2022年4月1日(金)から、4月10日(日)までIHIステージアラウンド東京で開催される、『古川雄大 The Greatest Concert vol.1 -collection of musicals-』に関する古川さんのインタビュー、後編です。無料部分では、回替わりのゲストのみなさまについて話してくださった合同取材の内容を、有料部分では、先日まで出演されていた『シラノ・ド・ベルジュラック』を振り返っての想いや、コンサートをつくる中で感じていることなどについて伺った独自取材の内容を紹介します。
(※このインタビューは、3月下旬に実施しました)
ーー回替わりで豪華なゲストの方々が登場されますが、それぞれの方への想いや、新たに挑戦してみたいことがあればお聞かせください。
4月1日(金)の初日は、花總まりさんです。もうまずは花總さん。レジェンドです。「まずは絶対に花總さんだ」と、お客様も思っていらっしゃると思うんです。僕が『エリザベート』でルドルフを演じていた駆け出しの頃から、第一線で活躍されていましたし、ルドルフとエリザベートとして、お芝居もしました。そこから僕が頑張っていく中で、『マリー・アントワネット』のフェルセン伯爵とマリー、『エリザベート』のトートとエリザベートと、だんだん関係性が近くなっていき、今のこの場所まで来れました。
作品から離れても、花總さんとステージでデュエットさせていただけるなんて、vol.1の初日を贅沢に迎えられることになりました。花總さんのゲストコーナーは、とても緊張しています。もちろんすべてのゲストの皆さまもそうですが、「何を話そう。ホストとしてどう仕切ろうか」と考えています。でも、あまりシミュレーションをしてもつまらないだろうとも思うので、今回は台本なしで挑戦してみようかと思っています。僕のテンパり具合も魅力になってくるんじゃないかと(笑)。どれだけ回せるのかも見どころかと思います。
4月2日(土)は、14時公演が廣瀬友祐さん、19時公演が黒羽麻璃央さんです。ヒロくん(廣瀬)は以前同じ事務所で、一緒に事務所のライブなどをやったりしていました。作品などで一緒になることが多いので、ずっと仕事のパートナーの感覚でいます。でも、プライベートで遊んだことはないんですよ。仕事帰りにお茶をしたりするくらいですが、仲がいい友人よりも会っています。不思議な関係性で、すごくいいパートナーだなと思っています。ぜひ今回のファーストコンサートに出てもらいたいと思ってお願いしました。
麻璃央は、ロミオもやっていますし、同じ役をやっている仲で、次の世代の新しい風と言いますか、勢いがありますよね。新旧ロミオ対決なのか、新旧ロミオ共演なのか、「さぁ、どっちが上手いんだい?」みたいな(笑)。僕としては負けられないという思いもありながら、ひとつのコラボという楽しみ方や、いろいろな見え方をする組み合わせだと思います。
4月3日(日)は、佐藤隆紀(LE VELVETS)さんです。シュガー(佐藤隆紀さん)と歌うこの日は、一番異質な声の組み合わせになると思います。このふたりが混ざるとどんな感じなんだろうと。トートとフランツで共演していますが、役として作品の中で一緒に歌うのは一瞬ですし、今回歌う内容も含め「皆さんを驚かせられる日」になると思っています。あまり知られていないかもしれませんが、すごく仲がいいんです。普通にちょっかいを出し合ったりもします。シュガーはコミュニケーションを取るのが上手なんです。僕に合わせてくれるので、僕もそれに甘えられる。トークと歌のギャップが、結構ある回になりそうです。トークは、「何か喋ってよ」というぐらいに甘えに甘えきっていますから(笑)。
4月5日(火)は、木下晴香さんです。コンサートのゲストに誰を呼びたいかと考えて、まず、パッと浮かんだのが、木下さんでした。以前ライブでゲストを呼ぶのはどうかという話になった時も、「木下さん、出てくれるかな」と考えました。彼女がデビューした時からずっと、ロミオとジュリエットとしてやってきて、『モーツァルト!』でも一緒にやらせていただいたり。先日リハーサルで、デュエットしましたが、「もう、合わせるの一回でいいね」というぐらいでした。何作も相手役をやっている中での安定感をお届けできるだろうと思っています。懐かしいなと思いましたが、もう二度とできない曲をやります。ご覧いただけるのは、今回が本当に最後になるでしょう。
4月6日(水)は、山崎育三郎さんです。僕が同じ役をさせていただく前から、井上芳雄さん・浦井健治さんとStarSとしてユニットを組まれていて、「3人のミュージカルスター。すごい方々だな」と思っていました。共演の際に、優しく接しながら背中を見せてくださる山崎さんに教わったこともたくさんありますし、先輩後輩として仲良くさせていただいています。
トートにヴォルフガングと、同じ役でのご縁もありますが、ゲストでお迎えするのは今回が初めてなので、先輩の胸を借りたいと思います。僕が主催するコンサートにお呼びするのは、恐れ多いのですが、優しい先輩なので、来てくださると。この回も緊張しますよね。どう振る舞おうかと考えています。MCもされていますし、何でもできる方なので…。『エリザベート』でも『モーツァルト!』でも、舞台上では一緒に立つことがない二人が一緒に立つ日なので、楽しみにしていただきたいです。
4月7日(木)は、愛希れいかさんです。『エリザベート』一作品しかご一緒していませんが、愛希さんの舞台は何作品か拝見しています。一緒にお芝居をしている時も素敵だと思いましたが、宝塚での『1789』、退団公演の『エリザベート』、最近では『泥人魚』など、どれもとても素敵でした。今年は『エリザベート』でもご一緒させていただくので、一足早くご覧いただける組み合わせです。特に声が、唯一無二で素敵だなと思うポイントなので、ぜひ聞いていただきたいです。
4月8日(金)は、田代万里生さんです。万里生さんは、優しさの塊です。昔、「『トルコ行進曲』のジャズヴァージョンが好きで聞いているんです」とお話ししたら、次の日に楽譜をくださったんです。「優しいな」とその時から思っていたのですが、そのエピソードのことを万里生さんに先日じっくり伺ったところ、「この譜面をFAXして」と親御さんに電話されてご実家から届いたFAXをコピーして僕にくださったことがわかりました。それをやっちゃう方なんです。見返りも何も求めず、ナチュラルに純粋なキラキラの瞳で、「はい!」って。
こんな方は見たことがないです。透明といいますか…。先日歌声を聴いていても、万里生さんだからこその、本当に包み込まれるような声だと思いました。すごく綺麗な声で、人柄が声に滲み出ているなと。だから、フェルセンなどの誠実な役がハマるのだと思うんです。以前、一緒にフェルセンをさせていただきましたが、大好きで、本当に尊敬しています。
4月10日(日)は、明日海りおさんです。明日海さんとは初めてご一緒します。舞台を何度も拝見しているので、お会いするのが楽しみです。宝塚のトップに上り詰めた方の、ステージでの輝きや、立ち振る舞い、お芝居。一方で、役と離れた時のギャップに驚いたり、憧れます。贅沢ですが、ステージで一緒に歌えないかと思いお願いしたら、何とOKしてくださったんです。一番緊張するかもしれないです。
他の皆さんとは共演しているので、明日海さんとは、また違った緊張感だと思います。リハーサルで一回しか合わせないんです。その緊張感に加え、きっと控えめな方だと思うんです。「控えめ」×「控えめ」となると、どんなトークになるのだろうと。「第一声で、古川は何を言うんだろう」とか、楽しんでください(笑)。他のどこでも聞けない曲を一緒に歌います。明日海さんのご出演によって、本当に貴重なコンサートになっていると思うので、感謝しています。光栄な時間を、楽しみたいと思います。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、先日まで出演されていた『シラノ・ド・ベルジュラック』を振り返っての想いや、コンサートをつくる中で感じていることなどを伺った独自取材の内容と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)
■「よし!やってやったぞ!」よりも、「終わったなぁ…お疲れ様」という感じ
■初日で感情的にブワっと溢れ出たものを、「もう一度」とずっと目指していた
■感情でやれるものではなく、ものすごく考えた。それを目指してのストレートプレイ
■コンサートを作るのは、作品を創る感覚。コンサートならではの魅力を感じています
<古川雄大 The Greatest Concert vol.1 -collection of musicals->
【東京公演】2022年4月1日(金)~4月10日(日) IHIステージアラウンド東京
公式サイト
https://www.ken-on.co.jp/furukawa/
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古川さんのインタビューが、心のこもったもので、コンサートのゲストの方々への古川さんの想いが素直にとてもあらわれていて、お写真は静かな空気感に心惹かれます。