「心揺さぶられ」「役者がえぐられる」、『マリー・キュリー』、愛希れいか・上山竜治(上) | アイデアニュース

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「心揺さぶられ」「役者がえぐられる」、『マリー・キュリー』、愛希れいか・上山竜治(上)

筆者: 岩村美佳 更新日: 2023年3月16日

2023年3月13日(月)に開幕したミュージカル『マリー・キュリー』が、3月26日(日)まで天王洲銀河劇場で、4月20日(木)から23日(日)まで梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで上演されます。2018年に韓国で初演、2021年の韓国ミュージカルアワードで大賞をはじめ5冠を総なめにしました。男性科学者しかいない時代に、ノーベル賞を二度受賞した科学者マリー・キュリーの物語を、Fact(事実)とFiction(虚構)を織り交ぜたファクション・ミュージカルの日本初演です。

アイデアニュースでは、マリー・キュリーを演じる愛希れいかさんと、ピエール・キュリーを演じる上山竜治さんの対談を、上下に分けてお届けします。「上」では、稽古のこと、科学がテーマであることについて、マリーとピエールの関係の中で面白かったり惹かれたりする部分、韓国ミュージカルならではの感覚、マリーとピエールの人物像のことなどを伺った内容を紹介します。「下」では、先日までミュージカル『エリザベート』で、シシィとルキーニを演じていたお二人がマリーとピエールを演じながら感じていること、ファンタジー要素が入る本作について演出の鈴木裕美さんとお話されていることなどについて伺った内容と、お客さまへのメッセージを紹介します。

愛希れいかさん(右)と上山竜治さん=撮影・岩村美佳
愛希れいかさん(右)と上山竜治さん=撮影・岩村美佳

――稽古が始まっているかと思いますが、印象はいかがですか?

上山:怒涛ですね。

愛希:まず覚えなきゃいけないので。

上山:覚えるスピードと、稽古が進むスピードが伴わずに進んでいます。ちゃぴ(愛希さん)は特に。

愛希:いやいや、みんなですよ。

上山:本当にちゃんと入れていて、すごいですよ。

――テーマが科学的な内容になる点は、この作品の特徴かと思いますが、今回含め、いつもどんな風に台詞を覚えているんですか?

愛希:自分でも、正直どうやって入れているか分からないんです。とにかく必死に読んでいます。書いて覚える方もいらっしゃいますが、私はそのタイプではないんです。とにかく覚えようとして覚えている感じというか。

上山:分析して、あと耳で覚えようと声を出して、自分の声を耳で聞いて覚えさせて、あとは色を付けずに感情を込めて覚えるとか、いろいろありますが…。

愛希:竜治さんはそうなんですね。私はどうやっているか、自分でも分からないんです。

上山:でも、口に出すんでしょう?

愛希:声には出すかもしれません。

上山:だから、耳と気持ちの流れで覚えているんじゃない?

――今回は、いつもの手法では入ってこない感じでしょうか?

愛希:会話だと、相手の意味で返せますが、マリーは天才だから、科学的な専門用語がつらつらと出てくるわけじゃないですか。そこはやっぱり、まず読んだだけでは理解できなくて。調べても、イメージも湧きませんし。とにかくイメージができないんです。

上山:そうなんですよね。YouTubeを観て「ああ、こういうことか」と知ったりするんですが、何回観ても分からなかったり。

愛希:自分の中に入ってこないものだから、なかなかできないですね。

上山:マクスウェル方程式を書くんですが、その方程式の意味だとか。

愛希:正直分からないので、ひとつずつ理解しようとしていると、進まないんです。だからとにかく今は、まず覚えるところからやって、その後にちょっとずつ理解していこうかと。天才の考えていることなので、完全には理解できないんですけれど。

――理解できない部分の台詞のリアリティは、どんなふうに落とし込んでいくのでしょうか。

愛希:やるしかないですね。

上山:わからないものへのリアリティよりも、人間関係のリアリティ、そこで生まれる会話での、例えば難しい専門用語を楽しそうにふたりでしゃべっている、このふたりのリアリティというほうを大事にしていますので、どちらかというとその意味というよりは、という感じです。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、韓国ミュージカルならではの感覚、マリーとピエールの人物像のことなどについて伺ったインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。17日掲載予定のインタビュー「下」では、先日までミュージカル『エリザベート』で、シシィとルキーニを演じていたお二人がマリーとピエールを演じながら感じていること、ファンタジー要素が入る本作について演出の鈴木裕美さんとお話されていることなどについて伺った内容やお客さまへのメッセージなどインタビューの後半の全文と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)

■愛希:台本に『ここで泣いてしまう』と書かれているところは、大泣きして歌えず

■愛希:今回も『マタ・ハリ』も『エリザベート』も、どん底まで落とされるような役

■上山:マリーに「ケーキ切ってきて」と言われるシーンも。「支える」ピエール像

■上山:ピエールのこれほど愛情も、共に立ち向かう研究への熱意もマリーだからこそ

<ミュージカル『マリー・キュリー』>
【東京公演】2023年3月13日(月)~3月26日(日) 天王洲 銀河劇場
【大阪公演】2023年4月20日(木)~4月23日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
公式サイト
https://mariecurie-musical.jp

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愛希れいかさん=撮影・岩村美佳
愛希れいかさん=撮影・岩村美佳

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<筆者プロフィール>岩村美佳(いわむら・みか)  フォトグラファー/ライター ウェディング小物のディレクターをしていたときに、多くのデザイナーや職人たちの仕事に触れ、「自分も手に職をつけたい」と以前から好きだったカメラの勉強をはじめたことがきっかけで、フォトグラファーに。「書いてみないか」という誘いを受け、未経験からライターもはじめた。現在、演劇分野をメインに活動している。世界で一番好きなのは「猫」。猫歴約25年。 ⇒岩村美佳さんの記事一覧はこちら

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