「自分の言葉で言って、返す」、『ハムレット』柿澤勇人・豊田裕大(下) | アイデアニュース

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「自分の言葉で言って、返す」、『ハムレット』柿澤勇人・豊田裕大(下)

筆者: 岩村美佳 更新日: 2024年5月1日

彩の国さいたま芸術劇場開館30周年記念 彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd Vol.1『ハムレット』が、2024年5月7日(火)から26日(日)まで彩の国さいたま芸術劇場大ホールで、6月1日(土)と6月2日(日)に仙台銀行ホール イズミティ21 大ホールで、6月8日(土)と6月9日(日)に愛知県芸術劇場大ホールで、6月15日(土)と6月16日(日)にJ:COM北九州芸術劇場 大ホールで、6月20日(木)から6月23日(日)まで梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで上演されます。

本作でタイトルロールのハムレット役を担う柿澤勇人さんとノルウェー王子・フォーティンブラス役で出演される豊田裕大さんの対談後編です。「下」ではお二人の『ハムレット』に挑むにあたっての思い、作品の魅力、吉田さんと作る『ハムレット』の魅力や作品への思いなどを紹介します。

柿澤勇人さん(右)と豊田裕大さん=撮影・岩村美佳
柿澤勇人さん(右)と豊田裕大さん=撮影・岩村美佳

(※インタビューは稽古開始前に実施しました)

――今年上演された『オデッサ』が素晴らしくて圧巻でした。柿澤さんは読売演劇大賞優秀男優賞を獲られたタイミングで『ハムレット』に挑まれるという流れで、すごく波が来ていらっしゃるように感じるのですが。

柿澤:全然、まったくないです。

――今、『ハムレット』に挑むというのはいかがですか?

柿澤:めっちゃ怖いですよ。本当に毎日震えています。

――もうですか!?

柿澤:寝る前に台本を読んで覚えて、戦わなきゃいけないところはもっと先にあるけど、まず台詞を入れなきゃいけない、でも入らない、どうしよう、と。それで朝起きて、台本がテーブルに散らかっているわけですよ。絶望で震えます(笑)。

――『ジキル&ハイド』『スクールオブロック』の際も本当に怖いとおっしゃっていましたが、その怖さなどが今回は最高値ということですか?

柿澤:量というか、今回はそう感じるのが早いですね。まだ稽古の1か月前くらいですからね。

――作品に向き合う期間が長いんですね。

柿澤:そうですね。でも長ければ長いほど多分『ハムレット』は、いいというか。むしろ既にぎりぎりじゃないかという感じです。とにかく早く台詞を体に入れてしまいたいですし、入れてから意味を理解するまでにもまた時間はかかります。鋼太郎さんの解釈もあるだろうから、道は果てしないなとは思いますね。

――豊田さんは『ハムレット』に初めて出会われたとのことですが、魅力についてはどう感じていらっしゃいますか?

豊田:戯曲やシェイクスピアというものに対して、とにかく難しくてとっつきにくい印象がありました。でも、戯曲を読んでみて、いざ自分がやると考えて挑んでみると、どんどん面白くなっていって、今に通ずるところがあるなと。シェイクスピアは全部そうだと思うのですが、初めての人でも、とにかく楽しめると思います。特に吉田鋼太郎さんが分かりやすく作ってくださっているので、ぜひそれを楽しんでほしいなと思います。

<取材協力>
■柿澤勇人さん
ヘアメイク:松田蓉子
スタイリスト:五十嵐堂寿
衣装:ジャケット11万円、パンツ5万5000円(ともにジョゼフ オム/オンワード樫山 お客様相談室 TEL 03-5476-5811)、他スタイリスト私物※全て税込価格

■豊田裕大さん
ヘアメイク:松田蓉子
スタイリスト:杉浦 優
ジャケット5万5000円、パンツ3万3000円(ともにネフォロジスト/ネフォロジストhttp://nephologist.com/)、インナー8800円(フォルトゥナオム/ラッキージャパン03-6322-5268)

※アイデアニュース有料会員限定部分には、吉田さんと作る『ハムレット』の魅力や作品への思いなどインタビューの後半の全文と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)

■柿澤:『ハムレット』は俳優にとってチャレンジし甲斐がある作品。大きなエネルギーが必要

■柿澤:鋼太郎さんは常々、「自分の言葉でちゃんと言え」と役者におっしゃっている

■豊田:フォーティンブラスは一番最後に登場する役。柿澤さんの思いを聞けたのは貴重

■柿澤:「鋼太郎シェイクスピア」の幕開けは伝説になると思う。ぜひ観ていただきたい

<彩の国さいたま芸術劇場開館30周年記念 彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd Vol.1『ハムレット』>
【埼玉公演】2024年5月7日(火)~5月26日(日) 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
【宮城公演】2024年6月1日(土)~6月2日(日) 仙台銀行ホール イズミティ21 大ホール
【愛知公演】2024年6月8日(土)~6月9日(日) 愛知県芸術劇場 大ホール
【福岡公演】2024年6月15日(土)~6月16日(日) J:COM北九州芸術劇場 大ホール
【大阪公演】2024年6月20日(木)~6月23日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
公式サイト
https://horipro-stage.jp/stage/hamlet2024/

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柿澤勇人さん(左)と豊田裕大さん=撮影・岩村美佳
柿澤勇人さん(左)と豊田裕大さん=撮影・岩村美佳

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<筆者プロフィール>岩村美佳(いわむら・みか)  フォトグラファー/ライター ウェディング小物のディレクターをしていたときに、多くのデザイナーや職人たちの仕事に触れ、「自分も手に職をつけたい」と以前から好きだったカメラの勉強をはじめたことがきっかけで、フォトグラファーに。「書いてみないか」という誘いを受け、未経験からライターもはじめた。現在、演劇分野をメインに活動している。世界で一番好きなのは「猫」。猫歴約25年。 ⇒岩村美佳さんの記事一覧はこちら

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最近のコメント

  1. たむ より:

    埼玉公演を拝見。
    とてもシンプルな舞台セットで役者さんの台詞に集中できたので、想像以上にわかりやすかったです。
    豊田くんのフォーティンブラスは力強く、劇中劇の女装役は美しくてお見事でした。
    柿澤さんのハムレット。
    囁き声までクリアに聞こえる台詞術、膨大な台詞量を自分の言葉として伝える演技力、所作の美しさ、何もかも完璧でした。地方公演も楽しみです!

  2. シキ より:

    柿澤さんの、新たな恐怖に立ち向かい、作品に向き合う心持ちがとても強く感じられました。
    難しく思っていたハムレットという作品も今回の公演を観て、その言葉の通りわかりやすく自分にも通ずるものがありました。
    鋼太郎さんの演出、初舞台の豊田さんのフォーティンブラスという新しい風、柿澤さんのハムレットの熱が新しい扉を開いてくれました。

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