「コナンはやっぱりすごい」舞台『未来少年コナン』、加藤清史郎(上) | アイデアニュース

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「コナンはやっぱりすごい」舞台『未来少年コナン』、加藤清史郎(上)

筆者: 岩村美佳 更新日: 2024年5月26日

宮崎駿さんの初監督アニメ「未来少年コナン」の初舞台化作品となる舞台『未来少年コナン』が、2024年5月28日(火)から6月16日(日)まで東京芸術劇場プレイハウスで、6月28日(金)から6月30日(日)まで梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで上演されます。

アニメ「未来少年コナン」は、1978年に放送された、当時頭角を現し始めていた宮崎駿さんが監督に大抜擢されたテレビアニメーションシリーズです。最終戦争後の荒廃した地球を舞台に、恐れを知らない野生児コナンがなおも権力にしがみつく人間たちと戦う、胸躍る冒険活劇です。鳥と心を通わせる能力を持つ少女や、様々な飛行メカ、異変を予知する虫の大群など、この後に生み出される宮崎アニメの傑作へと受け継がれていく要素がつまっています。2020年にデジタルリマスター版が放送され、2022年5月から三鷹の森ジブリ美術館にて企画展示「未来少年コナン」展が1年半にわたり開催されるなど、新たなファンを獲得し続けています。

その作品を舞台化するのは、日本ではミュージカル『100 万回生きたねこ』や村上春樹原作の『ねじまき鳥クロニクル』などを手掛け、その唯一無二の空間演出で観客を魅了し続けているインバル・ピントさん。そして、表現者として多様なジャンルで才能が光るダビッド・マンブッフさんが共に演出を担います。かねてより宮崎作品を敬愛していた二人の想像を超える感性で、芝居だけでなく、ダンス、歌や音楽、美術、衣裳、照明などを巧みに操り、新しい舞台芸術作品を誕生させます。

アイデアニュースでは、主人公コナンを演じる加藤清史郎さんにインタビューしました。インタビューは上下に分けてお届けします。「上」では、稽古のこと、稽古の中で感じるコナンのおもしろさや魅力、コナンからご自身が受けている影響、演出家や共演者との化学反応についてのお話などを紹介します。「下」では、インバルさんと何度もご一緒されている成河さんからのアドバイスや刺激を受けたこと、今回の舞台化ならではの魅力、コナンのような心を持ちたいという思い、「総合芸術」であり舞台化される意味を考えさせられる作品だというお話などを紹介します。

加藤清史郎さん=撮影・岩村美佳
加藤清史郎さん=撮影・岩村美佳

ーー稽古が進んでいる、今の率直な心境をお聞かせください。

一通り、一応さらったよという感じです。まだ変わっていく可能性が大きい段階ですが、ものすごくこの作品の核の部分を感じられる瞬間もあります。稽古を積み上げながら、「僕たちは何を伝えたいのか、どこを大切にしたいのか」を考え、「未来少年コナン」をどう舞台化させるのかと、逐一話し合いながら進めています。稽古をやればやるほど、舞台化することの意味を感じています。

全貌が見えてきたからかもしれませんが、ほんの少し、自分自身も楽しめるようになってきました。ようやく、馴染んできたんでしょうね。空気感もそうですし。僕は楽しむ資格なんてないくらい、まだまだの状況ですが、「もっと、こんな案を出してもいいんだ」など、稽古場でどのようなコミュニケーションを取っていけばいいのかが、ようやく分かってきたので、気持ちはすごくいい方向に向かえているのではと思います。

ーー全貌が見えたことで、心境の変化がありましたか?それとも、皆さんとコミュニケーションを取る中で信頼関係が生まれて変化があった感じですか?

両方だと思います。馴染んできた中で、シーンを一通りやって、コナンがこの作品でどういう立ち回りをしていくのか、頭だけではなく、体でもわかってきました。最初は何も見えない中で稽古していたんですが、ようやく遠くに富士山が見えたくらいの、「あ、あるんだ」みたいな。ここの筋をしっかりと通してやっていくことで、「僕がコナンとして立つ未来はあるんだ」と思えるようになりました。ただ、そこに辿り着くまでに何回峠を越えなければいけないのか、そこまでの距離はわからなくて、まだ一番近い山しか見えていません。でも、その奥の奥にようやく全貌がちらっと見えただけでも大きいのかなと思っています。

ーー実際に作品の全貌が見えてきた中で、コナンという役のおもしろさや、難しさ、ご自身が感じている魅力についてはいかがですか。

どちらかというと難しさまみれですね。やはり原作のコナンのキャラクター性には、少し人と離れているようなところもあるので。そこの表現のそもそもの難しさもありますし、インバル・ピントさん、ダビッド・マンブッフさんのもとで、どう表現するかもまた難しいです。舞台の形も結構特殊で、八百屋舞台にさらに八百屋舞台が入っているみたいな形状なんです。この形ゆえにやりにくいこともあれば、逆にやりやすいところもあります。舞台セットはシンプルなんですが、それゆえの難しさもありますね。

というように、難しさをあげ出したらキリがないです。水中にいるときの体の使い方や、砂漠を歩いているときの体の重み、自分が持っているものの重みを忘れずに、重力を感じながらもコナンの動きができないと成立しないんですよ。コナンだけの動きになってしまうと、自分の重さを忘れることになるので、そこのコネクションがすごく難しいです。でも、多分それができると、あのしなやかなコナンに近づけるのではないかと思っているので、難しいと思っているところは全部超えるべきところですし、超えたい部分の数なので、まだ壁はたくさんあります。

台本を読んだりアニメを観たりしているときも、ずっと思っていたことなんですが、いざ自分の体を通してコナンとして僕が動いてみると、より「コナンって、こんなふうに考えられるんだ」と思うようになりました。そこがおもしろいです。言動が情報として入ってきたときに、「そこをそう解釈できる男なんだ、お前」と(笑)。

コナンは未熟な部分もありますが、本当に大きくて、根本的な部分がまっすぐなんです。無駄に曲がっても、揺れてもいない。そして誰が相手でも、コナンはまっすぐなんですよね。ストンと落ちるからこそ、人の言葉をまっすぐに受け止めて、まっすぐに返せるんです。僕の口から言葉を出すことで、「コナンはやっぱりすごいな」と思う瞬間がたくさんあります。

ーー彼の魅力は、そこに繋がるという感じですよね、きっと。

そうですね。逆にいうと、僕はそこを出せるようにならないといけないなと思います。あと、コナンを演じていておもしろいなと思うのは、「これは難しいかも」と思う動きがあったときに、「いや、コナンあれやるんだよな」という気持ちがひとつあるだけで、ひょいといけたりするんです(笑)。

ーー「コナンならできる!」みたいな感じですか?

加藤清史郎として、テクニックに向き合っていくとしんどいですが、いざコナンとして「ワァ!」といってみると、「そんなところにも足が届くんだ」みたいな感じです。

ーーすごいですね!

ちょっとそう感じるんです。細かい土台ができていないのに、感情だけで乗り切るなと言われるかもしれないのですが、少し足りない部分をコナンという存在が補ってくれているというか。だから、ガンダムなんですかね。

ーーガンダムに乗る、みたいな。コナンに乗る感覚ということですね。

そうです。僕もいち「未来少年コナン」ファンとして、「コナンだったら足で捕まって、こうやるんだろうな」と思うと、「足だけでもできないかな?」と思うんです。それでやってみて、「いけたよね? これでやってみようか!」みたいな。そういうふうにアイデアが出てくるのも、僕から出たアイデアが採用されるとは限らないというところも、すごくおもしろいと思います。


<取材協力>
スタイリスト:古舘謙介
ヘアメイク:Ken Nagasaka

<衣裳クレジット>
・ブルゾン ¥41,800/Barbour
・ジャケット ¥38,500
・ネクタイ ¥8,580
・パンツ 参考商品
/ともにKent Ave.
・シャツ ¥14,300/SENTINEL
・靴 ¥44,000/42ND ROYAL HIGHLAND Navy Collection(42ND ROYAL HIGHLAND)
・眼鏡 ¥48,400/金子眼鏡(オプティシァンロイド)
・時計 ¥41,800/BRISTON(UNBY GENERAL GOODS STORE)
・サスペンダー/スタイリスト私物

※アイデアニュース有料会員限定部分には、コナンからご自身が受けている影響、演出家や共演者との化学反応についてのお話などインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。27日掲載予定のインタビュー「下」では、インバルさんと何度もご一緒されている成河さんからのアドバイスや刺激を受けたこと、今回の舞台化ならではの魅力、コナンのような心を持ちたいという思い、「総合芸術」であり舞台化される意味を考えさせられる作品だというお話などインタビューの後半の全文と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)

■コナンみたいに「やれるんじゃないか」と思って、再現できない動きが咄嗟に出たり

■ジムシーとの追いかけっこ。夢中になって、気づいたら「うわぁ!」みたいな(笑)

■自分の気持ちを無視してまでもやってしまうのは、コナンの影響かもしれない

■稽古場での皆さんの挑戦を見て、「僕も活かせるかも」と動きのレパートリーに

<舞台『未来少年コナン』>
【東京公演】2024年5月28日(火)~6月16日(日) 東京芸術劇場 プレイハウス
【大阪公演】2024年6月28日(金)~6月30日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
公式サイト
https://horipro-stage.jp/stage/fbconan2024/

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加藤清史郎さん=撮影・岩村美佳
加藤清史郎さん=撮影・岩村美佳

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<筆者プロフィール>岩村美佳(いわむら・みか)  フォトグラファー/ライター ウェディング小物のディレクターをしていたときに、多くのデザイナーや職人たちの仕事に触れ、「自分も手に職をつけたい」と以前から好きだったカメラの勉強をはじめたことがきっかけで、フォトグラファーに。「書いてみないか」という誘いを受け、未経験からライターもはじめた。現在、演劇分野をメインに活動している。世界で一番好きなのは「猫」。猫歴約25年。 ⇒岩村美佳さんの記事一覧はこちら

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