2人のキャストで10人あまりの登場人物を演じるミュージカルコメディ『ダブル・トラブル』2022 -2023冬のTeam Dによる公演が2022年12月12日(月)に、Team Eの公演が2022年12月23日(金)に東京・自由劇場で開幕しました。2022 -2023冬は、浜中文一さんと室龍太さんペアのTeam D、上口耕平さんと水田航生さんペアのTeam E、ふぉ〜ゆ〜の越岡裕貴さんと松崎祐介さんペアのTeam Fの3チーム構成です。
Team Dの公演は、2023年1月21日(土)まで自由劇場で、1月26日(木)から1月29日(日)までは東京・新国立劇場 小劇場で、Team Eの公演は2023年1月22日(日)まで自由劇場で、Team Fの公演は、2023年2月2日(木)から2月19日(日)まで新国立劇場 小劇場で上演されます。
アイデアニュースでは、Team Eの上口さんと水田さんにインタビューしました。インタビューは、上、下に分けてお届けします。「上」の無料部分では、お稽古をしながら感じていること、作品の魅力のことなどについて伺った合同インタビューの内容を、有料部分では、お互いの魅力についてどう感じているかということなどについて伺った独自インタビューの内容を紹介します。
「下」の無料部分では、ウォーリー木下さんの演出のこと、Team Eの特徴だと思うことなどについて伺った合同インタビューの内容を、有料部分では、『ダブル・トラブル』を「ちゃんとミュージカルを楽しめる作品」として届けたいというお話や2022年の出演作を振り返りながらのそれぞれの想いなどについて伺った独自インタビューの内容を紹介します。
ーーお稽古がはじまって、今はどのような感じですか?
上口:テクニカルな歌稽古や、セリフ入れなどが前半は多く、やっと今、自分たちの色を探しながら見つけつつあるという感じだと思います。
水田:耕平くんは、稽古に合流した直後からセリフも入っていてさすがだなと。僕は結構早くからDチームを見学させてもらったりして、振り付けや歌をやらせてもらっていました。
上口:そう言ってますけど、航生が、かなり引っ張ってくれていて。稽古中にパッと航生の方を見たら「次、こうですよ」って示してくれるんです。面白かったのが、言葉でそれを伝えるのではなく、シーンとしてやってくれたことがあって。もちろん台本にはないのですが(笑)。
ーー既にいい兄弟関係が、育まれつつある雰囲気でしょうか?
上口:はい。兄弟っぽいよね。
水田:本当に実の兄には申し訳ないのですけれども、実の兄より頼り甲斐のある…
二人:(笑)。
上口:自分で言うのもなんですけど、声も相性がいいって思っちゃうんですよね。
水田:めちゃめちゃ思いますそれ。
上口:歌っててすごく心地よくて。
水田:おかんに電話で言いましたもん。「耕平くんと、めっちゃ相性いいねん」って。
二人:(笑)。
水田:二人揃った稽古の初日に、ぶっつけ本番みたいに本読みをやった時の感じがめっちゃ楽しくて。何の打ち合わせもしていなかったんですけど、すごく合致した部分があって、テンポもすごくよくて。初めて一緒にお芝居をする感覚とは思えないくらいに。
上口:好きなものが似ているんだろうなって思いました。空気感とか、雰囲気とか。だから「ここ、こうかな?」っていうところが結構合致しやすい。「こうきたら、こうくるかな?こうきたんか!じゃあ、こうしよう!」って乗りやすかったり。そんな中で、この作品には、いろんなチームがあるという意味がすごくわかりました。本の力ももちろんあるでしょうし、その二人だけの空気感が生まれやすい作品なのだなと思います。
ーー「好きなものが似ている」と今おっしゃったので、好きな物や事かと思ったのですが、空気感的なことなのですね!
上口:例えば、お客さんとして芝居を観ている時の、「こういうお芝居好きだな」とか「こういう空気感好きだな」とか。そういうものが近いという感じですね。目指すものも近いのかなと。
ーーお稽古では、「こういうものが好き」など、お話しされることはありますか? もしも、何か共通点が具体的にありましたら教えてください。
上口:普通に話はするのですが、面白いことにね、そういう意味での共有点は、ほぼないんです。
水田:例えばわかりやすく「サッカー好きとか」、そういうのがないんです。
上口:その辺もなんか兄弟っぽくないですか? 弟とお兄ちゃんってそんなに趣味合わないじゃないですか。だけど、育ってきた環境とか触れてきたものが近いから、自ずと感覚みたいなものが近い部分が増えるという。「それ好き? 僕もそれ好きだわ!」って敢えていうことはしないけど、みたいな。
ーーすごいですね。お互いもう、空気みたいな存在に。
水田:休憩中や、一緒に帰りながらも、「あそこのシーンどう思いますか?」みたいなことも話します。帰りくらい、プライベートなんだから作品のことは話したくないとか、もちろんそれが悪いわけじゃなく、そういう人もいらっしゃると思いますが、耕平くんも常に片隅にそういうことを考えていて「ぽん」と聞いてもすぐにそこに返してくれたりとか。休憩中でも構築を常に頭の中でしているっていう熱量感とかも似ているかなって。
ーーお互いしか助け合えないステージですが、既に、すごく関係が出来上がっているのは素晴らしいですね。
水田:マジで耕平くんでよかった。
上口:こちらこそ航生でよかったですよ。
ーー作品の魅力については、どのように感じていますか?
上口:何役もやるとか、二人だけでノンストップでなどの大きな魅力は、もうみなさんご存じだと思いますが、稽古を一緒にやりながら改めて感じるのは、まず音楽が、ものすごく緻密で。ややこしい半音階にも全部意味があるというような、楽曲のレベルの高さみたいなものを、すごく感じています。この音楽を皆様にきちんとお届けできれば、とっても面白いのではと思っています
水田:パッとこの作品をイメージした時に、悪い意味ではなく、とても大味のと言いますか、「ザ・エンターテインメント、ハリウッド、ブロードウェイ!」という感じだとは思うんですけど、実はすごく緻密な作品だなと。音楽の作り方やお芝居の構築の仕方や、二人でやるからこその本の緻密さ。
ウォルトン兄弟が作った、二人が憧れて生きてきた世界が反映されていたり、ハリウッドの世界をリスペクトしながらのいろいろなオマージュも盛り込まれているので、一見とても大雑把な作品にも見られがちですけど、すごく緻密で繊細なことをやっているんです。実は登場人物たちの心の動きも、すごく緻密なので、役者がいろんな役をやるというキャラクターものみたいな作品ではなく、人間関係や、兄弟間でどんなことを思うのかとか、エンターテインメントに対してどういう想いを持っている人が登場するのかとか。意外かもしれませんが、そこがめちゃくちゃ魅力的です。
だからこそ、もちろん初演からやってきて、構築された素晴らしいものがあって、そこをトレースするところはして、でも、僕たちだけで築くところもあって。その中に、今までにはないことなども、どんどん細かく繊細に提案して、実行できたら、より一歩、『ダブル・トラブル』という作品の真髄に近づけるのではという気持ちで、今稽古をしています。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、お互いの魅力についてどう感じているかということなどについて伺った独自インタビューの内容と写真を掲載しています。インタビュー「下」の無料部分では、ウォーリー木下さんの演出のこと、Team Eの特徴だと思うことなどについて伺った合同インタビューの内容を、有料部分では、『ダブル・トラブル』を「ちゃんとミュージカルを楽しめる作品」として届けたいというお話や2022年の出演作を振り返りながらのそれぞれの想いなどについて伺った独自インタビューの内容など、インタビュー後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)
■上口:航生とは初めての共演。「こんなに爆発するやつなんだ!」って(笑)
■水田:懐が本当に深くてNOを言わない耕平くん。大暴投も拾って返してくれる
■上口:お互いの投げたものを「なるほど」って、わかる感じがあるのかも
■水田:「そういう瞬間を欲している」という尊い時間を、稽古5日ほどで経験
<ミュージカル『ダブル・トラブル』2022-23 冬>
Team D
【東京公演】2022年12月12日(月)~2023年1月21日(土) 自由劇場
【東京公演】2023年1月26日(木)~1月29日(日) 新国立劇場 小劇場
Team E
【東京公演】2022年12月23日(金)~2023年1月22日(日) 自由劇場
Team F
【東京公演】2023年2月2日(木)から2月19日(日)まで新国立劇場 小劇場
公式サイト
https://www.musical-wtrouble.jp/
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水田航生さんのお芝居が大好きでずっと作品を観ていますが、作品が持つ面白さと水田さんのお芝居とダンスと歌、すべてがカチッとはまってめちゃめちゃ素敵な空間でした!繊細なお芝居と暴れまくるところの緩急の付けかたが最高で、飛び道具的なキャラクターも丁寧に作られてた上にボビーとジミーの兄弟のお芝居がぶれずに真ん中にあるからただ楽しかっただけではなくて、ちゃんと兄弟の繋がりを感じられてうるっとしたりハラハラしたり感情が動きまくりでした!
水田さんのお陰で素敵な作品に出会えて、上口さんにも出会えて幸せな時間でした。