2023年3月13日(月)に開幕し、3月26日(日)まで天王洲銀河劇場で、4月20日(木)から23日(日)まで梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで上演される、ミュージカル『マリー・キュリー』で、マリー・キュリーを演じる愛希れいかさんと、ピエール・キュリーを演じる上山竜治さんの対談後編です。「下」では、先日までミュージカル『エリザベート』で、シシィとルキーニを演じていたお二人がマリーとピエールを演じながら感じていること、ファンタジー要素が入る本作について演出の鈴木裕美さんとお話されていることなどについて伺った内容と、お客さまへのメッセージを紹介します。
――先日まで『エリザベート』で共演されて、今度はまったく違う役での絡みですが、お互いがこの役を演じることを、どのように感じていらっしゃいますか?
愛希:上山さんはすごく変わった人で(笑)。
上山:お互いさまですね(笑)。
愛希:お互いさまですが(笑)。そういう意味では私も変わっていて、こういう仕事をする人って皆さん変わっていると思っているのですが、特に竜治さんは天才的に面白いし、変わってると思います。だから、変わり者同士で、この役をお互いにやるのは面白いだろうなという気がします。サポート的な役という部分での包容力も、やっぱり変わってはいるけども、竜治さんにもあるから。
上山:大丈夫ですか? ありますか?
愛希:不思議ですよね。ルキーニでは全然絡まなかったけど、信頼関係ということなんですかね?
上山:『エリザベート』の時に、誰よりも早く来るのがこのふたりで。僕は舞台を全部使って、ひとりで稽古しちゃっていたから、ごめんねと個人的にすごく思ってしまっているんですが。みんな舞台で自主練したいのに、俺がひとりでやっちゃっていたから、みんな気を遣ってたんじゃないかな、申し訳ないなと思っていて。ごめんね。
愛希:全然大丈夫。竜治さんにやってもらわないと困るから。年も離れていますが、こういうことを言いあえるような関係性があっての今回の役なので。役者だから、どんな役でもきっとやるだろうけど、一番気になるのはお互いの普段の関係性が役に出てしまうというか。特に夫婦役で、急に初めましての方とやってくださいと言われたら、多分、私の場合は、一から関係性を築くのはすごく大変だと思うんです。まして、お互いにこんなに稽古に追われていたら。
そういう意味では、今回すんなり入れているし、稽古している段階でも、面白いと思っています。ピエールを演じている竜治さんには、ルキーニよりも、普段の竜治さんがすごく出ている感じがします。そのエッセンスが入っているから面白いし、そこがリンクしているというか。科学などとは違った意味で、竜治さんは思考が天才的に違うところがあります。人が思いつかないことをされる方。そこがピエールと意外とリンクするんです。プラス、ピエールのちょっと可愛いところは竜治さんそのものでしかなくて。本人は至って真面目で…。
上山:ピエールは真面目だもんね。
愛希:それがすごく面白いです。違和感とかもまったくないですね。
――上山さんからご覧になって、愛希さんはいかがですか?
上山:負けず嫌いという安易な言葉では言い表せないような、見たことのないストイックさと、そういうところからくる気品みたいなものがすごくて。本当に尊敬するところでもあるし、圧倒されるところでもあります。ストイックという言葉も浅いなというくらいなんですが、そういった部分がマリーそのものだなと。その集中力もですし。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、ファンタジー要素が入る本作について演出の鈴木裕美さんとお話されていることなどについて伺った内容やお客さまへのメッセージなどインタビューの後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)
■上山:マリーは、脳と感情のツーベクトル。ちゃぴも、ストイックさの中に愛情が
■愛希:演出の裕美さんとは、初めてご一緒する。作品や役への愛情がすごいと感じる
■上山:抑圧された時代の中で切り開いていった「マリーという勇敢な女性」を希望に
■愛希:マリーが自分をあまりにも犠牲にしてまで、つかみ取った何かがあるからこそ
<ミュージカル『マリー・キュリー』>
【東京公演】2023年3月13日(月)~3月26日(日) 天王洲 銀河劇場
【大阪公演】2023年4月20日(木)~4月23日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
公式サイト
https://mariecurie-musical.jp
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東京公演を拝見してからこのインタビューを読みました。私は愛希さんのファンでこれまでも出演作を観てきましたが、マリーとピエールのような関係性の夫婦像は初めてでとても新鮮でした。
愛希さんがお稽古で号泣して歌えなくなってしまったシーンは、本当に客席で見ているほうも号泣でした。どんな辛い状況でも科学者としての誇りを胸に前に進もうとするマリーの姿に胸を打たれました。
このインタビューを読んだ上で観るとまた感じ方が違ってくるところもあると思います。大阪公演もとても楽しみです。