世田谷パブリックシアターと演出家・森新太郎さんがタッグを組む舞台、『メアリ・スチュアート』が、1月27日(月)から2月16日(日)まで世田谷パブリックシアターで上演されます。16世紀末のスコットランド女王メアリとイングランド女王エリザベスの歴史的な対立を、18世紀の大劇作家 フリードリヒ・シラーが人間ドラマとして描き出した『メアリ・スチュアート』。最近ではメアリとエリザベスの二人の女王だけが登場する『メアリ・スチュアート』が上演の機会も多く有名ですが、 本作は登場人物が20数名に及ぶ群像劇です。長谷川京子さんがメアリ・スチュアートを、シルビア・グラブさんがエリザベス女王を、吉田栄作さんがレスター伯ロバート・ダドリーを、三浦涼介さんが、シラーによって創作された青年、サー・エドワード・モーティマーを演じます。
アイデアニュースでは、昨年12月に行われた制作発表のあとに、三浦さんにインタビューしました。約一年半ミュージカルに取り組んできた三浦さんが、ひさしぶりのストレートプレイの現場でどんなことを感じているか、作品への思いや、未来へ向けて2020年をどう過ごしていきたいかなど伺いました。昨年、大切なお母様を亡くされて、気づいた思いも明かしてくださいました。
ーー三浦さんは二日間読み合わせをされたそうですが、最初に台本を読んでいたイメージからの変化など、何かありますか?
まだ、台本の内容や世界観などの、役まわりの部分がきちんと自分のなかに入っていない、安定はしていない段階での本読みという、いつもの感覚で稽古に行きました。森さんの稽古が長いという噂は聞いていたんですが、13~18時というその5時間をフルに使うお稽古で、読んで戻って読んで戻って…を繰り返していたんです。そのなかで生まれてくるものだったり、こういう意味だったのか、ここで息継ぎをしたらこう解釈できるとか、文字だけを追っていたら、文字数が本当に多いですし、正直わからなかったことがたくさんあったんですが、読み合わせで理解できることがたくさんあったので、その二日間はすごく有意義な貴重な時間でした。
ーー台本を読ませていただいたのですが、文字の多さに驚きながらも、面白過ぎてあっという間に読んでしまいました。
おお! すごく面白いと思いますが、それはこれからの自分の課題だと思うんです。今は本当に圧倒されっぱなしというか。こういう役なのか、この人とこういう関係性があるのかなどを、追っていく作業なんですよね。
ーーいろいろな情報をまだ整理しきれていない状況ですね。
だから、お稽古初日は本当に衝撃でした。
ーーこれまでに例えばシェイクスピア劇など、たくさんの文字が並ぶ戯曲をやってこられていますが、それでも衝撃でしたか?
もちろんそうなんですが、この一年半よっぽど芝居というものに触れなかったんだなと、そういう衝撃もあったんです。
ーーミュージカルを続けてやってきたら、芝居と違いましたか?
やっぱり違うのかな…。やり方が違うんですよね。僕は小池(修一郎)先生と一年半ずっと過ごした感覚なので、小池先生のやり方というところに入っていたんですよね。先日の『ラヴズ・レイバーズ・ロスト』では、(上田)一豪さんとご一緒しました。久しぶりに違う演出家の方と出会って、突き詰め方はその人のやり方があって、それをはじめて知るという作業もあるじゃないですか。こう来るんだ、こういう感じんだと、そこに一歩入っていくという作業も、今回久しぶりという部分では、歌もダンスもないから本当に真正面からなんです。蜷川(幸雄)さんとはじめて出会って、シェイクスピアをやらせていただいたときの感覚というか、本当に文字に追われて、その自分の何もできなさみたいなものを思い出しました。
<取材協力>
ヘアメイク:鎌田直樹
スタイリスト:伊島れいか
ジャケット¥60000、ノースリーブロングジャケット¥78000、パンツ¥39000(以上全てnude:masahiko maruyama)
info@nudemm.com
Tシャツ¥14000(DIET BUTCHER SLIM SKIN)
03-5728-4765
(金額は全て税抜き価格です)
※アイデアニュース有料会員限定部分には、約一年半ミュージカルに取り組んできた三浦さんが、ひさしぶりのストレートプレイの現場でどんなことを感じているか、作品への思いとあわせて、昨年、大切なお母様を亡くされて気づいたことなど、インタビュー前半で伺ったお話を掲載しています。1月24日(金)掲載予定のインタビュー「下」では、作品に描かれている、男と女について三浦さんご自身がどう感じているか、2019年を振り返って2020年をどう過ごしていきたいかなどについて伺ったインタビューの後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>
■森さんに付いていきたい。芝居にどっぷり入れるんだなという期待があります
■芝居がしたいとずっと思っていた、純粋にセリフで伝えること、セリフ遊び
■守るものもできたし、失うものもあった、自分の芯があるからブレない
■母が亡くなったことが大きい。その怖さが知れたことで、大切なものが見つかった
<舞台『メアリ・スチュアート』>
2020年1月27日(月)~2月16日(日) 世田谷パブリックシアター
公式サイト
https://setagaya-pt.jp/performances/marystuart20200102.html
<スタッフ/キャスト>
【作】フリードリヒ・シラー
【上演台本】スティーブン・スペンダー
【翻訳】安西徹雄
【演出】森新太郎
【美術】堀尾幸男
【照明】佐藤 啓
【音響】藤田赤目
【衣裳】西原梨恵
【ヘアメイク】鎌田直樹
【演出助手】平井由紀
【舞台監督】瀬﨑将孝
【出演】
長谷川京子 シルビア・グラブ 三浦涼介 吉田栄作/
山本亨 青山達三 青山伊津美 黒田大輔 星智也
池下重大 冨永竜 玲央バルトナー 鈴木崇乃 金松彩夏/
鷲尾真知子 山崎一 藤木孝
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※三浦涼介さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは2月23日(日)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
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素敵なインタビューありがとうございます。森さんが、三浦さんのことを知っていてモーティマーに選んだということが知れて良かったです。「変なヤツ」とはきっと、役者さんには凄い褒め言葉ですね!
4回観劇しましたが、モーティマーは情熱のままに勢いよく駆け抜ける姿が鮮やかで目を奪われました。また三浦涼介さんの出演されるストプレを見たいです。