矢来能楽堂で「棒縛」「朝比奈」上演へ、「狂言このあたり乃会」インタビュー(上) | アイデアニュース

新着 予定 プレゼント 動画

矢来能楽堂で「棒縛」「朝比奈」上演へ、「狂言このあたり乃会」インタビュー(上)

筆者: 達花和月 更新日: 2019年7月11日

「万作の会」主宰の狂言師、人間国宝の野村万作さん門下の4人の若手狂言師による研鑽会『第二回 狂言このあたり乃会』が、2019年8月17日(土)に、東京・矢来能楽堂にて開かれます。「このあたり乃会」同人、岡聡史さん、中村修一さん、内藤連さん、飯田豪さんに、演目についてのみどころやいきごみ、面(おもて)をつけての狂言についてお話をうかがいました。

(写真左から)内藤連さん、飯田豪さん、岡聡史さん、中村修一さん=撮影・伊藤華織

(写真左から)内藤連さん、飯田豪さん、岡聡史さん、中村修一さん=撮影・伊藤華織

<あらすじ>(公演フライヤーより)

【棒縛】(ぼうしばり)
留守番中に二人の家来(太郎冠者と次郎冠者)が酒蔵の酒を盗み飲んでいると知った主人は、太郎冠者を棒に、次郎冠者を後ろ手に縛って出かけてしまう。それでも酒が飲みたい二人は知恵を絞り、縛られたまま酒を飲むことについに成功する。酔った二人が謡えや舞えやと大騒ぎしていると…。

【朝比奈】(あさひな)
極楽往生を約束する宗教が流行し、人間がちっとも地獄に落ちてこなくなったので、自ら罪人を責め落そうと、閻魔が六道の辻へとやってくる。ちょうど通りかかった武将・朝比奈三郎義秀を狙うが、朝比奈は全く動じず、逆に怪力で閻魔を投げ飛ばす。責めるのを諦めた閻魔は、朝比奈に和田合戦の様子を語らせることにするが…。

――『第二回 狂言このあたり乃会』演目の大まかなあらすじと見どころを、太郎冠者役・岡さん、次郎冠者役・飯田さんで演じられます『棒縛(ぼうしばり)』からお願いいたします。

岡:あらすじは、ざっくり言いますと、太郎冠者と次郎冠者の二人が大酒飲みで、主人がいつも家のお酒を飲まれて困っていて。

飯田:盗み酒をしちゃうんですね。

岡:盗み酒をして困っているので、ある策略を立てて二人を縛るわけです。太郎冠者は両手首を棒に縛りつけて、次郎冠者は後ろ手に縛ってお酒が飲めないようにして、主人はそのまま出かけてしまいます。残された二人は縛られたままでも、どうにかこうにかしてお酒を飲むという、それだけの話なんです(笑)。本当に内容はこれだけなんですけど、“言葉が要らない狂言”、と言いますか、子供や海外の人など、言葉が分からなくても伝わる話で、狂言254演目(和泉流現行曲として定められた伝統的な狂言)の中でも3本の指に入るくらい、人気があってよく知られた曲、かつ、言葉がなくても伝わる狂言です。

――『棒縛』は、海外公演の際にもよく取り上げられるのでしょうか?

飯田:よくやります。

――言葉の要らない狂言。

岡:まぁ、そこまで言うと語弊があるかもしれないですけど、子供が観ても、外国の方が観ても楽しめる狂言ですね。

※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、『棒縛』と『朝比奈』について、演目の内容や稽古の様子、どういうところが難しいか、どういう点が見どころかなどについて伺ったインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。7月12日(金)掲載予定のインタビュー「下」では、狂言では稽古において事前の予習や役作りという事よりも、まっさらな状態で師匠との稽古に挑み、その中で役柄や言葉の中身を掴んでいく事が重要となるなど、狂言独特の世界について4人が語ってくださったインタビュー後半の全文と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>

■岡:『棒縛』の太郎冠者はヒーロー。太郎冠者で一番格好良いんじゃないかな

■中村:表情での演技はある意味ご法度。でも『棒縛』は表情も表現しなければ

■内藤:鬼をやるときは面をつける。でも合わせるのが、本当に苦労するんです

■飯田:面は上を向いていると笑っているように、下を向いていると悲しく見える

<『第二回 狂言このあたり乃会』>
【東京公演】2019年8月17日(土)14:00 矢来能楽堂
お問合わせ先:万作の会(TEL:03-5981-9778)
チケット:全席指定 2,000円
一般前売発売日:7月16日(火)10:00より
お求め先:Confetti(カンフェティ)
(TEL:0120-240-540 ※携帯・PHSからはTEL:03-6228-1630(平日10:00~18:00受付))
※売切の場合、キャンセル待ちを万作の会(TEL:03-5981-9778)にて承ります

<関連リンク>
万作の会
http://www.mansaku.co.jp/index.html
中村修一 FaceBook
https://www.facebook.com/KyogenShuichiNakamura/

このあたり乃会 関連記事:

⇒すべて見る

※「狂言このあたり乃会」の4人にサインしていただいた色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは8月11 日(日)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。

(写真左から)飯田豪さん、岡聡史さん、内藤連さん、中村修一さん=撮影・伊藤華織

(写真左から)飯田豪さん、岡聡史さん、内藤連さん、中村修一さん=撮影・伊藤華織

全文が読める有料会員登録にご協力を

アイデアニュースは、有料会員のみなさんの支援に支えられ、さまざまな現場で頑張っておられる方々の「思いや理想」(ギリシャ語のイデア、英語のアイデア)を伝える独自インタビューを実施して掲載しています。ほとんどの記事には有料会員向け部分があり、有料会員(月額450円、税込)になると、過去の記事を含めて、すべてのコンテンツの全文を読めるようになるほか、有料会員限定プレゼントに応募したり、コメントを書き込めるようになります。有料会費は取材をしてくださっているフリーランスの記者のみなさんの原稿料と編集経費になります。良質な取材活動を続けるため、どうか有料会員登録にご協力をお願いいたします。

    
<筆者プロフィール>達花和月(たちばな・かずき) 遠方の友人を誘って観たお芝居との出会いをきっかけとして演劇沼の住人に。ミュージカルからストレートプレイ、狂言ほか、さまざまな作品を観劇するうち、不思議なご縁でライターに。自らの仕事を語る舞台関係者の“熱”に、ワクワクドキドキを感じる日々。 ⇒達花和月さんの記事一覧はこちら

コメント欄

有料会員登録してログインすると、コメントを書き込めます(コメントを送信すると、すべての人が読める形で公開されます)。

最近のコメント

  1. 佳春 より:

    岡さんの健康を祈りつつ…(笑)2回目の公演も楽しみにしております。

最近の記事

■ 2024年4月掲載分
■ 2024年3月掲載分
■ 2024年2月掲載分
■ 2024年1月掲載分
■ 2023年12月掲載分
■ 2023年11月掲載分
 過去記事一覧は⇒こちら 有料会員登録は⇒こちら
お勧め商品
新着商品
Sorry, no posts matched your criteria.