2014年にトニー賞4冠に輝いたミュージカル『紳士のための愛と殺人の手引き』が、2017年4月8日から5月21日まで、東京、大阪、福岡、愛知で上演されます。公演に先がけて主要キャストのひとりである宮澤エマさんによる合同取材会が2月22日、大阪市内で行われましたので、その様子を報告します。
この作品は、1900年代のイギリスの上流階級を舞台に、爵位継承権8番目の青年モンティ(ウエンツ瑛士さん/柿澤勇人さんのWキャスト)が、相続を狙って伯爵家の8人(市村正親さん8役)をあの手この手であの世に送るが…という物語をブラックユーモアと、ウィットに富んだ音楽で織りなす抱腹絶倒のミュージカル・コメディ。宮澤さんは、モンティと恋模様を繰り広げる伯爵家の令嬢 フィービーを演じます。
宮澤さんと言えば、2016年5月22日から全国各地で上演されたミュージカル『天使にラブ・ソングを ~シスター・アクト~』に、シスターのメアリー・ロバート役で出演し、2017年2月11日に大千穐楽を迎えたばかり。『天使にラブ・ソングを』では、メアリー・ロバートが内面から解放されてゆくシーンで力強く歌い上げる「私が生きてこなかった人生」が、とても印象的でした。
筆者は今回の『紳士のための愛と殺人の手引き』の米国公演は観ていませんが、YouTubeなどに少し出ている動画を見た限りでは、この作品で宮澤さんが演じるフィービーは、「箱入り娘」だけれど自分を知ってほしいと思っている女性のように感じられました。そのあたりをどう感じているか。宮澤さんにうかがいました。
「フィービーは、自分の中身をもっと知ってほしいと思っている女性で、外の世界とあまりかかわりを持っていないからこそ、個性がある人なんですよね。ただ、あまりにも肩書きが立派すぎるので、みなさんそちらの方に注目してしまう。でも、よくよく話を聞いていると、相当面白い人なんです」
「すごく本を読むのが好きで、頭のいい女性なんですけど、あんまりお友達もいなかったり。いろんなことを知っているんだけど、それを口に出して言ってしまうと、こういう風に受け取られかねない、みたいなこともわからなかったりして。そのギャップが、すごく面白い役なんですね」
「お嬢さまで、衣装や立ち居振る舞いは素敵なのですが、可憐なお姫さまというよりは、じつはユーモラスで面白いひとだということが、フィービーの魅力なのかなと。あと、すごく素敵な歌が多いのですが、ロマンチックな歌を歌っているのに、よくよく歌詞を聴いていると、なんか結構過激なことを言っていたりとか、歌い方にも彼女の性格があらわれるので、そこを大事に演じたいと思います」
報道陣からは「音楽について、聴いているぶんには楽しいけれど歌う側はすごく難しいという話が聞こえてくるのですが、譜面が届いての感想はどうですか?」という質問が出ました。宮澤さんは「クラシカルな音楽の曲調は、最近のブロードウェイの作品では聴くことが少なかったので、逆に新しく聴こえると思います。ただ、フィービーは高音がすごくて、譜面が届いて、これはチャレンジしがいがあるなと。『天使にラブ・ソングを』では地声を張り上げることが多かったのですが、今回は裏声が多くて、彼女のキャラクターがあってこその曲調とピッチ・音程なので、そこはビシビシしごいていただいて、と思っています」と話していました。
<ミュージカル『紳士のための愛と殺人の手引き』>
【東京公演】2017年4月8日(土)~4月30日(日) 日生劇場
【大阪公演】2017年5月4日(木・祝)~5月7日(日) 梅田芸術劇場メインホール
【福岡公演】2017年5月12日(金)~5月14日(日) キャナルシティ劇場
【愛知公演】2017年5月19日(金)~5月21日(日) 愛知県芸術劇場 大ホール
<関連リンク>
ミュージカル『紳士のための愛と殺人の手引き』 日生劇場
http://www.tohostage.com/gentleman/index.html
ミュージカル『紳士のための愛と殺人の手引き』 梅田芸術劇場
http://www.umegei.com/schedule/595/
宮澤エマ オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/emma-miyazawa/
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※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、合同取材会に出席された宮澤エマさんのさまざまな表情をとらえた写真(計8カット)を掲載しています。
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