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当たり前の暮らしのため、静かに闘いを続ける人の言葉

筆者: 松中みどり 更新日: 2016年7月9日

 

2016年7月10日は、日本で初めて18歳以上が投票する参議院選挙の投票日です。あの夏が歴史の分かれ目だったと、未来の子どもたちに感謝されるか恨まれるか。平和憲法を護るのか、憲法「改正」発議に必要な三分の二の議席を与党に与えるのか。(衆議院ではすでに三分の二の議席を与党が持っています) 正念場の投票日です。

 

Facebookに料理の写真や猫の写真を載せるとたくさんの「いいね!」がもらえます。でも、辺野古の座り込みの写真や、福島のフレコンバッグの写真への「いいね!」はもうひとつで、思いがけない批判もあります。昨年の安保法制反対のデモの写真がきっかけで、親しくしていたFacebook友達が離れていきました。政治のことを熱く語るのは空気を読まない人のすることで、なんだかコワい、カッコ悪い……そんな風潮を感じます。

 

それでも、「さあ、投票に行きましょう」と言い続け、書き続けるのは、これまでアイデアニュースで紹介してきた、尊敬する人たちから教えてもらった言葉が、私の背中を押すからだと思います。もう一度、平和のため、私たちひとりひとりの当たり前の暮らしのため、静かに闘いを続ける人の言葉を紹介させてください。

 

 

【平良悦美さん】私は70歳の時から海に出て抗議しているの。カヌーに乗る練習してね。今81歳、毎日片道50キロの道を運転して沖縄市から通ってる。だって、どうしても(新基地建設を)止めたいじゃない?ベトナムにも沖縄から出撃していったんだよね。沖縄はベトナムの人から「悪魔の島」って呼ばれていると聞きました。クリスチャンとして、主権をもつ人間として、基地は決して許しません。人を殺すことは拒否します。

 

2016年1月12日=撮影・松中みどり

2016年1月12日 キャンプシュワブゲート前にて=撮影・松中みどり

 

【鴨下祐一さん】「命の行進」の僧侶です。毎日ゲート前に来て、毎日機動隊に排除されるとワジワジしますが、世界中で同じ思いをしている人がいます。人間が歴史上繰り返してきた過ちを止めるために、非暴力で続けていきたい。暴力的に排除する側も、包み込むような大きな闘いを続けていきたいです。(「ワジワジする」とは、沖縄の表現で、「イライラする」「腹が立つ」「わなわなする」)

 

「沖縄の人の気持ちが分かる?」「なんでここまで抵抗するのか、わかる?」とずっと語りかける読谷から来た女性。トラックをつかんだ手を離されても、地面に倒れこんで抵抗する男性。非暴力の抵抗をこんな風に排除する権力に、私もワジワジしました。 「なんでここまで抵抗するのか、わかる? 座り込み555日の辺野古レポート」より→ https://ideanews.jp/archives/16053

 

 

【アルカン・ハディ・アフマド・アルアサフィ医師】日本に来て私は、平和の本当の意味を知ることができました。そして、愛とは何かを知り、敬意や人間性や思いやりを学ぶことができました。日本の皆さんには、これからも、世界における平和の象徴であり続けていただきたいと願っています。私たちは、日本政府ではなく、日本の人々の方を見ています。日本政府がどんな決断を下そうとも、日本人が平和的な人々であり、政府の方針に反対の人が多いことも知っています。

 

左端がバッシム・ムハンマド医師、右端がアルカン・ハディ医師「イラク人医師 戦争と平和を語る」より=撮影・松中みどり

左端がバッシム・ムハンマド医師、右端がアルカン・ハディ医師「イラク人医師 戦争と平和を語る」より=撮影・松中みどり

 

「イラク人医師、戦争と平和を語る」より→https://ideanews.jp/archives/13694

 

 

【高遠菜穂子さん】 もしも日本が武力行使に参加するなら、現代の『対テロ戦争』の現実を知らなければなりません。演習場と戦場は違う。実際に戦争に参加した米兵たちが、帰国後、何に、どう苦しんでいるかをきちんと知らなければならない。PTSDの問題、良心が傷ついて地獄の苦しみを味わっている兵士のことを知らなければならないと思います。2014年のデータですが、1日平均22人の帰還米兵が自殺しているんです。兵士を支える機関がある程度整っているアメリカでもこうなのに、今の日本の自衛隊員を、そんな戦場に送り出して、その後迎える側は本当に大丈夫なんですか?

 

2016年5月5日「高遠菜穂子さんトーク~命に国境はない」より

2016年5月5日「高遠菜穂子さんトーク~命に国境はない」より

 

「ファルージャで今、何か起きているのか 高遠菜穂子さんの報告」より→https://ideanews.jp/archives/21577

 

 

【イーサン・マコードさん】目をつむれば、子供たちの泣き叫ぶ声が聞こえます。いつか、一晩ぐっすり眠りたい。できることなら、いつか、みんなが、自分だけが貴い価値を持つものではないと知る世界が来ますように。

 

撃たれた子どもたちについて無線で話すマコードさん=動画「合衆国の兵士 イーサン・マコードが語る目撃談 ウィキリークスの『無差別殺人』」より

撃たれた子どもたちについて無線で話すマコードさん=動画「合衆国の兵士 イーサン・マコードが語る目撃談 ウィキリークスの『無差別殺人』」より

 

2010年にウイキリークス(政府・企業・宗教などの機密情報を公開するウェブサイト)によって暴露された映像「Collateral Murder 付随的殺人 「イラクで実際に起きたこと、起こっていることを知るために、この動画を見て下さい」より → https://ideanews.jp/archives/8638

 

 

【藤田操さん】 今思っていることは、20ミリシーベルトとか、帰還政策とか、いろいろあるでしょ。医者としていうと、健康上、まずいんですよ。そんな高い線量のところに帰るのは。それを声高に言うと、”帰りたい人がいるのになんでそんなこと言うのか”っていう意見も出てくる。でも、高線量で帰れないところは、やっぱり帰れないんですよ。帰すのが間違っているんです。原発事故ってそういうもんなんですよ。帰りたい人が、帰れなくなってしまうのが、原発の事故なんです。事故があってはっきり分かったけど、今原発のある所はそういう問題を含んでいるんだって、みんなしっかり考えないといけないと思う。とりかえしがつかないのが、原発の事故なんです。

 

藤田さんが4年間過ごした福島県平田村の風景2014年=撮影・藤田操さん

藤田さんが4年間過ごした福島県平田村の風景2014年=撮影・藤田操さん

 

原発事故の後、福島県にある平田村で医師として4年間勤めていた藤田操さん。「震災から5年の福島へ(下) カフェオーナーとお医者さん それぞれの5年間」より →https://ideanews.jp/archives/19329

 

 

2016年5月29日(日)、余震の残る熊本県で、「3・11震災復興継続支援チャリティコンサート 朗読と音楽 チェルノブイリの祈り 」というイベントが開催されました。1986年におきたチェルノブイリ原子力発電所の事故から30年、福島の原発事故から5年、そして稼働中の川内原発がどうなるか不安と恐れの中で、演じる人も熊本地震の被災者であったコンサート。そこで読まれたのが、福島県の5児のお母さんが書かれた詩、「忘れてしまいなさいと誰かが言う」

 

イベントの案内役・星野ゆかさん=写真提供・星野ゆかさん

イベントの案内役・星野ゆかさん=写真提供・星野ゆかさん

 

    1. 忘れてしまいなさいと誰かが言う これからこの子に降る雨のことを
      忘れてしまいなさいと誰かが言う これからこの子が吸う風のことを
      忘れてしまいなさいと誰かが言う これからこの子が口にする食べ物のことを
      そして忘れてしまいなさいと誰かが言う
      この国はこんなにもあっさりと人を見捨ててしまえるという事実を。
    2. (中略)
    3. 私たちを信じきって笑いかけてくる子供たちに、あやまっても、あやまっても
      つぐなえない未来を押し付けてしまうこの情けない現実の中で
      でも、それでも、
      今、ごめんなさいから始めよう。
      ナムアミダブツの風を受けて、原発はあかんと声を上げよう。
      ナムアミダブツの光を受けてひとりひとりが輝こう。
      忘れなさい 忘れなさいと誰かが囁くこの社会の中で
      デモ、忘れない 福島!

 

「朗読と音楽 チェルノブイリの祈り 福島、熊本、それぞれの場所の物語」より→https://ideanews.jp/archives/22841

 

 

辺野古の基地を建設することが日本の安全保障に不可欠だと言い、平和的に抗議活動をしている人たちを暴力的に排除している政府。戦後70年以上、戦闘に参加していない「自衛隊」を普通の軍隊にしようとしている政府。原発事故で避難をしている人たちへの支援を縮小し、帰還政策を進める政府。この政策にNoと言えるチャンスが、7月10日の投票日です。

 

さあ、投票に行きましょう!

 

<筆者プロフィール>松中みどり(まつなか・みどり) フィリピン支援ボランティア/英語講師/ライター 初めて行った外国がフィリピンで、以来かの国の人々の明るさ温かさに魅せられ、様々なNGOや支援活動に関わる。1994年からは山岳先住民アエタの教育支援主宰。コミュニケーションツールとしての英語を各地で教えている。動物好きの自称「ケモノバカ」。飼い猫は黒猫で親バカ度も加速中。 ⇒松中みどりさんの記事一覧はこちら

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