。ずっと、CDが回らなくなるくらいまで聴いていたので。
――CDが回らなくなるぐらいですか!?
三浦:いや本当に。ガガガガって引っかかっちゃって、音が飛んじゃうぐらいまで聴いていたんです。以前、中川さんが出演された作品に、お声がけいただいたこともあったのですが、その時にはご縁がなくて出演できませんでした。いつかいつかと思っていて、今回共演させていただくことになりました。本当にようやくお会いできたという感じですね。
――中川さんに対して、いろいろな想像が膨らんでいましたか?
三浦:小池(修一郎)先生からも、中川さんのことを伺っていたので、どんどん想像が膨らんでいました。僕が言うのは間違っているかもしれませんが、ハッピーで、ピーターパンのようにすごくキラキラしながら、少年の心をずっと忘れずに、お仕事ときちんと向き合っていらっしゃる感じだなという想像が膨らんでいたのですが、まさにその通りの方でした。まだお会いしてから数日なのですが、圧倒されますね。台詞や歌などの、お仕事ではないところでの、スタッフさんとのお話や、僕に話しかけてくださる言葉や、そういうのも含めて、もうすでに予想以上の方だと思っています。
中川:僕が初めて三浦さんの舞台を観たのは、『1789-バスティーユの恋人たち-』の革命家・ロベスピエールでした。すごく印象に残っています。主役のロナンを、加藤和樹くんと小池徹平くんがやっていましたが、すごく若いエネルギーに満ちた作品だったじゃないですか。
三浦:はい。
中川:あの作品の中には、若さというもののなかにも、いろいろな種類が描かれていたと思うんですよね。中でもひとりスッと、美しい存在感みたいなものを持っている人がいて。
三浦:(恐縮しながら)ええ…!?
中川:「何だろうこの子」って、その時すごく印象に残ったんですよ。今回のキャスティングの話を聞いた時に、パッと『1789』のことを思い出しました。というのも、ハーロックは一見タフな男で、男のなかの男じゃないですか。
2022年の今に至るまで、『銀河鉄道999』という作品は受け継がれてきていますし、劇場版は、リマスタリングで映像がより鮮明になって公開されていますし、僕が出演させて頂いている舞台版も3回目となり、今回ようやくミュージカルの形になります。『銀河鉄道999』は、作品としての魅力を保ちつつも、切磋琢磨しながら進化し続けているソフトだと思っているんです。
今回ならではの新しいハーロック像を、きっと三浦さんだったら作れるんだろうなと思いました。だから、これまでのハーロックともまったく別物だと思うのですが、きっとご自身のなかで一本の筋を通された新たなハーロックを、お見せできるんだろうなって。そのためには、僕たちのやりとりや、今回の脚本の中での鉄郎とハーロックの関係性が、きっとすごく鍵になってくるんだろうなと思います。
ここで先程の話に戻るのですが、だからこそ、初めてお話する瞬間に、すべてがあるのかなと思いました。ハーロックに対する憧れとか、強い想いを持っている鉄郎だからこそ、自分自身が三浦さんのどういうところに心惹かれているのかを、非常に大切にしたいと思わせてくれるような、繋がりを感じますね。今のお話を聞いて、目に見えないところでのいろいろな出会いが、こういう風に繋がっていくのだなと感じています。
三浦:(感無量の様子で)いやぁ…ちょっと…。『1789』を観られていたと伺って驚きましたし、嬉しかったです。やはり同世代の役者さんがたくさんいらっしゃるなかで、こうして一緒にお仕事できるのは、奇跡に近いことだと思いますし、今こういうご時世でもあり、とても感謝しています。より人の大切さなどを考え始めた時に、憧れの中川さんにお会いできて、お仕事できて。実際にお会いして、その事実を、より深く感じますね。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、三浦さんから中川さんへの「やっとお会いできた」という思いや、中川さんが三浦さんの出演ドラマを観ながら感じたこと、鉄郎とハーロックについて考えていることなどについて話してくださった内容などインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。4月8日(金)午後4時0分掲載予定のインタビュー「下」では、ハーロックの存在感の出し方についての試行錯誤、三浦さんと小池修一郎先生の約束、ご自身の20周年を振り替えて中川さんが思うこと、蜷川幸雄さんや石丸さち子さんの熱い現場のことなどについて話してくださった内容と、中川さんと三浦さんそれぞれからのお客さまへのメッセージなどインタビューの後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)
■三浦:マスクしていて良かったなと思うぐらい、ニヤニヤしちゃって(笑)
■中川:ドラマ『顔だけ先生』を見ながら、「あっ!今度ご一緒する三浦さんだ」と
■中川:エンジンをかけるのが少し遅い。同じことを僕も言っていた時期があって
■三浦:ハーロック像は人それぞれ。しなやかさや繊細さも、きちんと自分なりに
<『銀河鉄道999 THE MUSICAL』>
【東京公演】2022年4月8日(金)〜4月18日(月) 日本青年館ホール
公式サイト
https://999musical.com/
『銀河鉄道999 THE MUSICAL』 関連記事:
- 「どこにもないデュエットをここで」、『Musical Lovers 2023』藤岡正明(上) 20230725
- 「クサく聞こえるかもしれないですけど」、『Musical Lovers 2022』藤岡正明(下) 20220529
- 「僕から見たキャストの魅力を引き出す」、『Musical Lovers 2022』藤岡正明(上) 20220528
中川晃教 関連記事:
- 「強めて、深めて」『JBB Concert Tour 2024』、中川晃教・藤岡正明・東啓介・大山真志(下) 20240521
- 「続けていく」、『JBB Concert Tour 2024』、中川晃教・藤岡正明・東啓介・大山真志(上) 20240520
- 『THE PARTY in PARCO劇場 PARTⅡ~Spring~』、3月30日・31日開催決定 20240209
三浦涼介 関連記事:
- 「どこにもないデュエットをここで」、『Musical Lovers 2023』藤岡正明(上) 20230725
- 「これ以上も以下も二度とない」、『オイディプス王』三浦涼介(下) 20230705
- 「気持ち先行で嘘なく」、『オイディプス王』三浦涼介(上) 20230704
※中川晃教さんと三浦涼介さんの写真1カットとサイン色紙を、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは5月7日(土)です(このプレゼントの募集は終了しました)。有料会員の方はコメントを書くこともできますので、よろしくお願いいたします。
アイデアニュースは、有料会員のみなさんの支援に支えられ、さまざまな現場で頑張っておられる方々の「思いや理想」(ギリシャ語のイデア、英語のアイデア)を伝える独自インタビューを実施して掲載しています。ほとんどの記事には有料会員向け部分があり、有料会員(月額450円、税込)になると、過去の記事を含めて、すべてのコンテンツの全文を読めるようになるほか、有料会員限定プレゼントに応募したり、コメントを書き込めるようになります。有料会費は取材をしてくださっているフリーランスの記者のみなさんの原稿料と編集経費になります。良質な取材活動を続けるため、どうか有料会員登録にご協力をお願いいたします。
三浦さんが中川さんに憧れていたという話や中川さんが1789で三浦さんのことが気になったという話、初めて聞くことだったので新鮮でした。三浦さんのハーロックについての思いも知ることができて嬉しいです。
お写真、インタビュー内容共に素敵な記事をありがとうございました!