「ロロと象。矛盾が大事で、モヤモヤが魅力に」、音楽劇『空中ブランコのりのキキ』松岡広大(下) | アイデアニュース

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「ロロと象。矛盾が大事で、モヤモヤが魅力に」、音楽劇『空中ブランコのりのキキ』松岡広大(下)

筆者: 岩村美佳 更新日: 2024年6月27日

音楽劇『空中ブランコのりのキキ』が、2024年8月6日(火)から8月18日(日)まで東京・世田谷パブリックシアターで、8月31日(土)に兵庫・アクリエひめじで上演されます。ロロと象を演じる松岡広大さんのインタビュー後編です。「下」では、「象」役のこと、作品の舞台になるサーカスというものについて、『ニュージーズ』でも共演した咲妃みゆさんについて、演出の白井晃さんのことについてのお話や、学生時代から通っている世田谷パブリックシアターの舞台に立つことへの思いなどを紹介します。

松岡広大さん=撮影・NORI
松岡広大さん=撮影・NORI

ーーロロ以外に松岡さんは「象」を演じると伺ったのですが、「象」とは、どういう存在なんでしょうか?

まず、皆さんがイメージしている象、アフリカゾウとかアジアゾウとか、“あの”象を演じます。象はピピを懸命に守る存在で、いつも傍にいます。この関係性はキキといつも一緒にいるロロの在り方と酷似していて、動物を演じることもあり、似て非なるものとして捉えていますが、だからといって俗にいう「演じ分け」や「対になる存在」として扱う必要はないと現時点で僕は思っています。どこか「並行世界でのキキとロロ」とも思えて、明確に区別できない繋がりがあるからです。

演じる僕らは、同じ世界で進んでいるのか、違う世界なのか、どちらなのかわかっていますが、この想像が膨らむ理由は別役実さんの作品の中に散りばめられていて。例えばある物語で出ていた名前が他の物語に出ていることが多々ありますし、特徴や関係性が似た存在が現れたりもします。

私見ですが、それは“同じその人かもしれないしそうじゃないかもしれない”というのが正しいし間違っていると思うんです。この矛盾が、魅力で、このモヤモヤが、大事だなと思っていて。それは皆さんの想像力が働いたとき、想像を信じた時にものすごい力でいろんな場所と時間へ連れていってくれると思うので、こういった演劇的な仕掛けを楽しんでもらえるような、ピピと象を構築したいです。

ーーサーカスというものについては、どうですか?

別役実さんは、サーカスを扱う作品をすごくたくさん書かれていて、遊園地など、エンターテインメントに関するモチーフが非常に多いんです。その中でもガラスでできたメリーゴーランドとか、誰も乗らないメリーゴーランドとか、とても幻想的なんで。

それがなぜそこに存在しているのか、なぜそこに必要なのかと、すごく考えさせられます。だからこそ、「賞賛をもらうとは、どういうことか、もらっている私は何なのか」ということを、簡単には理解できないんです。別役実さんの作品に出演された俳優さんが、あるインタビューで「別役実さんは魔法使いだから」というようなお話をされていて、理解しようとするのではなく、直感でやってみるのもいいなと思いました。

ーー松岡さんは、これから作品に取り組まれるにあたり、思考しつつもご自身の感度を大事にしながら作っていきたいという感じでしょうか。

演出の野上(絹代)さんは、きっとエネルギッシュな方が好きだろうなと勝手に思っているので、一回バッとやってみて、自分が思ったように動いてみたいです。そしてキキを演じる咲妃さんが、どうくるのかもわからないので、それも本当に楽しみです。

ーー以前咲妃さんと共演された『ニュージーズ』とは、全然違う世界観ですね。今回は咲妃さんとガッツリお芝居されることになるかと思いますが、いかがですか?

芝居も歌も、インタビューも拝読していますが、考え方や言葉選びが素敵な方で。読売演劇大賞優秀女優賞をとられた舞台『少女都市からの呼び声』のインタビュー映像も観させていただきましたが、金守珍さんが「40年やってきて、初めて雪子に会えた」とおっしゃっていて、そこまで言わしめる咲妃さんがすごいなと思いました。

ーーおふたりの感性がどう反応し合ってこの作品が作られるのか、とても楽しみです。

咲妃さんのみに関わらず、出演者の方一人ずつ考え方も違うと思うので、ズレや反発があった時には「そういう考え方もあるよね」「こういう考え方もあるよ」と、たくさん議論をして、良い作品を作っていけたらいいなと思います。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、演出の白井晃さんのことについてのお話や、学生時代から通っている世田谷パブリックシアターの舞台に立つことへの思いなど、インタビューの後半の全文と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)

■学生時代から通っていた、世田谷パブリックシアター。バイト帰りの夜、観に行ったり

■白井晃さんは恩人。『恐るべき子供たち』で、わからないことに向き合う大切さを感じた

■夏休みに一度は子どもたちにも観に来てもらえたら。「舞台とはなんぞや」のきっかけに

■観劇をあまりされない方、今刺激を受けてこれからいろいろなものが見えてくる方々にも

<せたがやアートファーム2024 音楽劇『空中ブランコのりのキキ』>
【東京公演】2024年8月6日(火)〜8月18日(日) 世田谷パブリックシアター
【兵庫公演】2024年8月31日(土) アクリエひめじ
公式サイト
https://setagaya-pt.jp/stage/15937/

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松岡広大さん=撮影・NORI
松岡広大さん=撮影・NORI

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<筆者プロフィール>岩村美佳(いわむら・みか)  フォトグラファー/ライター ウェディング小物のディレクターをしていたときに、多くのデザイナーや職人たちの仕事に触れ、「自分も手に職をつけたい」と以前から好きだったカメラの勉強をはじめたことがきっかけで、フォトグラファーに。「書いてみないか」という誘いを受け、未経験からライターもはじめた。現在、演劇分野をメインに活動している。世界で一番好きなのは「猫」。猫歴約25年。 ⇒岩村美佳さんの記事一覧はこちら

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最近のコメント

  1. うり より:

    野上さんや咲妃さんから発せられたものを松岡さんがどう受けて発酵させ、舞台上で何を発するのか、象さん役やサーカスの未知の要素も相まって、その化学反応が益々楽しみになりました!

    松岡さんの世田谷パブリックシアターや白井さんとの思い出も伺って、そこにある思いや背景も感じながら、空中ブランコのりのキキという舞台をじっくり綿密に、でも感覚で楽しむことも忘れず満喫したいと思います。

    上下通じて、観劇のヒントや助けになる言葉を沢山いただけたインタビューでした。ありがとうございました。

  2. ぽんず より:

    記事にあった松岡さんが学生時代に通ってた世田谷パブリックシアターの舞台に立つお姿を見られるのも楽しみにしています。また白井さんとのお話も興味深く、お写真も全て素敵でした。『空中ブランコのりのキキ』子供と観劇する予定ですが、どんな舞台になるのか、ロロや象をどのように演じるのか、また子供がどう感じるのか今から楽しみにしています。

  3. 匿名 より:

    この記事の続きが読みたくて有料会員になってみました。
    面倒な登録作業を乗り越えてやっと読めたわりには記事のボリュームが少ないかな。でも内容自体はとても良かったですし、写真がまたいいですね。
    空中ブランコのりのキキがますます楽しみになりました。ありがとうございました。

  4. あやか より:

    インタビューの続きを拝読させていただき、ますます開幕が待ち遠しくなりました。
    広大さんも咲妃さんも言葉選びが本当に素敵なお二方なので、今回のどちらのインタビューもとても楽しかったです。
    タイトルからしてサーカスですが、素晴らしいキャストの皆様、クリエイターの皆様によって造られる世界。
    既にお稽古も始まっているようなので、怪我せず、無事に幕が上ることを祈っております。
    チケットも18歳以下の学生さんは特にお得ですし、お子さんも大人もみんなでこの作品を観劇して盛り上がる夏になりますように!!

  5. Mii より:

    後編もありがとうございます。
    「象」役について、演じる象はどのような存在かを知れて嬉しかったです。いろいろなものに目を凝らし、耳を澄まし、ココロで楽しめたらいいなと感じました。大人の私が子どもの素直なリアクションに刺激を受けるかもしれません。そんなワクワクもあります。
    別役さんの作品は何冊か読んだこともあり、演劇作品も観た経験があるので、別役実さんのお話に頷いてばかり。この作品がどのような魔法を秘めているのか、とても期待しています。どうぞご安全に、姫路の大千穐楽まで走り抜けられますように!

  6. Nami より:

    後編も拝読しました!
    お写真の美しさにもメロメロになりつつ、松岡くんの言葉選びもご本人の良さが光るな…とメロメロしました🥹
    演劇ならではの「余白」「想像の余地」が大好きなので、今作でも堪能したいと思います。

  7. 匿名 より:

    インタビューの質問も的確で、文面からでも広大くんが楽しみにしている様子が伝わってきました。役や共演者の方、そして劇場も含めて大切に思われていると感じましたし、これを読んだ方、幅広い年齢の方がお芝居に興味を持ってもらえたらいいなと観劇する側である私も思いました。象を演じるのかぁ!ますますわくわくしますね!

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