「フィリップは、“Siri”みたいにと」、『冬のライオン』、水田航生(上) | アイデアニュース

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「フィリップは、“Siri”みたいにと」、『冬のライオン』、水田航生(上)

筆者: 達花和月 更新日: 2022年2月24日

舞台『冬のライオン』が、2022年2月26日(土)から3月15日(火)まで東京芸術劇場 プレイハウスで上演されます。舞台『冬のライオン』は、英国王家の草創期、1183年に、イングランドの国王ヘンリー二世が居城としていたフランス中部のシノン城で、領土と跡目を誰が継ぐのか決着をつけるべく、一同に会した家族の会話劇です。ヘンリー二世を佐々木蔵之介さんが、王妃エレノア役は高畑淳子さんが、ヘンリー二世の愛妾でフランス王女のアレーは葵わかなさんが演じます。演出は、森新太郎さんです。

アイデアニュースでは、アレーの異母弟でフランス王のフィリップ役を演じる水田航生さんにインタビューしました。インタビューは、上、下に分けてお届けします。「上」では、稽古をしながら感じていること、フィリップのこと、森さんの演出のこと、共演の佐々木蔵之介さんのこと、フィリップと加藤和樹さん演じるリチャードとの関係性についてなどを伺いました。「下」では、『冬のライオン』の登場人物のこと、作品の中での人間関係、フィリップの思惑、佐々木蔵之介さんと高畑淳子さんが演じるヘンリーとエレノアを見ながら感じること、今この時期だからこそ、この作品を通して感じていただきたいこと、お客様へのメッセージなどを紹介します。

稽古場の水田航生さん
稽古場の水田航生さん

(※このインタビューは2月初旬にリモートで実施したものです)

――『冬のライオン』への出演が決まったときのお気持ちは、いかがでしたか?

『ゲゲゲの先生へ』で共演させていただいた佐々木蔵之介さんと、またご一緒できるということが本当に嬉しかったです。演出の森新太郎さんとも、いつかご一緒したいと思っていましたし、もちろん蔵之介さんをはじめとする皆さんとの共演も楽しみでした。プレイハウスに出させていただくというのも『ゲゲゲの先生へ』以来で、本当に光栄です。お話を頂いた時には『冬のライオン』という作品自体はまだ知りませんでした。最初は名前から、イギリスとフランスの、ちょっと史実的な、もしかしたらシェイクスピアみたいな難しい作品なのかな?という印象を持っていたので、身が引き締まる思いといいますか、「やれるのか、俺!?」という感じでした。

――稽古の前後で、心境の変化や作品のイメージが変わったところはありますか?

思った以上に「面白くて笑える作品だ」ということに、まずびっくりしました。一番最初の本読みのとき、まず森さんが「これはコメディーだから!」と言われたときに、みんなポカーンとなったんです。でも演っていく中で「確かにこれって、よく考えたらめっちゃコメディーシーンだな」と思ったり。実際に立って、演っているのを客観的に観ると、面白くて笑えるシーンが、意外と連続して起こっているという発見があったりしています。「人と人や家族間の、面白い、いざこざ」だと思って観ると、全然最初に思っていたものと違ったなという印象です。

――「家族間のいざこざ」。それが国家規模だという感じでしょうか?

王族の家族という話もあって、人と人が喧嘩するということが、国同士の戦争になったり、血が流れたり、誰かの領土を領有しようということになるという点では、全然今の家族とは違います。でも、そういうことを抜きにして考えたら、意外とその心の面が「本当はお父さんたちに愛して欲しかったんだよ」とか、僕(フィリップ)からしたら、父親の、ある意味復讐の相手として乗り込んでいって、「どうにかこいつらをギャフンと言わせて、僕たちの家族をもう1回表舞台にカムバックさせるんだ」みたいな。こういう気持ちや思い、感情には、とても共感できるんです。それをより大きくすると、こうなるんだなという感じです。

――ドロドロした真面目な台詞劇かな? と思っていました。でも、「コメディー」なのですね。

ドロドロといいますか、人と人との騙し合い、腹の探り合いみたいなところも、もちろんメインに描かれてはいます。でも、それと同じぐらいか、それに付随してというか、笑えるシーンが割と多いんです。台本を読んだときには感じられなかったけれども、森さんが作ろうとされているように読んでみたら「確かにこれって、結構面白い台詞だよね」とか。

例えば「実は、僕は策略を持っていて、その上でこう言ってます」 という台詞。本当は予想外だったのに「いえいえ、考えていましたよ」みたいな感じで言っていても、「絶対にコイツ、今考えついたでしょ!」というような、そういう裏が見えてくるんです。

――台詞から裏が見えたり、相手が考えたりしていることが透けて見えたりすることによる、可笑しみという感じでしょうか?

そういう滑稽さや愛おしさを、メチャメチャ感じます。この登場人物たちには。

――水田さんが演じられる、フランス王フィリップは、葵わかなさん演じるアレーの、異母の弟なんですか?

原作通り、僕(フィリップ)がアレーの弟になります。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、フィリップのこと、森さんの演出のこと、共演の佐々木蔵之介さんのこと、フィリップと加藤和樹さん演じるリチャードとの関係性についてなどインタビュー前半の全文を掲載しています。2月25日掲載予定のインタビュー「下」では、『冬のライオン』の登場人物のこと、作品の中での人間関係、フィリップの思惑、佐々木蔵之介さんと高畑淳子さんが演じるヘンリーとエレノアを見ながら感じること、今この時期だからこそ、この作品を通して感じていただきたいこと、お客様へのメッセージなどインタビューの後半の全文を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)

■“Siri”みたいにと森さんに言われて、誰よりもSiriを聞いて研究しなければと(笑)

■絶対に答えが返ってくる森さん。どの役に対しても、飛び抜けた演出プランがある

■大好きな佐々木蔵之介さん。醸し出されるセンスや、役者としての色気がすごい

■3回目の共演となる和樹くんと、稽古場で席が隣。日常会話を一番している相手かも

<『冬のライオン』>
【東京公演】2022年2月26日(土)~3月15日(火) 東京芸術劇場 プレイハウス
公式サイト
https://www.thelioninwinter.jp/

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稽古場の水田航生さん
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<筆者プロフィール>達花和月(たちばな・かずき) 遠方の友人を誘って観たお芝居との出会いがきっかけで、演劇沼の住人に。ミュージカルからストレートプレイ、狂言ほか、さまざまな作品を観劇するうち、不思議なご縁でライターに。熱っぽく自らの仕事を語る舞台関係者の“熱”に、ワクワクドキドキを感じる日々。 ⇒達花和月さんの記事一覧はこちら

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