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村田学長発言の同志社大で「緊急集会」 心に響いた留学生の発言

筆者: 橋本正人 更新日: 2015年7月26日

 

2015年7月25日、京都の同志社大学・今出川キャンパス内の良心館で、「『安保法案』を考える同志社緊急集会」が開かれました。この集会に参加した1人の中国人留学生の発言を中心に、当日の様子をお伝えします。

 

会場となった同志社大学今出川キャンパス「良心館」104号室は、約300人が座れる会場がほぼ満席状態で、若者と年配の人が半々ぐらいの感じでした。

 

「『安保法案』を考える同志社緊急集会」の会場内=撮影・橋本正人

「『安保法案』を考える同志社緊急集会」の会場内=撮影・橋本正人

 

まず、主催者の「同志社平和の会」を代表して法学部の出原政雄教授が集会の趣旨を説明。続いて、社会学部の板垣竜太教授が「安保法案の成立に反対する同志社大学教職員有志の声明」(http://blogs.yahoo.co.jp/doshisha_antiwar/13749753.html)について説明しました。その後、同志社大学の研究センターや登録団体(サークル)、同志社中学校教職員有志の関係者が、それぞれの抗議文などについて説明。さらに京都大学と立命館大学からの参加者が、両大学有志の「声明」と「意見」について説明しました。

 

集会の冒頭であいさつする出原政雄法学部教授=撮影・橋本正人

集会の冒頭であいさつする出原政雄法学部教授=撮影・橋本正人

 

声明について説明する社会学部の板垣竜太教授=撮影・橋本正人

声明について説明する社会学部の板垣竜太教授=撮影・橋本正人

 

みなさんが話した内容について、詳しく記事化しようと思ってmp3レコーダーを回していたのですが、開演直後にメモリがいっぱいになっており、集会前半は録音されていませんでした。レポートを心待ちにされていた方々、本当に申し訳ございません。メモから書き起こすと表現が微妙に違ったりする可能性があるので、丸めた話で報告させていただきますが、基本的には、審議中の安保法案は自衛の名のもとに同盟国とともに武力行使することを容認しようとするもので、衆議院平和安全法制特別委員会の中央公聴会で村田教授(学長)がこの法案に明確な賛意を表明したことは、立憲主義をないがしろにするものであり、「良心教育」を基軸とした同志社大学のイメージを大きく損ない、心から恥ずかしい、ということでした。

 

会場からは、そうした人物を学長に選出した同志社大学の教員にも責任があるという声もありました。同志社大学では近く学長選挙があるとのことで、それについてアイデアニュースは今後も注目してゆきたいと思います。

 

休憩をはさんでの後半は、1人5分間の持ち時間で、参加者によるリレートークが行なわれ、学生やOB、他大学(佛教大学など)の学生らが、それぞれの意見や疑問を提示しました。その中で、最後の方で演壇に立った留学生のCさんのお話が、私の心には一番響いてきました。この時点では、mp3レコーダーも修復できていましので、Cさんの話の全文を紹介させていただきます。Cさんは留学生ですので、日本語には少々揺れもありますが、原文のまま掲載させていただきます。

 

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【司会】ではCさん、お願いします。

 

【Cさん】

 

みなさん、もう、こんばんは、ですね。はい、「危ない中国」から来たCです。(会場笑)

 

今、同志社大学の法学部3回生です。専攻は知的財産法なんですが、でも政治に対しての関心は(高く)、日本、中国、アメリカの3カ国からのニュースをチェックしています。

 

安保法案について、中国の留学生会の中のグループは、私たちの子供の時から、日本が危ない、軍国主義が復活すると(言われてきたので)、あ、いよいよここまで来ましたねと、話してました。

 

でも、村田先生の発言とか、実際的な私たちの生活について考えてみますと、いわば政治家である人たち、政治は自分たちの仕事だっていう、そういう風に主張している人たちは、一般の人たちより余計な使命感を感じることがあるんではないか、と。そういう風に私たちの、生活および生活している環境をなんらかのチップにして、自分の政治的優遇を手にしているのではないかと。

 

特に国会の、もちろんYouTubeで何度も見ましたんですけど、村田学長は、もちろん学者さんですので、みなさんの前でしゃべっている時に堂々としていて、この教室にも村田先生も来ていらっしゃったこともあるので、そういう時、村田先生がしゃべっている時にすごく堂々としています。

 

でも国会で演説を行っている時に、なんか震えています。(会場笑)。

 

彼は何に対しておびえているですかね。見ている時にずっと考えてまして。彼がおびえているのは国会議事堂という建物ですか。それとも、彼がこれから肩代わりして、これを自分の口で言えない人たちのために、それが口滑ったらあかんなっていう風に、そういう風に恐怖を感じているのではないかっていう風に考えています。

 

私は中国の出身で、生まれで、なぜ日本語勉強しましたかっていいますと、私たちの子供の頃は、いわば江沢民時代で、愛国教育、いわば日本の方が言う反日教育を受けた世代なんです。でも、家に帰ったら、ドラえもん見てます。(会場笑)

 

となるとどういうことになるんですかね。もう小学校の時から日本についての本を読んだりしまして、結局、日本語が勉強しないともっともっと深く行けないなと思いまして、日本語を勉強し始めて、今、ここにいます。

 

結論的に言いますと、日中の間の問題はマスメディアが半分の責任を持っているのではないかっていうのもあります。日本人の心の底から、中国と韓国の人たちに対してはどういう風に考えていますか、というのを本当の部分がいったいどこまで伝わっているかっていうのは疑問がもちろんあります。

 

しかし私自身の話っていいますと、同志社大学の中では、たっくさん友達ができていまして、私の影響で中国に興味を持つ友達も沢山います。現に言いますと、今年の夏休みから中国に短期留学に行く友達も、2人から3人ぐらいいます。

 

留学生として、特にまた日本とすごく近接して関係のある中国の留学生からして、政治的な観点をまず捨てておいて、この集会に出てみんなの意見を聞くのが大事だと。もちろん、みなさまの発言に感動して、ここに立とうかなと思いました。

 

私がこの集会に来たきっかけは、留学生会からの通知です。こういう集会がありますよって。実際に来てみたら留学生会の方は1人もいませんでした。(会場笑)

 

でも、もちろん、じつは月曜日にテストもありますので、みなさん忙しいだろうと。目の前のものを見て、遠い政治よりも単位の方が大事なのではないかと。(会場笑)

 

そういう意味で私はここにいて、また中国の方々の中に戻る時に、そういう感じで主張している日本人の方もいますよって、伝えたいなと思います。(会場拍手)

 

最後になりますが、別に日中間の懸け橋になるとか、そういう大きな規模の話は、いっさい私は思ってもいないので(会場笑)、本当に、どういう風に日本の人たちはどう考えているか、そして中国の社会の現状はどうなっているかっていう風に、馬鹿にしあうのではなくって、そういう風に理解しあって、必要なものを出しつつ、日中関係がうまくすれば、それこそ地域の安全につながっているのではないかと。(会場拍手)

 

以上です。(会場拍手)

 

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「安保法案の成立に反対する同志社大学教職員有志の声明」の最後には、「その法案に対し、本学の学長職にある教授が公的な場で支持を表明したことについて、心から恥ずかしく思います」と書かれています。「抗議」や「糾弾」ではなく、「恥ずかしい」という表現を使ったことについて、板垣教授は「恥という言葉は、大学キャンパスの中心に建つ石碑に刻まれた、詩人・尹東柱(ユン・ドンジュ)の詩からとった」と話しました。

 

尹東柱は、戦前、同志社大学在学中に逮捕されて獄中死した人物。「戦時下の同志社大学は、細やかな詩的感性をもったこの朝鮮人学生を守り抜くことができず、彼の逮捕を許し、ついには獄中死にまで追いやった責任を有している。『死ぬ日まで天を仰ぎ 一点の恥もないことを』という言葉からはじまるこの詩は『清廉潔白でありたい』という彼の思いが込められている。私が恥ずかしかったのは、今から70年前に夜を去った尹東柱と、無数の他の尹東柱に対して。個人的にはその思いを声明に込めた」と説明しました。

 

集会の休憩時間に、キャンパスのほぼ中央部(礼拝堂とハリス理化学館の間)にある尹東柱の詩碑をたずねて、撮影してきましたので、写真で紹介します。

 

同志社大学今出川キャンパス内の「尹東柱(ユン・ドンジュ)詩碑」=撮影・橋本正人

同志社大学今出川キャンパス内の「尹東柱(ユン・ドンジュ)詩碑」=撮影・橋本正人

 

同志社大学今出川キャンパス内の「尹東柱(ユン・ドンジュ)詩碑」の説明=撮影・橋本正人

同志社大学今出川キャンパス内の「尹東柱(ユン・ドンジュ)詩碑」の説明=撮影・橋本正人

 

同志社大学今出川キャンパス内の「尹東柱(ユン・ドンジュ)詩碑」周辺=撮影・橋本正人

同志社大学今出川キャンパス内の「尹東柱(ユン・ドンジュ)詩碑」周辺=撮影・橋本正人

 

全体を通して3時間に及んだこの集会に参加して、学長発言がきっかけではあるものの、同志社大学では学生・教職員・OBが一堂に集って話し合う機運が生まれ、さらに同志社大、京都大、立命館大、佛教大など、京都の学生が大学の枠を超えて手をつなぎつつあることを実感しました。また機会がありましたら、録音機材をきちんと整えて、きちんとレポートしたいと思います。

 

 

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<筆者プロフィール>橋本正人(はしもと・まさと) 1986年、産経新聞社入社。写真部員をへて記者となり、兵庫県警捜査一課などを取材。1990年、朝日新聞社に移り、宝塚歌劇を扱う「朝日新聞デジタル・スターファイル」などを担当。2015年、アイデアニュース株式会社を設立し、編集長に。趣味は声楽(テノール)。 ⇒橋本正人さんの記事一覧はこちら

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